三鷹ヒロクリニックは、東京・三鷹駅の南口と北口の2院で美容皮膚科の診療を行っています。今回は院長の森原啓文先生にクリニックの特徴やコンセプト、患者様を診察する上で大切にしていることをお伺いしました。
震災を経験し、医師を目指す
――医師を志したきっかけを教えてください。
森原 元々文系で心理学や哲学の分野を勉強していました。元々医師という職業に憧れはあったのですが、もっと優秀な人がなるものだと思い諦めていました。1995年の阪神・淡路大震災を経験し、自分も人を助ける仕事がしたいと思い、医師を志しました。
――いろいろな科がある中で、なぜ現在の診療科目を選ばれたのですか?
森原 実は、私は脳外科医なんです。研修医時代に色々な科をまわり、人体や脳臓器の美しさに魅せられ、もっと学びたいと思うようになり、脳外科医になりました。文系時代は心理学などを学んでいましたが、もっと物理学的なものが面白いと思うようになり、脳の構造や生理学に興味を持つようになりました。
――脳外科医をされていた森原先生が、美容のクリニックを開院されたのはなぜですか?
森原 脳外科医として、シンガポールで7年程手術に携わってきました。日本に帰国して、訪問診療から自費診療まで様々な日本の医療に触れてきました。これまでは、疾患を相手にする仕事が10割だったのですが、外来で自費診療をしていくうちに、健康な人にも目を向けていくことの大切さに気付きました。健康な方への、より良い人生をサポートできるクリニックをつくりたいと思い、開院しました。
――これまで貴院は脱毛メインのクリニックでしたが、その他の美容治療も行うようになったきっかけや理由を教えてください。
森原 お客様から「シミを何とかしたい」「肌悩みなど美容に関する相談をしたい」などのご要望をいただいていました。そういったお声を聞き、シミの治療もできるようにしたいと思い、専門家の方にご相談して始めるようになりました。三鷹駅南口本院も北口院も治療メニューはほとんど同じですが、三鷹駅南口本院は脱毛メイン、北口院は最新の肌診断機re-Beau 2がありますので、本格的なシミ治療ができるようになっています。当院では、QスイッチYAGレーザーQスイッチNd:YAGレーザーのスターウォーカーという機器を導入しています。この機械は2種類の波長がでるので、表面上のシミだけでなくタトゥーのような深いものまで治療することができます。皮膚科専門医の先生とも提携していますので、より高度な医療を提供できるようにしています。
お客様の求めていることを
しっかり言語化し、提案する
――貴院のこだわりや特徴について教えてください。
森原 当院では「接遇」を大切にしています。お客様に寄り添い、お客様のお声を拾い上げ安心して治療を受けていただけるよう、意識をしています。そして、お客様が求めていることをしっかり言語化し、当院として提案できる治療をお勧めしています。無理にお客様に治療を勧めるということは一切していません。
――貴院が得意とする医療サービスについて教えてください。
森原 シミ治療を一番得意としています。医療脱毛であれば20~30代の方が多いのですが、シミ治療となると40~50代、時には70代の方もいらっしゃるので、幅広い年齢の方に指示されている治療です。美容医療となると60代以降の方は、躊躇される方もいらっしゃると思いますが、気軽にお越しいただける「美容のかかりつけ」になれるようなクリニックでありたいと思います。
――北口院様の内装は青を基調としていますが、コンセプトなどはありますか?
森原 アクアリウムをイメージしています。2つ意味があるのですが、レーザー治療は熱を使うので、水をイメージすることで「火傷や火事などの災いを避ける」という意味を込めています。よくお寺の屋根のてっぺんに鴟尾(しび)という飾りがあるのですが、あれは魚が飛んでいる姿をイメージしています。昔、お寺が一番恐れていたのは「火事」でした。そこで、屋根の上面が水面を表し、水面下にあるもの(建物)は燃えないとの言い伝えから火除けのお守りとして用いられたと考えられています。そういった日本人ならではの掛詞やおまじないを
もうひとつは、アクアリウムなので、お客様ご自身が魚になり、自由に泳げる空間をイメージしました。そうすると「酸欠になってしまうじゃないか!」という反論もあるかと思います。(笑) そこは、スタッフの接遇や笑顔を酸素として補給できると思っています。クリニックの内装でブルーを使うのはなかなか珍しいと思いますが、こういったコンセプトを知っていただき、「ティファニーブルー」のように「ヒロブルー」というイメージカラーでもお客様の記憶に残るといいなと思っています。
――患者様を診察・施術する上で大切にされていることはありますか?
森原 「安心安全」と「お客様が納得いくまで説明する」ということを大切にしています。例えば、ヒアルロン酸注入がしたいといっても、私がお客様を診察して必要がないと思った場合は、ちゃんと伝えるようにしています。表情が不自然になってしまうなど、必要がないとお伝えする理由はさまざまです。お客様の求めるゴールを傾聴し、よく話し合ってお互いの着地点をつくるようにしています。
――美容医療のやりがいや難しさについて教えてください。
森原 お客様が諦めていたシミなどの悩みが解消され、笑顔になった姿を見るととても嬉しくなります。脳外科の時は、脳出血や脳梗塞などの不幸から始まる疾患なので、手術をしてもいつもハッピーな結果が出るとは限りません。美容医療であれば、シミが薄くなれば、コンシーラーがいらなくなり朝のメイク時間を短縮することができるなど、お客様自身もハッピーになります。それが大きく言えば「社会貢献」になっているのではないかと思います。逆に難しいと思うのは、理想の凄く高い方の求めるゴールの落としどころを見定めるのが難しいなと思います。
――ホームスキンケアの重要性について教えてください。
森原 毎日のスキンケアはとても重要です。当院でも、治療をした後のスキンケアの大切さはしっかりお客様に説明しています。治療をすることはもちろん大切ですが、私たち医療側だけではなく、お客様と同じ方向を向いて、より美しい肌を維持してもらうためにお客様にスキンケアや日焼け止めなどを適宜使用していただくことをお勧めしています。
――森原先生ご自身はホームケアではどんなことを意識されていますか?
森原 今まではあまりちゃんとはしていませんでした。(笑)夏山の診療所を1年に1回5日間くらい手伝っていたこともあり、かなり日焼けをしていました。シミなどはレーザーで治療をしているので、ある程度は綺麗になりました。まだ小さいシミが残っていますが、薄いシミなどはハイドロキノンのスキンケアを使用していくことを勧めることもあります。
――森原先生が思う美しさについて教えてください。
森原 年齢に応じた美しさというものがあると思います。人間生きていれば必ず年齢を重ねますからね。しわが一切ないというよりは、表情が不自然にならない年齢を受け入れた+αの美容が大切だと思います。
地域に根差した
「美容のかかりつけ」を目指して
――これから美容医療を受けたいと思っている方へのメッセージをお願いします。
森原 美容クリニックに行くと、高い施術を契約させられるのではないかと不安になる方もいらっしゃると思います。当院にお越しいただいて、肌悩みをご相談いただければ、美容医療の垣根は思ったよりも低いことがわかると思います。そして施術を受けることで、前向きになれることもあります。広い意味で、内面も外面もトータルコーディネートを提供していきたいと思います。
――今後の展開について教えてください。
森原 地域や仲間を大切にして、笑顔の花を咲かせていきたいと考えています。三鷹駅南口本院、北口院どちらも地域に根差した「美容のかかりつけ」になっていきたいですね。大きな手術や派手なことはできるクリニックではありませんが、商店街の活動に参加するなどして地域に貢献できるクリニックにしていきたいです。
三鷹ヒロクリニック
院長 森原 啓文
(もりはら ひろふみ)
経 歴
2003年 | 香川医科大学医学部医学科卒業 |
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2009年 | 脳神経外科専門医取得 |
2014年 | MRCSEd取得(イギリス王立外科医大学エディンバラ校) イギリス外科医免許を取得後、Singapore General Hospital, Changi General Hospital,Tan Tock Seng Hospitalなどで主に頭部外傷・脳卒中手術を行う。 |
2021年 | 三鷹駅南口に三鷹ヒロクリニックを開院 |
2022年11月 | 三鷹駅北口に三鷹ヒロクリニック北口院を開院、統括院長に就任。 |
資格・所属学会
テキスト
三鷹ヒロクリニック
三鷹ヒロクリニック南口本院
〒181-0013
東京都三鷹市下連雀3-44-4竹内ビル2F
TEL: 0422-23-6485
三鷹ヒロクリニック北口院
〒180-0006
東京都武蔵野市中町1-24-15メディパーク中町2F
TEL: 0422-38-5171
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日・祝 |
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10:00~19:00 | 〇 | ー | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
休診日:火曜日