千春皮フ科クリニックは、一般皮膚科と美容皮膚科に加え、小児皮膚科まで設けられており、肌トラブルからエイジングケアに至るまで、あらゆる世代の持つ肌の悩みに応えています。今回は、院長の渡邊千春先生と、看護師長の永野良子さんに、クリニックを開院した経緯や治療方法などについて、お話を伺いました。
外見の悩みがストレスになる
実体験から皮膚科を目指した
―― 渡邊先生が皮膚科医を目指されたキッカケを教えてください。
渡邊 私はアトピー性皮膚炎を患っていて、ストレスで目の周りや身体に湿疹が出たりするなど、20代前半まで症状が酷かったんです。大学時代は、自分の通っている大学で診てもらっていたのですが、男性医師に肌を見せなくてはいけないのがストレスでした。ただ、当時はまだそれがストレスだと言えるような時代ではなかったんですね。その経験から、患者様の気持ちに寄り添って治療できる皮膚科医になりたいと思ったんです。
また、当時はニキビや目の腫れなどで外出したくないといった小さな悩みは、あまり理解してもらえませんでした。そのときに、外見のことは小さな悩みでも人のメンタルに大きな影響を与えるんだなと感じたことも、皮膚科医になろうと思った理由の一つです。
―― なぜ、ご自身のクリニックを開院しようと思われたのですか?
渡邊 大学卒業後、大学病院に約10年、大宮のクリニックで院長として約10年勤務していました。その中で、「もう少し発展的なことや、自分で外来を組み立てていくようなことをやりたい」と思い、7年前に千春皮フ科クリニックを開院しました。
肌がきれいになることで元気になり、
社会との関わりも増える
―― 千春皮フ科クリニックを開院するにあたり、どのような思いやこだわりがありましたか?
渡邊 高齢化社会になっていく中で皮膚科医の私たちに何ができるのかと言うと、やはり肌をきれいにすることなんです。
肌がきれいになると気分が上がって家庭が明るくなります。そして、元気になると社会との関わりも増えてくるので、美肌を通じて皆さんに明るい気持ちになってもらいたいです。ただ生きるのではなく、元気で美しくいられるところを目指したいと思っています。
皮膚科できちんと治して、そこからスキンケア、そして美容までトータルで、肌のことは千春皮フ科クリニックに行けば大丈夫と思ってもらえるようなクリニックを目指しています。
―― どのような悩みを持っている方が多いですか?
渡邊 若い方だと、ニキビが多いですね。ニキビは簡単な疾患に見えますが、初期治療やお手入れ方法を間違うと痕が残ってしまいます。レーザーなど痕を消す方法はありますが、大変な労力と金銭的な負担も関わってくるので、若い人にきちんとスキンケアや薬の上手な使い方まで指導しています。
また、今は脱毛もニーズが高まっています。男性の髭脱毛や、お子様の脱毛も増えていますね。お子様が毛深いことで悩んでいたり、いじめられたりということでお母様が連れて来ることがあるんです。エステもありますが、メディカルとしてしっかりしたケアができる皮膚科医が、受け皿になってやっていくことが必要です。
あとはアンチエイジング治療ですね。私も注射器メーカーの指導医として、年に何回か継続的に指導していますが、海外に行って勉強するなど積極的に取り組んでいます。そうやって、皆さんが安心して効果の高い治療が受けられるよう努めています。
一般治療以外は、あくまで
患者様希望やニーズに応じて提供
―― これまで多くの患者様を診られてこられたと思いますが、貴院が得意とする医療サービスについて教えてください。
渡邊 注入系には力を入れていますが、特に若い方向けにご紹介したいのはニキビ治療です。皮膚科の保険診療では動画を使って説明するなど、ニキビ外来として正しいニキビ対策について指導しています。また、自由診療だとピーリング、プラズマ、レーザーの3本で、ニキビができている状態からニキビ痕までトータルに治療しています。
あとはスキンケアの指導を行ったり、化粧品もオリジナルのものでサポートしたりしています。
ピーリング、プラズマ、レーザーは、患者様のニーズや希望、必要性の有無に応じて使います。まず保険適用の一般治療を行い、それ以上どこまでやるのかは、ご本人の肌の状態と環境、ニーズなどいろいろ考えて治療するようにしています。
プラズマにはダウンタイムが少しありますが、薄いかさぶたができる程度なので、ほぼ日常生活に支障はありません。
ピーリング、プラズマ、レーザーの3つを使用して
トータルに治療してくれます
―― 看護師の立場から、永野さんはスキンケアについてどのようなアドバイスを行っていますか?
永野 患者様には、基本的なスキンケアをご説明しています。洗顔するときは強くこするのではなく、よく泡立ててやさしく洗って、あとはしっかり保湿することが大事です。しかし、多くの患者様が保湿の量が足りていないので、どれくらい使っているのかを確認しながらアドバイスするようにしています。
あとは、紫外線ケアや日焼け止めですね。どんなに保湿ケアしても、紫外線ケアを行っていなければ、将来的にシミやシワになる可能性があります。ですから、「基本の洗顔方法」、「保湿」、「日焼け止めを使う」、この3つを説明するようにしています。
私自身、二十歳前後の頃はニキビで悩んでいました。しかし、皮膚科での治療と同時に自分でも勉強して良くなった経験があるので、「一緒に頑張りましょう」と自信を持ってスキンケアについてお伝えしています。
―― 今、気になっている美容成分やスキンケアはありますか?
渡邊 エムディアの人幹細胞配合の商品ですね。私はプラセンタ学会の理事を務めているのですが、プラセンタ自体に抗酸化作用や抗炎症作用があると言われています。すごくマイルドな作用ながら極めて安全性が高く、使い続けていくことで徐々に効果を出していくという面では、注射もそうですし、化粧品の成分として効果が期待できます。
さらに肌が弱い人でも使える点はメリットではないでしょうか。すごく効果が強いわけではありませんが、段階を踏んできれいになっていきたい方、あるいはしっかり確実に効果を出していきたい方には良いと思います。
永野 また、ニキビには当院オリジナルのマルチビタミンジェルやビタミンCローションなどがお勧めです。マルチビタミンジェルはビタミンA、B、C、Eを豊富に配合した保湿ジェルで、抗酸化作用があり、ニキビ菌の働きを抑えます。ビタミンローションは水溶性のビタミンCを配合しており、活性酸素を中和して、ニキビの炎症を抑え、アクネ菌の働きを防ぐ作用があります。ニキビ跡の色素沈着にも効果的です。
どんなに小さな悩みでも、まずは話してみてほしい
―― 最後に、これから美容医療を受けたいと思っている方へメッセージをお願いします。
渡邊 私が皮膚科の専門医で、大学での研究経験も長いということから、皮膚のトラブルから入って少しずつ美容に移られる方が多いんです。
美容皮膚科は外科と違い、形を変えたり大きな変化を生み出したりするものではありません。
しかし、自分の肌に自信が持てる状態にしていく、少しだけ時間を戻してあげる、肌を整えてあげるといった意味ではスキンケアの延長線にあると考えています。ですから、少しでも悩みがあるなら、気軽にご相談に来てほしいですね。
永野 日頃から、患者様が相談しやすい雰囲気を作るように心掛けています。
また、先生に質問し忘れるなど聞けずに帰ってしまう患者様がいないよう、私たちがしっかり対応しています。些細なことでも構いませんので、お気軽にご相談ください。
千春皮フ科クリニック 浦和院
理事長・総院長 渡邊千春(わたなべ ちはる)
経 歴
平成5年 東京医科大学卒業
平成5年~平成9年 東京医科大学皮膚科勤務
平成9年~平成10年 板橋中央病院皮膚科医長
平成10年~平成12年 東京医科大学皮膚科勤務
平成12年~平成15年 東京医科大学皮膚科助手
平成15年~平成20年 肌クリニック大宮 院長
平成20年~平成24年 肌クリニック大宮 ベルビー赤坂 総院長
平成24年9月 千春皮フ科クリニック 開院
令和元年9月 千春皮フ科クリニック広尾院 開院
所属学会・資格
医学博士
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
AMI Japan Senior Trainer(アラガン社指導医)
日本レーザー医学会専門医・評議員
日本アレルギー学会会員
日本臨床皮膚科外科学会会員
日本抗加齢医学会会員
Dr.OBAGI認定医
日本美容皮膚科学会会員
日本胎盤臨床医学会理事
日本医学脱毛学会会員
千春皮フ科クリニック 浦和院
〒330-0055 埼玉県さいたま市浦和区東高砂町9-1 SUMIDA ONE本館 5F
TEL:048-813-1188
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日・祝 |
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9:30~13:00 | ● | 〇 | ● | 〇 | 〇 | △ | ー |
14:30~18:30 | 〇 | 〇 | ● | 〇 | 〇 | △ | ー |
● 形成外科は月曜午前中と水曜のみ(予約制)
△ 土曜:9:00~12:00/13:00~17:00
【休診日】日曜・祝日