美容医療のかかりつけ わたしの名医

【うちだ皮膚科クリニック】
患者様本位の医療―「病気を理解してもらう」診療と治療の目標を立てる

うちだ皮膚科クリニックは相鉄線上星川駅南口から徒歩1分の場所にあるクリニックステーション2階にあります。今回はうちだ皮膚科クリニック院長 内田敬久先生に、クリニックの特徴や患者様への思いを伺いました。

皮膚疾患は奥が深いことに気付いた

――医師を目指されたきっかけをお聞かせください。

内田 中学生の時に怪我をしてしまい、しばらく通院することになりました。それまでは風邪の時に病院へ行く位だったので、定期的に病院に通ったことは無かったのですが、怪我をきっかけに、あまり馴染みのなかった医者という職業を見る機会が多くなりました。それがきっかけで医者という職業に対して強く関心を抱くようになりました。医学部時代、心電図にはまり循環器に興味がありましたが、研修医の時に外来・病棟・手術まで色々経験させてくれたのが皮膚科の先生方でした。その時に皮膚疾患の多様性に惹かれ、皮膚科専門医を目指すことにしました。皮膚は人目につきますし、誰しも大なり小なり皮膚の悩みはあるものです。診断に困った時、皮膚の一部を採取して調べますが、なかなか診断のつかない事もあり、今でも奥深さを実感しています。

――クリニックを開院された経緯をお聞かせください。

内田 今まで基幹病院、大学病院、診療所など様々な規模の病院勤務を経験してきました。勤務する中で、多くの症例に出会い、診療に携わりました。以前は難治な疾患を治すということに興味があり、悪性腫瘍や生物学的製剤などに携わってきました。大きな病院では一人一人の患者様にじっくり時間をかけて診察することは難しく、もう少し患者様一人一人と対峙したいと考えるようになりました。

地域に根差したクリニックでベストな乾癬治療を提供したい

――貴院様で力を入れている治療はなんでしょうか。

内田 皮膚科診療では特に乾癬に力をいれていますね。正直、紫外線の医療機器は全身照射できるダブリン3シリーズ、輝度の高いVTRACなど高価な機器を導入しました。乾癬とは慢性的に皮膚の表面がカサカサして、赤い皮疹が現れる病気です。強い痒みを伴い、関節痛や爪の変形が伴うこともあります。人口の0.3%に発症すると言われていますが、軽症で病院に行かない患者様もいますので、実際はもっと多いと思われます。乾癬は免疫システムの異常が起こると、免疫細胞や皮膚の細胞から炎症性サイトカイン(たんぱく質)が生産されて発症します。
完治することが難しい病気ですが、適切な治療で皮疹や関節痛をコントロールできます。
2010年に生物学的製剤がでて、乾癬が劇的に改善するようになりました。首の関節痛で後ろを振り返ることができなかった方ができるようになり諦めていた車の運転が可能になったり、フケが落ちるから白い衣服しか着ることができなかった方が黒色の衣服を着られるようになったりなど、満足した日常生活を送る手助けとなっています。
ただ、今までは生物学的製剤は限られた基幹病院でしか投与できませんでした。治療の度に大きい病院へ毎回行くのは距離的ないし時間的に大変な患者さん、中には敷居を高く感じる患者さんもいます。現在は、日本皮膚科学会の承認があればクリニックでも生物学的製剤の導入が可能になり、当クリニックも神奈川県で2番目の承認施設となりました。今までの経験を生かしながら、連携病院と協力して患者様にとってベストな治療を提供していきたいと思います。

うちだ皮膚科クリニック
全身を一度に照射できる光線治療機器NeoLux®
うちだ皮膚科クリニック
高輝度の紫外線により短い時間で照射可能なエキシマライト~VTRAC®~

患者様に「病気を理解してもらう」

――お話を伺っていて、患者様への病状説明を大事にされていらっしゃるのが印象的です。

内田 私の中で「病気を理解してもらう」を一つのテーマとして診療を行っています。診察して薬を処方しておけばそれで良いとは思っていません。患者様も「治る薬を出して下さい」とおっしゃる方もいますが、皮膚の慢性疾患(乾癬やアトピー性皮膚炎など)は、どのように軟膏を塗るのか、日常生活において何に注意したら良いのか、悪化因子は何かなど患者様が病気を理解して生活しないと改善しない事が多いと感じています。また、その患者様の疾患は、通常どのような経過をたどるのか、今の重症度はどの程度なのか、など理解してもらう事でモチベーションを上げて自己管理してもらう事が悪化させない得策と考えています。患者様に最新の情報を提供できるように、私たちとしても学会や勉強会になるべく参加するよう心掛けています。

美容診療において心掛けていること

――患者様を治療する上で大切にされていることはどのようなことでしょうか。

内田 患者様に正確な知識を持って頂き、治療に前向きに取り組めるようにフォローしていきます。診察の手順として、まずはカウンセリングを行います。肌診断機器re-Beau®にて顔全体の写真撮影をし、肉眼でみた状態と隠れたシミの状態を把握して治療戦略を立てます。その際に具体的な治療目標を作り、患者様と共有します。その後、定期的に通院することで肌の状態の改善や治療効果をお伝えして、次の新たなる治療目標を立てていきます。例えば濃淡があったシミが均一に淡くなれば、「お肌が明るいトーンになりました、次はシミの境界が分からなくなるのが目標です。」と伝えます。具体的に目標を示すことで患者様も病状を理解してモチベーションが上がり治療に対する意欲が生まれると思っております。患者様の「きれいな笑顔」の為にスタッフ一同頑張っています。

うちだ皮膚科クリニック
待合室の掲示板は患者様への情報提供の場として活用。
特に伝えたい内容に関しては、手作りのPOPが作成されています

――美容皮膚科をされていて、やりがいを感じるときはどのようなときですか?また、美容皮膚科ならではの苦労があればお聞かせください。

内田 当院は地域密着型のクリニックなので、幅広い世代の方にご来院頂いております。顔にシミのある男性が来院された時の事、最初は奥さんにすすめられ、渋々恥ずかしそうに来院されたのですが、来院される度に徐々にシミが消失し「きれいになりましたね」とお声かけすると、やっぱり嬉しそうにされます。そして定期的に通院されるようになり、表情も生き生きしてきます。そのように美容により生活に自信や潤いがもたらされる患者様は多く見受けられます。そんな患者様をみているとこちらも大変嬉しいですし、やりがいを感じます。苦労というか、注意しなければならないことがあります。患者様の中には治療するとすぐにシミが消えてなくなると思って来院される方が結構おられるということです。またレーザーをあてて、すぐにしみやホクロが取れても、暫くして、その部位が再び黒くなることもあります。最初に患者様が来院した時に、治療は最低半年、1年2年かけて徐々に治療していきましょうと伝えます。自分の肌にどの施術が適しているのか、どのような化粧品を使うべきか我々がペースメーカーとして洗顔、化粧落とし、保湿など指導し、患者様がホームケアを覚えていく事は重要だと思います。治療とホームケアの両輪をうまく回していきたいですね。

――院長先生おすすめの治療プランを教えてください。

内田 当院の場合ですと、シミはビタミンCのローションを顔全体的に使用して頂き、ハイドロキノンやトラネキサム酸を局所に併用してご利用頂いております。美容皮膚科はシミをきっかけにご来院する方が多く、まずはシミの治療から始めて、その後肌質改善をご案内することが多いと思います。肌質改善としてはアスタキサンチンやIPL、ピーリングも勧めています。
肌を根本から健康な状態にしていく、という意識で当院を活用して頂けると嬉しいですね。
当院は地域に根差した医療を目指していますが、お肌の健康は心の健康だと思っていますのでお肌の問題を気軽に相談できるクリニックが近くにあることが患者様の為だと思っています。
当院で導入しているドクターズコスメに関しては、その化粧品が安全で効果があるのかどうかを見極めてから導入しています。またお値段が高くなりすぎない化粧品を優先的に入れるようにしています。

うちだ皮膚科クリニック
化粧品棚にて院内化粧品をご紹介しております

地域に根差したやさしい医療をめざして

――今後の展望と患者様へのメッセージをお聞かせください。

内田 地域に根差したクリニックでありたいと考えています。患者様には気軽に足を運んでいただけるように、保険診療を含めた、できるだけお手頃価格でダウンタイムの少ない治療、根拠のある治療を提供していきたいと思っています。美容に限らず、お肌の悩みを相談する事は勇気がいることです。そのため信頼できる医師を目指してお肌にも、財布にも、人にも優しい診療を心がけて行きたいです。

うちだ皮膚科クリニック 内田敬久院長

うちだ皮膚科クリニック

院長 内田 敬久
   (うちだ たかひさ)

乾癬に関しては下記メディカルノートにて詳細をご確認下さい。
https://medicalnote.jp/doctors/180329-002-DA

経 歴

      神奈川県立横須賀高等学校出身
1996年 3月 富山大学医学部卒業
1999年 4月 横浜市立大学皮膚科入局
2006年 4月 横浜保土ヶ谷中央病院 医長
2007年 3月 横浜市立大学皮膚科医学博士取得
     (免疫・アレルギー)
2009年 4月 横浜市大皮膚科 助教・医局長・病棟医長
2014年 4月 横須賀共済病院皮膚科 部長
2018年10月 並木小磯診療所 院長
2020年10月 うちだ皮膚科クリニック 開院

資格・所属学会

医学博士
日本皮膚科学会 皮膚科専門医
横浜市立大学皮膚科非常勤講師
横須賀共済病院皮膚科非常勤
神奈川県皮膚科医会幹事
神奈川乾癬友の会 相談医
日本乾癬学会
日本アレルギー学会
日本美容皮膚科学会
日本抗加齢医学会
皮膚悪性腫瘍学会

うちだ皮膚科クリニック

うちだ皮膚科クリニック
うちだ皮膚科クリニック

〒240-0042
神奈川県横浜市保土ヶ谷区上星川3-2-10 アネックスアリオス203
TEL: 045-371-2828

診療時間 日・祝
9:30~12:30
14:00~15:30
15:30~18:30

休診日:月・日・祝日
●…手術/美容(予約のみ)
□…水曜日は14:00~16:00 土曜(診察のみ)
※木曜日…第2、第4週は午前診療のみ

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