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美白に有効な成分とは?代表的なものと効果的な使い方について解説

シミやそばかすを予防できる美白成分は、日差しをたくさん浴びてしまったときや、透明感のある肌を保ちたいときにも効果的です。医薬部外品に分類される「美白化粧品」と名のつく化粧品には、厚生労働省が認めた美白の有効成分が配合されています。

ただし、美白有効成分は種類がさまざまです。一覧や表示を見ても、どの成分が自分に合うのかわからないという方もいます。そこでこの記事では、化粧水や美容液、クリームなどに配合される美白成分について解説します。

美白に有効と認められている成分

本来「美白」とは、日焼けによるシミやそばかすを予防することを指します。この美白に有効と認められる成分は、いくつもあるのをご存じでしょうか。

ここでは、美白に有効と認められている代表的な成分8種を解説します。美白成分について詳しく知りたい方はもちろん、成分同士を比較したい方も参考にしてください。

アルブチン

アルブチンは、コケモモやトウモロコシ、小麦などの植物に含まれる天然由来の成分です。厚生労働省により医薬部外品の有効成分に認められています。メラニンの生成に必要な酵素、チロシナーゼの働きを抑制する働きが特徴です。シミやくすみを防いで明るい肌を保つ効果があります。

抗酸化作用の研究もされており、年齢の影響が気になる肌のケアにも期待できます。近年はさまざまな化粧品や美容サプリメントに配合されるようになりました。美容効果が高い成分の一つとして注目されています。

ビタミンC誘導体

ビタミンC誘導体は、ビタミンCの安定性を高め、肌に浸透しやすくした成分です。厚生労働省により医薬部外品の有効成分に認められています。

そもそもビタミンCの特徴は、メラニンの発生を予防し排出を促すことです。ただしビタミンCは変質しやすく肌に浸透しにくいため、その弱点を補えるビタミンC誘導体が開発されました。

美白効果以外に、皮脂の抑制やニキビ肌のケア、年齢に応じたお手入れにも効果が期待できるため、さまざまな化粧品に配合されています。

ハイドロキノン

ハイドロキノンはメラニンの生成の抑制と、メラニン色素自体を薄くする働きが注目されている美白成分です。医薬部外品の有効成分には認められていません。しかし、強力な作用が期待されており、美容皮膚科でもハイドロキノン入りの化粧品が販売されています。

肝斑や老人性色素斑などの治療に用いられることがある成分でもあります。ただし、過剰な使用や長期間の使用は、皮膚のトラブルを引き起こすことがあるため、適切な使用方法を守るようにしましょう。

コウジ酸

コウジ酸は、カビや酵母などの微生物が産生する有機酸の一種です。抗菌・抗ウイルス・抗腫瘍作用が知られており、食品の保存や加工にも利用されています。

もともと日本酒を造る杜氏の手が綺麗であることから、麹に美白効果が期待できるのではと考えられ、研究・開発されました。現在ではメラニンを生成するチロシナーゼの働きを抑える働きがわかっています。研究が進んだ結果、厚生労働省により医薬部外品の美白有効成分に認められました。

カモミラET

カモミラETは、医薬部外品の美白有効成分として1998年に厚生労働省に認可された成分です。カモミールから抽出された油溶性の成分で、効果が穏やかなため、敏感肌の方にも選ばれています。

カモミラETの美白作用は、メラニン生成の情報伝達を抑制し、メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐことです。美白効果以外に抗酸化作用や抗炎症作用の研究もされており、肌荒れのケアにも期待できます。

トラネキサム酸

トラネキサム酸も、厚生労働省により美白効果が認められた有効成分です。炎症やアレルギーを引き起こすタンパク質、プラスミンの働きを阻害します。その結果、メラニン生成を抑制し、シミやそばかす、肝斑の予防が可能です。

抗炎症作用や止血作用も持っており、肌荒れのケアにも寄与する点も特徴です。トラネキサム酸は一般化粧品には配合できません。医薬部外品や医薬品のみに配合できる成分です。

プラセンタ

プラセンタは、哺乳類の胎盤から抽出される成分です。健やかな肌の維持や健康維持に効果があると期待されており、さまざまな化粧品やサプリメントに配合されています。美白効果もあり、厚生労働省によって医薬部外品の有効成分に認められている成分です。

プラセンタには、チロシナーゼの活性を阻害する作用があり、メラニンの生成の抑制と排泄の促進に働きます。それ以外にも免疫のサポートや血流ケアなどの働きも研究されており、さまざまな恩恵が期待されている成分です。

レチノール

レチノールはビタミンAの一種で、健やかな肌をサポートし、シミの原因となるメラニンの排泄を助けます。ただし、医薬部外品の有効成分には認められていません。シミやそばかすだけでなく、肌のくすみにもアプローチし、透明感のある肌を維持する効果に期待できます。

ただしレチノールを塗布した肌は、光に対して過敏になり、紫外線の影響を受けやすくなるため、使用時には紫外線対策が必要です。副作用もあるため、正しい理解のもと適切に使いましょう。

ニコチン酸アミド

ニコチン酸アミドは、ビタミンB3の一種で、体内でニコチン酸とアミンという成分が結合したものです。ナイアシンアミドという名前でも知られています。

ニコチン酸アミドの働きは、メラニン色素が入っている袋(メラノソーム)が、表皮細胞へ受け渡しされる動きを抑制することです。これにより、シミやそばかすを防ぎます。厚生労働省により認められている、医薬部外品の有効成分でもあります。

美白の定義

美白という言葉は、まるで漂白するようにシミをクリアにするような意味で用いられることがあります。しかし本来は、肌を白くするという意味はありません。シミを消すのではなく「薄くして目立たなくすること」、「シミを排出できる肌状態をサポートすること」、「メラニンの還元をサポートし、本来の肌を維持すること」を指しています。

メラニンの生成を妨げる

メラニンは、メラノサイト内でチロシナーゼという酵素が働くことで生成されます。チロシナーゼの活性を抑制する美白成分なら、メラニン生成の過程を防ぐことが可能です。これにより、シミやそばかすを予防できます。 細胞内でおこなわれる、メラニン生成に関する伝達を抑制することで、美白効果を発揮する成分もあります。

メラニンの排出をサポートする

メラニンが生成されると、肌のターンオーバー(新陳代謝)によって徐々に肌の表面へ押し上げられ、角質層から排出されます。これが適確におこなわれれば、メラニン色素は沈着しません。

美白成分には、肌のターンオーバーを促進し、メラニンが肌の表面へ押し上げられるまでの期間をできるだけ早くする成分もあります。メラニンが角質層から排出されるスピードが速まるため、色素沈着の予防やシミ・そばかすの希薄化が期待できます。

メラニンを還元する

美白成分の中には、メラニン色素を直接分解する働きを持つものがあります。黒いメラニン色素を淡色化することで、シミやそばかすを薄くすることが可能です。すでにできてしまったシミやそばかすを消すことはできませんが、改善に期待できます。

メラニン色素を還元する美白成分は、刺激や紫外線により発生してしまったメラニンにアプローチするため、シミやそばかすの予防にも効果的です。

美白化粧品とは

美白化粧品とは、肌のメラニン色素の生成を抑制し、シミやソバカスを防ぐ目的で使用される化粧品です。肌を白くする効果ではなく、メラニン生成を抑える効果を目指しており、肌色を漂白するような作用はありません。

美白化粧品と名乗れる化粧品は、厚生労働省によって認められた有効成分が入っており、医薬部外品として認可されたものだけです。ただし、医薬部外品の化粧品は薬ではありません。そのため医薬部外品と書かれている化粧品でも、できてしまったシミやそばかすは消せません。

美白化粧品を選ぶポイント

美白化粧品は配合されている有効成分によって働きが異なります。自分にピッタリな化粧品を選ぶためには、先に、どのような美白効果を求めているのかを考えてみましょう。「しっかり紫外線を浴びてしまったから、シミを作らないケアをしたい」、「うっかりできてしまったメラニンを排出したい」、「いつでも透明感のある肌がほしい」など、自分が求めるケアを考えてみてください。

美白化粧品は配合されている成分によって目的が違うことを知っておこう

自分が求めている美白効果がわかったら、それに合う有効成分入りの美白化粧品を探しましょう。前述の通り、美白の有効成分は、それぞれメラニン生成の抑制効果、排出促進効果、メラニン色素還元効果などの目的が異なります。自分のニーズに合致する化粧品を選ぶと効果的です。

コウジ酸配合の化粧品

CLIGRAM KOJIBRIGHT

カリグラムは、エビデンスに基づいた医療機関専売高濃度スキンケアブランドです。
コウジ酸を脂肪酸と結合させることによって安定化させた成分を高濃度配合した機能性クリーム。毎日継続して全顔に使用できる安全性の高いクリームです。

トラネキサム酸配合の化粧品

ガウディスキン インナーモイストTAローション(医薬部外品)

インナーモイスト

日本品質、日本プライドで、原価という縛りを考慮しないプランニングのもとに作り出され、「日本人にとっての考えうる最良」を形にしたブランド。
天然保湿因子「人型セラミド」の複数の型を十分に浸透させることにより高保湿が得られ、美白有効成分のトラネキサム酸も十分量配合し、メラニンコントロールや様々な炎症を抑えます。

ビタミンC誘導体配合の化粧品

I.T.O APPプラスEローション

Ascorbyl Phosphate(リン酸型ビタミンC誘導体)を中心として開発されたスキンケア製品で、医療機関でのみ販売しています。
浸透型ビタミンC誘導体とビタミンE誘導体を贅沢に配合したローションで、。浸透型ビタミンC誘導体による抗酸化の効果、そしてビタミンE誘導体による肌への浸透率も高く、肌の深部でのケアが必要なしみやしわ、にきび、そして毛穴などの幅広いエイジングケアに適しています。

美白と同時に気を付けたいこと

美白化粧品はできてしまったシミやそばかすを消せないため、それだけでは完璧な美白はできません。シミやくすみの原因は、紫外線やストレスなどさまざまなため、日常的な対策が重要です。

肌のターンオーバーを整えるには、健康的な生活習慣を送り、栄養バランスのいい食生活も心がけましょう。それに加えて適切なスキンケアをおこなうことが大切です。化粧品だけに頼らず、さまざまな方面から肌を守り、美白ケアをしていきましょう。

紫外線を避ける

美白には有効成分入りの化粧品だけではなく、シミを作る紫外線の対策が欠かせません。紫外線はメラノサイトを刺激してシミを作る原因になるため、徹底的にブロックすることが大切です。

まずは曇りや雨の日、夏以外の季節でも、日焼け止めを塗る習慣を身に付けましょう。外出時は帽子や日傘を使う、アウトドアの際は長袖や長ズボンを着用する、といった方法でも、肌を直接紫外線から守れます。

肌に刺激を与えない

美白を実現するためには、肌に刺激を与えないようにすることも効果的です。肌に継続的に刺激が加わると、肌細胞がダメージを受け、その修復にメラニン色素が生成されることがあります。このせいでシミができることがあるため、過剰な摩擦や刺激を避けるようにしましょう。

かゆみがあるときは、治療を受けることが大切です。また、日ごろから顔が気になっても、こすらないようにしましょう。

まとめ

美白成分は日焼けによるシミやそばかすを予防する成分です。メラニンの生成の抑制や排出のサポート、メラニン色素の還元によって、シミ・そばかすの予防や希薄化が可能です。

美白に有効と認められる成分は、いくつもあり、それぞれ目的が異なります。自分に合う美白化粧品を選ぶためには、先に、どのような美白効果を求めているのかを考え、目的に合う美白成分を選びましょう。

日ごろから紫外線や肌への刺激を避けつつ、美白成分を取り入れて、透明感あふれる肌を手に入れてください。

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