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アゼライン酸の効果とは?おすすめの人やスキンケア方法について解説

アゼライン酸は、ニキビやオイリー肌、酒さに悩む方々の注目を浴びている成分です。市販のニキビケアクリームや乳液などの様々な化粧品に取り入れられています。副作用が少ない点も注目されているポイントです。

日本では医薬品の承認が降りていないため、あまり認知されていません。しかし海外では様々な肌の悩みに効果があるとされ、積極的に取り入れられています。近年は、日本の皮膚科で販売されるドクターズコスメにも高配合されるようになりました。

アゼライン酸とは

アゼライン酸とは、大麦や小麦などの穀物に含まれる有機化合物の飽和ジカルボン酸のことです。ニキビや酒さのスキンケアに使われています。天然由来のこの成分には、副作用がほとんどありません。

アメリカでは、アゼライン酸は丘疹膿疱性酒さという皮膚の病気の治療薬として認められています。ただし日本では医薬品原料として認められていません。そのため、日本ではスキンケア製品のカテゴリーに分類されており、化粧品などで使用されています。

アゼライン酸は、、皮膚が硬くなる「角化」しやすい肌を整え、肌荒れをケアする効果に優れていると期待できる成分です。そのためニキビに悩む方によく選ばれています。ニキビ痕跡が残る肌や紫外線による日焼け後の美白ケアにも使われています。

こんな肌悩みの方に

アゼライン酸は角化しやすい肌を整える他、オイリースキンのお手入れやニキビ跡痕などが気になる肌のケアにも使えます。

・ニキビや酒さ、赤ら顔などの皮膚トラブルがある
・ニキビ痕やシミ、色素沈着が気になる
・脂性肌である
・肌に優しい化粧品成分を探している

アゼライン酸に期待できる効果

自然由来の成分であるアゼライン酸は、、肌のトラブルが少なくスキンケアに取り入れやすい成分です。海外では美白用の外用医薬品として使われていますが、日本ではまだ承認されていません。

海外での治療やスキンケアに使われていくうちに、ニキビや脂漏性皮膚炎に対する効能が発見されました。そのためアゼライン酸は、日本でも、ニキビやニキビ痕のケアの目的で取り入れられています。ここからはアゼライン酸に期待できる様々な効果を紹介します。

美白ケアが期待できる

アゼライン酸には、シミの原因となるメラニンを生成する酵素「チロシナーゼ」の働きを抑える効果に期待できます。このおかげで新しいシミができにくくなると考えられています。時間の経過により肌が生まれ変わると、古いシミは汚れとなって落ちていきます。

アゼライン酸はこのように、メラニンの生成を抑制し、シミやそばかすを防ぐ効果がに期待できる成分です。そのためニキビのケアだけでなく、美白ケアにも取り入れられてきました。

ニキビ・ニキビ痕を目立たなくする

前述の通り、アゼライン酸は角化しやすい肌やオイリースキンのケアにも向いています。肌の角化は、毛穴詰まりやニキビの発生の原因のひとつです。アゼライン酸はこのような肌を整える上、強力な殺菌作用も発揮します。そのためニキビケアにも効果的です。

さらにアゼライン酸には、これまでにご説明した通り、日焼けによるシミやそばかすの予防や美白効果にも期待できます。また血行促進にも期待できるため、ニキビ痕があばたになっても、目立たなくなるようなケアが可能です。このような理由から、アゼライン酸は、気になるニキビ痕を目立たなくする効果にも期待できます。

酒さや赤ら顔の緩和

酒さは、慢性的な顔の赤みです。アルコールで顔が赤くなることから「酒さ」と名付けられていますが、アルコール摂取とは直接関係ありません。赤みに加えて、のぼせを伴う可能性のある赤いブツブツした発疹が生じる場合があります。にきびとは異なり、酒さの発症原因は不明です。

アゼライン酸は、この「酒さ」や、赤ら顔にも効果があると言われています。症状の原因が不明なためアゼライン酸の作用機序も不明ですが、長期間使用しても副作用が少なく、スキンケアに取り入れやすい成分です。

オイリースキンの緩和

アゼライン酸は皮脂の分泌を抑える効果にも期待できます。そもそも皮脂は、肌を乾燥から守る成分であり、健やかな肌の維持には欠かせません。しかし過剰に分泌してしまうと、ニキビや湿疹を招いたり、メイクの持ちが悪くなったりする原因に。また、皮膚がぱらぱらと剥がれフケのように見える脂漏性皮脂炎が気になる、という方もいます。

そのような肌のケアに使われる成分がアゼライン酸です。アゼライン酸は余分な皮脂の分泌を抑制するため、オイリースキンも健やかな状態へと促すことが期待できます。

アゼライン酸の副作用やリスク

アゼライン酸は副作用のリスクが少ない天然由来の成分です。人への影響は比較的優しく、胎児に対する悪影響や副作用もないと確認されています。白斑などの色抜けもありません。

ただし、酸の性質上、塗布部位に一時的なかゆみや熱などの刺激を感じることがあります。 この刺激は通常、アゼライン酸を開始してから1〜2週間以内に落ち着くため、ほとんど心配はありません。

刺激が強すぎる場合は、使用量や回数を減らすことで改善することがあります。医師にご相談ください。また、アゼライン酸は、湿疹や傷など異常のある部位には塗らないようにしてください。

アゼライン酸と一緒に使うと効果的な成分

アゼライン酸は、ニキビなどのケアに効果的な成分です。他の成分と併用するとさらなる効果に期待できます。そこでここからは、アゼライン酸と一緒に使うと効果的な成分を紹介します。

レチノール

レチノールはビタミンAの一種で、アゼライン酸と同じく、ニキビ跡痕が気になる肌のケアに使われる成分です。レチノールとの併用は成分によっては適さないものもありますが、アゼライン酸なら可能です。

ただしレチノールを初めて使うとき、もしくは敏感肌には、かゆみや乾燥、皮むけなどのトラブルを招くことがあります。このようなレチノールの副作用は、レチノール反応と呼ばれ、1~2週間で収まるケースがほとんどです。

副作用を悪化させないようにするためにも、アゼライン酸とレチノールの併用は、交互に行いましょう。1〜2週間交互に使い続けて肌に異常が出なければ、1週間に1回から、重ねて使ってみて下さい。

ヒアルロン酸

ヒアルロン酸とアゼライン酸の併用は、皮脂を抑制しつつ、保湿もぬかりなく行いたいときに向いています。ヒアルロン酸は、水分を保持して保湿する効果のある成分で、アゼライン酸と併用可能です。ヒアルロン酸によって肌の潤いが健やかに保たれると、肌の保護バリア整い、外部からの刺激が和らぎます。

また前述のとおり、アゼライン酸は皮脂の分泌を抑える成分です。そのため肌質によっては、肌の乾燥が進むケースがあります。そこでヒアルロン酸を併用すると、保湿効果により肌の乾燥を防ぐことが可能です。

使い方と注意

アゼライン酸は、朝と夜のスキンケアの後、ケアしたい部分に塗りましょう。ここで詳しい使い方を解説します。

STEP 1 洗う
メイク落としは夜にきちんとおこない、洗顔料はたっぷり泡立ててから、顔全体をこすらないようにやさしく洗いましょう。洗い残しがないように水でしっかりとすすぎ流してください。

STEP 2 保湿
洗顔後は、保湿剤のローションや乳液などで肌を整えましょう。ニキビが気になるときは、ニキビの原因となる毛穴のつまりを防ぐノンコメドジェニックの化粧品が効果的です。肌の水分をしっかりと保つ、保湿力の高いものを選びましょう。

STEP 3 アゼライン酸を使う
保湿剤の後は、アゼライン酸クリームを適量手に取ります。ニキビ跡痕などの気になる部分に、やさしくなじませていきましょう。

アゼライン酸を使うときは、各化粧品の説明書に従ってください。最初はヒリヒリする方もいますが、使用量や使う頻度を減らすと改善する場合があります。それでもヒリヒリ感やかゆみなどの異常が続く場合は使用を中止し、医師へ相談しましょう。また、傷や湿疹がある部位への使用は避けてください。

アゼライン高配合の化粧品はクリニックで

アゼライン酸を高濃度配合した化粧品は、ドクターズコスメとしてクリニックや病院で販売されていて、市販では買えません。ただし、アゼライン酸は医薬品ではないため、処方箋は不要です。カウンセリングシートの記入を条件に、オンラインで販売しているメーカーもあります。

アゼライン酸高配合の化粧品は、海外製のものも豊富です。そのため、個人輸入という形で購入する方もいます。ただしそのような製品は、日本で安全性が認められてわけではありません。製品によっては、アゼライン酸の配合濃度にばらつきがあり、期待する効果が得られないケースもあります。

効果を実感したいなら、日本のクリニックで販売されているアゼライン酸高配合のドクターズコスメを選びましょう。

よくある質問

アゼライン酸は、ニキビや肌荒れに効果的な成分として注目されています。しかし、日本ではまだ、どこでも買えるほど普及していません。

そこで最後に、アゼライン酸の効果や使い方、副作用などに関するよくある質問をまとめました。もっとアゼライン酸のことを知りたいという方は、ぜひ参考にしてください。

効果はどれくらいで感じられますか?

アゼライン酸の効果は、一般的には、2~3ヶ月ほどで実感できるといわれています。ただし効果には個人差があります。

そもそもアゼライン酸は即効性のある成分ではありません。そのため長期的なケアが必要です。使い始めてすぐに効果がわからなくても、すぐに諦めずに使い続けましょう。

アゼライン酸の効果を高めるためには、洗顔や保湿などの基本的なスキンケアを丁寧に行うことも重要です。

妊娠・授乳中でも使えますか??

アゼライン酸は妊娠中や授乳中の方でも使用できます。妊娠中に使用しても、胎児に奇形が起こる危険性(催奇形性)はありません。そのため比較的安全性が高いとされています。

ただし不安がある方は、医師や薬剤師に相談して判断しましょう。また、使用中に異常があったら、すぐに使用を中止し、医師に相談してください。

ニキビ用の外用薬と一緒に使えますか?

アゼライン酸は、保険診療で処方されるニキビの外用薬と一緒に使用できます。ただし、それぞれに適切な使用方法や使用頻度があるため、医師の指示に従い正しく使用してください。

ニキビの外用薬には抗菌剤や角質除去剤などが含まれています。アゼライン酸は刺激が少ない成分ですが、ニキビの外用薬と併用すると刺激反応が起こる場合があります。赤みやかゆみ、ほてりが出たら、使用頻度を減らすか医師に相談しましょう。

クリニック以外でも買える?

アゼライン酸を配合している化粧品は、クリニック以外でもドラッグストアや通販で購入できます。ただし、高濃度のアゼライン酸配合化粧品は、クリニックでしか買えない点には、ご注意ください。

アゼライン酸は日本だとニキビ治療薬には非承認の成分なので、医薬品としては扱われていません。しかしニキビや酒さに期待される効果は広く知られており、様々なニキビ用の化粧品に配合されています。

まとめ

アゼライン酸は、ニキビや赤ら顔、酒さに悩む肌のケアに効果的な成分です。ニキビケアだけでなく、美白対策や皮脂のケアにも期待できるため、ニキビだけでなく、オイリースキンに悩む方にも選ばれています。

副作用が非常に少なく、使いやすい点もアゼライン酸のメリットです。ニキビ肌や赤ら顔、酒さ向けの化粧品選びに迷ったら、一度、アゼライン酸を取り入れてみてはいかがでしょうか。

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