ゆう皮ふ科スキンケアクリニックは、一般皮膚科をベースに美容皮膚科、さらにはスキンケア指導など、総合的に患者様の診療を行っています。今回は、院長の加藤優子先生に、クリニックのこだわりや特徴、医療サービスなどについて、お話を伺いました。
患者様のさまざまな要望に
応えていくために開業
――医師を志したキッカケを教えてください。
加藤 子供の頃に、医療過疎の村での女医さんの活躍を描いたNHK大河ドラマ「いのち」を観て、昭和初期に女性が医師として活躍している姿に憧れたのが始まりです。
時代などの向かい風に負けず、初心を貫く一途な生き方。
こういう人生あるんだなぁと。(後付けですが)
その後、進学するにつれ同級生の中に医者を目指す子がいたりして、より身近な存在になっていって、医学の道に進もうと思うようになりました。
――いろいろな科がある中で、なぜ皮膚科を選ばれたのですか?
加藤 最初の3年間は内科研修からスタートしたんですよ。4年目にそのまま内科に進むか、他の科に行くかという選択の中で皮膚科を選びました。学生時代に、重症のアトピーの友人が学校に来られなくなってしまったのを知って、皮膚は人生そのものにも関係するんだと思ったことがありました。また内科経験の中で、皮膚と内科疾患との関わりが多いことも知り、皮膚は一つの重要な臓器〜自分で見て触れる大きな臓器〜という認識が強くなりました。皮膚は全ての臓器に繋がっている一つの窓…。とても面白いなと思ったのが皮膚科を選んだ理由です。
――美容医療を始められたキッカケは?
加藤 皮膚科は、一般診療=保険診療と言っても、例えばシミやニキビ治療など、整容的(美容的)な要素が入ってくることが多いので、自然な流れで自費診療含め総合的に行っていました。機器を揃えたり化粧品を取り扱ったりというのは、大きな病院から個人のクリニックに行った時ですね。美容皮膚科を目指したというよりは、患者様のニーズに沿って少しずつ美容の要素を取り入れていったという感じです。
――クリニックを開院したキッカケを教えてください。
加藤 開業してまもなく5年になりますが、その前の5年間は精神科のドクターと一緒にクリニックをやっていました。その中で、徐々に皮膚科の患者様が増えてきて、こういう治療を受けたいとか、お化粧の相談を受けたいというような要望も広がってきて、これは別に居を構えて再スタートしたほうがいいのかなと思い、開業しました。
医療+aのところを自分らしく
情報発信していきたい
――貴院のこだわりや特徴について教えてください。
加藤 当院は美容医療に特化したクリニックではなく、一般皮膚科が基本です。地域の方で、病気ではないけれど、このシミが少し気になるから相談したいなど、気軽に来て頂けるようなクリニックを目指しています。最初は、乾燥肌や発疹、水虫など、保険診療でいらっしゃる方も、もう少し美容のことも聞いてみたいと思って頂けるようなクリニックですね。
またもっと毎日の生活を快適に、そして自分の肌を通じて自分を好きになれるように、医療+αのところでアロマセラピーなど補完代替療法も取り入れたり、健康や美容に関するちょっとした情報発信をしたいという気持ちでスタートしました。今はアロマはお休み状態ですが、スキンケアから繋がるメイクアップ指導など、+αが再始動したところです。
――貴院が得意とする医療サービスについて教えてください。
加藤 スキンケア指導に注力しているところです。これは私だけでなく、看護師も非常に頑張ってくれていまして、顔の洗い方やメイクの仕方、化粧品の選び方など、診察の時だけでなく、ちょっとした空き時間などにお伝えしています。薬だけ処方しても、患者様が正しく使えなかったり、使いたいけども生活時間が不規則な方もいらっしゃいます。また薬を塗る時に、擦り込んでしまう方が多いのですが、これではかえって刺激になってしまうことが多いんですね。
時々きちんと外用しているのに、良くなりませんという方がいますが、半分以上の方が意識せずにしょっちゅう触ったり擦ったりしているんですよ。
ですから、投薬以前として、患者様としっかり会話・意思疎通をして、このような気付きを共有したいと考えてスキンケアをとても重要視しています。
――スキンケアではどういうことを聞かれることが多いのですか?
加藤 会話の流れの中が多いので、特にこれというものはありませんが、スキンケア用品の選び方、塗り方、塗る順番、塗る量など、いろいろあります。
――美容医療のやりがいや難しさについて教えてください。
加藤 美容医療に限りませんが、最近は、患者様が事前にインターネットなどで調べていたり、既に他院での治療経験がある方が多いので、当院での治療の特徴(メリットやデメリットなど)を金額や治療期間を含めて、しっかり説明しなけばならず、時間を要する点になっています。
また、美容医療は医療者側が思う効果と、患者様が満足できる効果との間に差があることも多く、これまたコミュニケーションを良好にしつつ、より良い結果を目指していくことに、難しさと同時にやりがいも感じます。
治療を続けていく中で、患者様が変わっていくのが分かるんですよ。外面が変わることで、自信がもてるようになり前向きになり内面も変わる方が多いんです。それまで顔を隠していた方が、お化粧をしたり髪型を変えたりして、本当に人生を楽しまれているなと思う時、とても嬉しく感じます。
――患者様を診察・施術する上で大切にされていることはありますか?
加藤 まずは患者様の話をしっかり聞くことです。長時間聞くというよりも、その方が一番困っていることを把握することです。1回の診察でどこまで把握できるかは難しい部分もありますが、優先順位をつけて一番困っていることを初回でなるべく解決する方向にもっていくように心がけています。あとは、なぜそうなったのか、この先どうなるかという原因と展望を説明するようにしています。患者様は、病名も含めて、そこを聞きたい方が結構多いです。ですから、こういう原因で、今はこういう状態。今後こうなっていく可能性があるので、まずはこういう治療をしましょうと、全ての情報を共有します。もちろん副作用についてもきちんと説明します、良いことも悪いことも含めて想定していることを全てお話しするようにしています。
――先生が考える美・美しさとは?
加藤 私が思う美しさは、「自分を好きだという気持ち」ですね。もちろん、シミやシワがなく、キメの整った潤いのある肌には、普遍的な美しさがあると思いますが、それらを超越したその人なりの美しさというのもあると思います。ある意味その人の人となりと調和した肌が美しさの基本なのではと思っています。
地域に密着した「かかりつけ医」として
皆様に来て頂きたい
――これから美容医療を受けたいと思っている方へのメッセージをお願いします。
加藤 まずお伝えしたいのは、「美しくなることに躊躇する必要はない」ということです。当院は、一般皮膚科=普通の皮膚科という立ち位置なので、患者様もご近所の方、高齢の方も多いんですね。「もう歳なのにこんなことを気にして恥ずかしい」とすごく遠慮されてシミ治療とかに来られるのですが、その時に、当たり前かもしれませんが、老若男女、人は年齢なりであっても、今より少しでもキレイになりたいものなのだなぁ、としみじみ思います。もちろん私自身も然り、ですが(笑)。
そんなこともあり、私は少しでもキレイになって、人生が快適になるのであれば、それは躊躇しないで下さい、と患者様にお話します。治療にも色々なものがあるので、金額や治療期間、痛みの有無など、バランスを考えて自分のために治療を受けて頂きたいと思っています。
――今後の展開について教えてください。
加藤 今はもう少し美容診療の幅を広げていきたいと考えています。幸せなことに、美容の知識・技術と共に患者様を診る視点の高いスタッフに恵まれていますので、彼女たちが自分らしさを出して患者様を癒していけるような治療をしていきたいと思います。新しい機器を導入するとか、美容メニューを増やすとかだけではなく、日々のスキンケアも含めて総合的に発信していきたいと思っています。そして地域に密着した「かかりつけ医」として皆様に来て頂きたいです。
ゆう皮ふ科スキンケアクリニック
院長 加藤 優子
(かとう ゆうこ)
経 歴
学 歴
山形大学医学部医学科 卒業
勤務歴
勤医協中央病院、道南勤医協函館稜北病院、道北勤医協釧路協立病院、道北勤医協宗谷医院にて内科研修終了。
勤医協札幌病院 皮膚科 科長。
他、勤医協札幌病院にて女性外来担当。
資格
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
AEAJ認定 アロマテラピーインストラクター
AEAJ認定 アロマセラピスト
ゆう皮ふ科スキンケアクリニック
〒064-0807
札幌市中央区南7条西15丁目1-1クレド2F
TEL: 011-252-9751
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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9:00~12:00 | 〇 | 〇 | ー | 〇 | 〇 | ▲ |
10:00~13:00 | ー | ー | 〇 | ー | ー | ー |
14:00~17:30 | 〇 | 〇 | ー | ー | 〇 | ー |
16:00~19:00 | ー | ー | 〇 | ー | ー | ー |
休診日:第1・3・5土曜日、日曜日、祝日
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