みやびスキンクリニックは、患者様の希望と必要性に合わせて、皮膚科と美容皮膚、漢方内科を組み合わせた治療を提案しています。今回は、院長の川北梨乃先生に、クリニックの特徴やこだわり、患者様を診察・施術する上で大切にされていることなどについて、お話を伺いました。
両親のような患者様から信頼され
愛される医師になりたい
――医師を志したキッカケを教えてください。
川北 祖父や両親が医師をしており、幼い頃から家族が医師として働く姿を間近で見てきました。特に外科医である父はとても忙しく、家族団らんの時でも患者様の急変で呼ばれてしまうことも頻繁にありました。そのため、子供ながらに人の命を預かる大変な仕事であると感じていました。しかし両親は、『こんなにも人の役に立つことができ、やりがいのある仕事はない』と繰り返し、仕事に情熱を注いでいました。私もそんな両親を誇りに思っていましたし、一緒に過ごせる時間は短かったですが、寂しさは不思議とありませんでした。高校時代には眼科医である母のクリニックで診療の手伝いをしていたのですが、どの患者様も眼の症状の話以外に、ご家族の近況や趣味の話、美味しかった物の話などをして会話を楽しみ、最後は笑顔で帰られていました。その様子を見ていて、母のことを医師として信頼し慕ってくださっているのが伝わってきて、私も母のように地域の医療に貢献し、症状だけでなく心までも元気にできるような医師になりたいと思いました。
――いろいろな科がある中で、なぜ皮膚科を選ばれたのですか?
川北 私は幼少期よりアトピー性皮膚炎があり、思春期以降は乾燥肌に加えニキビができやすく、肌に関しては悩みが尽きませんでした。通院していた主治医の先生は穏やかで優しく、お会いすると心までもほっと安心し、元気にして頂いていました。自分自身の肌の悩みの経験から、私も皮膚のあらゆる症状に悩む患者様と真摯に向き合い、人を少しでも美しく、そして健康になるためのお手伝いをしていきたいと考え皮膚科を選びました。
また皮膚科の疾患は実はとても幅広く、多岐にわたります。ニキビや蕁麻疹、アトピーなどがイメージしやすいところかと思いますが、皮膚腫瘍の手術を行うという外科的な一面があります。また一方で、感染症や炎症疾患、膠原病など全身性の疾患に付随して出てくる皮膚症状もあります。適切な診断にたどり着くためには、時に一筋縄ではいかないこともあります。その場合には詳細な問診が必要となったり、患者様の経過を長期に渡って拝見していく必要があります。そこに皮膚科学の奥深さと面白さを感じました。
――美容医療を始められたキッカケは?
川北 保険診療では治療に限界があると感じ、選択肢を広げるために美容医療を始めました。例えば、ニキビの治療には内服薬や外用薬で治療ができても、ニキビ跡の治療までは保険で行うことはできません。また、くすみや毛穴などは、気にはなっても病気ではないので保険診療の範囲では保湿や洗顔などの生活指導などに限られてしまいます。私自身は、総合病院で学んできたのは基本である保険診療の皮膚科診療でしたが、皮膚科医になるまでは美容医療に関してはあまり経験がありませんでした。しかしその後の勤務先で美容医療に携わり始めた際に、患者様に適切なご提案をするためにあらゆる治療を自身で試したところ、確実に肌質が変わっていきました。正直なところ、「肌質はもって生まれたもの」と諦めていた部分もあったため、ここまで変化があることに驚きました。そして様々な治療を自身で試して研究した経験から、努力次第で確実に肌は変わると実感したとともに、当院を訪れてくださる皆様にもぜひそのような体験をして頂きたいと考えています。
皆様にご安心して通っていただける
クリニックを目指したい
――クリニックを開院したキッカケを教えてください。
川北 以前勤務していたことのある恵比寿ママクリニックの加藤先生・岡崎先生から、「閉院することになったので、同じ場所で皮膚科クリニックを開院しないか」とご相談を受けたことがキッカケです。クリニック名は「みやびスキンクリニック」と変わりましたが、恵比寿ママクリニックの想いを引き継ぎ、よりパワーアップして地域の皆様の美と健康のお手伝いをさせて頂きたいと考えています。恵比寿ママクリニックの患者様にも数多く通院して頂いており、より一層皆様に安心して通っていただけるクリニックを目指したいと感じています。
――貴院のこだわりや特徴について教えてください。
川北 当院では、できるだけ多くの方に美容医療を体験して頂いて、肌が変わっていく喜びを実感して頂きたいと考えています。そのため、ほぼすべての治療に初回価格を設けており、お気軽に試して頂きやすいよう工夫しています。また治療は継続してこそ力を発揮するものと考えておりますので、できる限り価格を抑えています。
そして当院の特徴としては、皮膚科、美容皮膚科、漢方内科と、大きくわけて3つの診療科があることです。そのため、例えばニキビのご相談の場合も、保険診療で外用薬や内服の処方ができる一方、美容皮膚科でピーリングやイオン導入、フォトIPL治療を併用することでニキビができにくい肌作りを行ったり、ダーマペンなどの施術でニキビ跡を改善していくことも可能です。また、希望があれば漢方薬剤師による漢方カウンセリングも行っていますので、患者様の体質を見極め、体質改善に適切な漢方薬を処方させていただくことも可能です。
3つの診療科の治療内容をご希望と必要性にあわせて、オーダーメイド式に自由に組み合わせて行っていくことができますので、身体の内側・外側の両面からアプローチしていくことができることが当院の強み、と考えています。
――貴院が得意とする医療サービスについて教えてください。
川北 当院の行う美容医療は、腫れなどのダウンタイムや痛みの少ない肌治療・エイジングケアが中心で、1. 2か月に一度程度、お肌のメンテナンスに来て頂く方が多いです。
例えば、シミやそばかす、ニキビに対するフォトIPL治療は大変人気があります。また、切らないたるみ治療HIFUも人気です。いずれも治療直後からお化粧ができますし、痛みも我慢できる程度なので続けやすいかと思います。
――美容医療のやりがいや難しさについて教えてください。
川北 やりがいは、「気にしていたシミがなくなったことで、毎日鏡を見るのが嬉しくなりました」「背中のニキビがキレイになったおかげで、堂々とウェディングドレスを着れました」など、治療の効果が出て患者様に喜んで頂けることです。
難しさは、同じお悩みでも必要とされる治療が異なる点です。例えば、『ほくろ』が気になって来院される患者様の中には、ほくろではなくイボであったり、なかには皮膚癌の方もいらっしゃいます。そのためダーモスコピーなどを用いてしっかりと診察を行ったうえで、悪性所見が無いかしっかり見極めることが重要です。そして、ほくろの場合でも炭酸ガスレーザーで治療するのか、大きさや形状によって切除のほうがかえって仕上がりが美しい場合もあります。シミも同じように見極めが大切で、老人性色素斑とよばれる加齢に伴うものや、肝斑といって女性ホルモンの影響による中年女性の頬骨部に対称性にできる影のようなもの、ニキビなどの皮膚の炎症の後にできる色素沈着までさまざまです。それらを適切に診断し、正しい治療を行うには多くの患者様と向き合ってきた経験と診断力が必要とされますし、今後も磨きをかけていきたいです。
――患者様を診察・施術する上で大切にされていることはありますか?
川北 皮膚科診療においては、来院された患者様としっかりと向き合って、話をきちんとお聞きすることを心掛けています。緊張されている場合が多いため、ゆっくりとお話を伺って、少しでも緊張をほぐすことができるよう心掛けています。また医療とは関係ない話の中にも、実は疾患の原因や診断確定のためのヒントがある場合もあり、それも私が会話を大切にしている理由の一つです。
そして、診断がついたときに、治療の選択肢をできるだけご用意して、長所・短所をお伝えするように心掛けています。そのうえで、どの治療を行うかを患者様とともに考え決めていく、というのが当院の大切にしていることです。
また美容皮膚科においては、実はご本人が気にされてることと、他人が見て気になる箇所は別のことだったりする場合がよくあります。例えば、ほくろを気にされているけど、眉間に力が入ってシワの方が目立っている場合などです。眉間などの表情じわは老けて見えるだけでなく、不機嫌な印象や神経質な印象などネガティブなイメージを持たれやすいです。その上、放置して一旦しわが刻まれてしまうと治りにくくなります。ですから客観的に拝見して、ここを治療されるとより美しくなられそう、と思われる場合には、お伝えするようにしています。治療するかしないかは患者様に決めて頂きますが、プロとしてご提案やアドバイスをすることは必要と考えています。
――スキンケアの重要性はどのようにお考えですか?
川北 美しい肌を作るためには日々のスキンケアがとても重要ですので、診療の際にも熱意をもって皆様にお話しています。
特に重要と考えるのは遮光・洗顔・保湿です。遮光は紫外線から守るという意味で、夏に限らず日焼け対策はしてほしいと思います。紫外線はシミなどの原因だけでなく、たるみなどの光老化にも繋がります。マスクをしているから大丈夫という方がいますが、マスクは紫外線をほとんど通していますので注意が必要です。
また洗顔もとても重要ですが洗いすぎもよくありません。お話を伺うとまれに「毎日15分かけて洗顔している」というような方もいます。皮脂を取りすぎた皮膚は乾燥し、かえって皮脂分泌を促し、ニキビを増悪させる悪循環に繋がります。洗顔後は十分に保湿をしてください。十分に保湿を行っていくことでハリが生まれ、内側から光を放つような艶が生まれます。基本的なことですが、毎日続けていくことが大切です。
――先生が考える美・美しさとは
川北 まずは、心身ともに健康であることが大切であると考えています。私自身も休日にキャンプや登山などをして自然に触れて楽しんだり、適度な運動で体を動かしたりしてリフレッシュすることを大切にしています。
また、美容医療においては自然な美しさを大切にしています。例えば、60歳をこえてシワ一つないのはかえって不自然な気がしますし、過剰になりすぎることのない年齢相応の自然な美しさが大切かと思います。
大きくは違わないのに、「なんだか元気に見える」「5年前の自分に戻ったように感じる」などが当院の目指す美のイメージです。
地域のかかりつけ医として頼って
頂ける存在になっていきたい
――これから美容医療を受けたいと思っている方へのメッセージをお願いします。
川北 美容医療は敷居が高いと感じる方も多いと思いますが、小さな努力を積み重ねていくことで確実に肌は変わっていきます。諦めることなく勇気をだして一歩を踏み出してみてください。最良の結果を出すことができるよう、スタッフ一丸となって頑張る患者様を応援させて頂きます。
――今後の展開について教えてください。
川北 まずは地域の皆様にもっと当院のことを知って頂いて、地域のかかりつけ医として頼って頂ける存在になっていきたいです。そのために、一人ひとりの患者様に真摯に向き合い、コミュニケーションを大切にしていくとともに、InstagramなどSNSでもっと当院の取り組みを発信していきたいと思います。そして、皆様の笑顔を引き出せるような美と健康のお手伝いをしていきたいと思っています。また、将来的にはオリジナルコスメ等の制作も夢としては持っています。興味のある施術や機器もまだまだありますし、今後の当院の展開を楽しみにしていて下さい。
みやびスキンクリニック
院長 川北 梨乃
(かわきた りの)
経 歴
石川県金沢市出身
2012年 東京女子医科大学医学部卒業
2012年 順天堂大学医学部附属順天堂医院初期臨床研修医
2014年 順天堂大学形成外科学教室入局
2015年 独立行政法人国立病院機構 東京医療センター皮膚科後期レジデント
2016年 杏林大学医学部付属病院皮膚科(国内留学)
2017年 東京女子医科大学東医療センター皮膚科(国内留学)
2019年 都内美容皮膚科非常勤勤務
2022年 みやびスキンクリニック 院長
所属学会
日本皮膚科学会
日本アレルギー学会
みやびスキンクリニック
〒150-0022
東京都渋谷区恵比寿南3丁目2-11
TEL: 03-6303-1712
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日・祝 |
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14:00~17:30 | ー | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ー |
休診日:月・日・祝日
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