日焼け肌は速攻アフターケアで肌を守る!改善&予防対策を解説
うっかり日焼けをして、肌が赤くなったり、ヒリヒリしたり。後悔したことはないでしょうか。健やかな肌を取り戻すには、早めのアフターケアが重要です。正しいアフターケアをすることで、シミの原因となるメラニンの生成を抑えて、肌トラブルの予防や改善をめざしましょう。
そこでこの記事では、日焼け後のアフターケアについて解説しました。日焼けのアフターケアはメンズにも効果的です。ぜひ参考にしてください。
日焼けの後のアフターケアはなぜ必要?
なぜ日焼け後はアフターケアをしなければならないのでしょうか。これは、日焼け後の肌は軽いやけどと同じような状態になっているためです。やけどを放置すると治りが遅くなり傷跡が残ることがあります。これと同じで、日焼けを放置すると、シミや肌の乾燥、さらにシワなど、将来の肌のトラブルに繋がります。
シミの原因であるメラニン色素を生み出す細胞が活性化するのは、紫外線を浴びてから72時間以降です。健やかな肌を保つには、紫外線を浴びてから72時間以内のアフターケアが欠かせません。放置することは絶対に避けましょう。
日焼けとは「やけど」した状態
前述のとおり、日焼けとは軽いやけどの状態です。ここで、紫外線を浴びた肌がどのような状態となっているのか、もう少し詳しく見てみましょう。
紫外線を浴びると、皮膚の細胞では炎症が起こり、ほてりや赤み、ヒリヒリとした痛みが発生します。メラノサイトは紫外線から肌を守るために、メラニン色素を活発に作ります。わたしたちが「日焼けした」と認識するのは、メラニン色素の影響で肌が黒くなるからです。
また、紫外線は真皮層の奥にも影響を与えます。紫外線は肌のコラーゲンやエラスチンを生み出す線維芽細胞を破壊します。紫外線を浴びた肌は弾力を失うため、ハリを失い、たるみやシワの元になります。
【医師監修】意外と知らない正しい紫外線対策!いつから始めるのが正解?
日焼けの種類と適したアフターケア
日焼けの影響をできるだけ抑えるには、紫外線を浴びた直後のケアと、その後の継続的なお手入れが大切です。そこでここからは、日焼けしてすぐのアフターケアと、日焼け後に続けたいアフターケアを体の部位ごとに解説します。
日焼けしてすぐのアフターケア
前述のとおり、紫外線を浴びると72時間後にメラノサイトが活性化しはじめます。美肌を保つには、日焼けしたらできるだけ早くアフターケアを行いましょう。
ただし、日焼け直後は肌が敏感になっているので、間違ったケアは肌を傷める可能性があります。「特別なケアをしなければ」と意気込む前に、以下の2つのケアを試してみましょう。
1.しっかり冷やす
2.冷やした後は保湿
ここで、それぞれのケアのポイントや注意点を解説します。
しっかり冷やす
日焼け後の肌は熱を持った状態なので、炎症を抑えるためにまずはしっかり冷やしましょう。できるだけ早く冷やすことも大切です。
冷やす時は、できるだけ肌への刺激を避けるようにしましょう。下記のようなアイテムを日焼けした部位に当てて冷やしてください。
日焼け後の肌を冷やすアイテム
・濡れタオル
・氷や保冷剤を包んだタオル
・水圧を弱くした水シャワー
・水風呂
ただし、同じ部位を長時間冷やすと凍傷になる可能性があります。同じ部位を何時間も冷やさないようにしましょう。また、氷や保冷剤を直接肌に当てると刺激が強すぎることがあります。タオルやハンカチでくるんで使用してください。冷却シートや湿布は、日焼け後の肌に刺激になります。日焼けしたばかりの肌を冷やすのに一番適しているのは水です。常温の水で十分です。まずは水で良く冷やしましょう。
冷やした後は保湿
紫外線を浴びた肌はとても乾燥しやすくなっています。肌を冷やしたら、今度は十分に保湿し、水分の蒸散を防ぎましょう。この時の肌は、ささいな刺激でもダメージを受けるデリケートな状態です。スキンケアアイテムは、刺激のあるものを避け、低刺激性の商品を使いましょう。
化粧品を塗布する時は、激しくタッピングせず、肌に優しくプレスするようにします。量が少ないと乾燥を補えないため、商品の推奨量をしっかりと使いましょう。
体の部位別アフターケア方法
日焼け直後のアフターケアだけでなく、継続的なスキンケアも大切です。紫外線を浴びた後のアフターケアは、体の部位別にコツがあります。ここからは、それぞれの部位別のアフターケアの方法を解説します。
顔・唇
顔や唇は力を入れず、優しくケアすることを心がけましょう。洗顔料はしっかり泡立てて、そっと洗うようにします。タオルは顔に押し当てるように水分を吸い取り、ゴシゴシと擦らないようにしましょう。肌を刺激しないように、メイクは控えめにします。見落としがちなのが唇です。唇もダメージを受けているため、リップクリームでこまめに保湿をしましょう。
体(腕・肩・足など)
腕や肩、足など、体の部位を日焼けした場合も、まずは冷やすことが大切です。手先や首元などの部分的な日焼けであれば、保冷材をタオルで包んだものや濡れタオルで冷やしましょう。
背中一面などの広範囲の日焼けは、水のシャワーを使うと効率的です。シャワーの圧が強いとかえって肌にダメージを与えてしまうため、水圧は弱くして、優しく流す程度にとどめましょう。
シャワー後はタオルを押し当てるようにし、優しく水分を拭き取ってから、保湿します。広範囲に塗りやすい保湿剤は、伸びの良いローションタイプや乳液タイプです。たっぷり使って、しっかり保湿しましょう。
髪・頭皮
頭部が紫外線に当たると、頭皮も髪も日焼けしてダメージを受けます。髪には皮膚のように生きた細胞はありませんが、紫外線を浴びると表面を覆うキューティクルが破壊され、乾燥してパサパサに。また頭皮の日焼けは抜け毛などのトラブルに繋がります。
頭部を日焼けしてしまった時は、優しくブラッシングしてホコリを落とした後、泡立てた泡で洗うなど、普段以上に丁寧にヘアケアしましょう。頭皮に炎症が起きている時は、早めに冷やし、頭皮用の保湿剤で保湿します。低刺激性のものを選ぶと良いでしょう。
普段から日傘や帽子、髪用の日焼け止めスプレーやヘアクリームなどを活用し、紫外線から髪や頭皮を守りましょう。
NGアフターケアは?
よかれと思っていても、実は肌に悪影響を及ぼす行為があります。
ひとつは、剥がれかけている皮膚をめくることです。剥がれかけている皮膚の下には、新しい皮膚が作られています。日焼けした皮膚が完全に剥がれていないということは、新しい皮膚も完成していないということです。自然に剥がれ落ちる前の皮膚を取ってしまうと、未熟な新しい皮膚まで剥がれてしまいます。
刺激の強い化粧品の使用も、日焼け後の肌への使用は避けましょう。日焼け後の肌はデリケートで、ちょっとした刺激でもダメージを受けやすい状態なので、使用前に低刺激性であるかどうかをチェックしましょう。
日焼け後の肌に取り入れたい美容成分
日焼けをすると、直後の肌は赤みやほてりが出ている状態、「サンバーン」となります。その後、肌は黒っぽくなる「サンタン」という状態へ移行します。サンバーンを経ずにサンタンへと進行する方もいますが、いずれにしても日焼け直後の時期に日焼け後の肌ケアに効果的な美容成分を取り入れることで、未来の肌トラブルを減らせます。
メラニンの合成を阻害する成分
日焼けのアフターケアで取り入れたい成分の一つが、メラニン色素の合成を阻害する成分です。これは、紫外線にメラノサイトを活性化する作用があるためです。そのままにしておくと、メラニン色素が大量に生み出され、シミやソバカスの原因となります。メラニン色素が生まれないように働きかける成分を取り入れて、将来の肌悩みの原因を作らないようにしましょう。
ビタミンCとビタミンC誘導体
ビタミンCには黒いメラニン色素を肌色に還元する作用があります。日焼けした後は積極的に取り入れるようにしましょう。ただし、ビタミンCは分子が大きいという特徴があります。そのため、肌の表面に留まり、奥まで浸透しにくいのです。
そこで選ばれている成分がビタミンC誘導体です。ビタミンCの弱点を改良したビタミンC誘導体は、肌に浸透しやすく、酸化しにくいという特徴があります。
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アルブチン
アルブチンは、美白成分として医薬部外品の承認を受けている成分です。植物から得られる天然の化合物で、皮膚ではメラニン生成の抑制効果や抗酸化力を発揮します。そのため、紫外線をたくさん浴びてしまった日は、アルブチン配合の化粧品をたっぷりと使うと効果的です。
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ナイアシンアミド
日焼け後に取り入れたい成分の一つ、ナイアシンアミドは、ビタミンB3の一種です。メラノサイトがメラニンを他の細胞へ受け渡すのをブロックする作用があり、シミを予防することができます。
肌荒れを防ぐ効果もあるため、日焼け後のヒリヒリする肌にも効果的です。
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トラネキサム酸
トラネキサム酸はもともと止血剤として使われてきた成分ですが、近年は化粧品やサプリメントにも使われるようになりました。これは、紫外線によるメラノサイトの活性化を抑制する作用があるためです。
また消炎作用もあるため、日焼け後の肌荒れや炎症のケアに役立ちます。トラネキサム酸の取り入れ方は、化粧品かサプリメントの2種類です。どちらも併用するとさらに効果に期待できます。
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保湿成分
日焼けによるシミの予防対策だけでなく、保湿ケアも重要です。紫外線は肌のバリアを弱めます。バリアを失った肌からは水分がどんどん蒸発し、ひどい乾燥が起きてしまいます。乾燥は将来のシワやたるみなどの肌悩みのもとになることがあります。日焼けした後は、冷やして炎症を抑えるのと同時に、徹底的に保湿をしましょう。ここで、日焼け後に取り入れたい保湿成分を紹介します。
ヒアルロン酸
ヒアルロン酸は、日焼け後の乾燥した肌に有効な保湿成分の一つです。まるでスポンジのように水分を保持する特徴があり、1gのヒアルロン酸は最大で6Lもの水分を保持します。
この保湿力が評価され、様々な化粧品に配合されるようになりました。少しとろみのあるテクスチャーで、塗布すると肌表面にしっかりバリアを作り、日焼けした肌から水分が逃げるのを防ぎます。
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セラミド
セラミドは、人間の肌に自然に存在する脂質の一種で、特に肌の最上層である角質層に豊富に存在する成分です。角質層で水分を挟みこむように保持することで、肌のバリアを維持する重要な役割も果たしています。日焼けした肌から水分が飛ばないように閉じ込めておくには、セラミドを補うことも重要です。
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摂り入れたい栄養素
日焼けをした後は、食事やサプリメントなどで必要な栄養素を摂取し、内側からケアして美肌をめざしましょう。特に積極的に摂りたいのは、ポリフェノールやリコピン、ビタミンEなど抗酸化作用を持つ栄養素です。紫外線は体内で活性酸素を増加させる原因になります。抗酸化作用は細胞を傷つけ、老化の原因になります。
ポリフェノールを豊富に含む食品は、赤ワインや緑茶、ダークチョコレートなどです。リコピンはトマトやスイカ、パパイヤなどから摂取できます。ビタミンEはアーモンドやヘーゼルナッツ、ピーナッツなどに多く含まれています。日焼けした後は、少し意識していつもより大目に摂取するようにしましょう。
アフターケア後は予防対策
アフターケアをしっかりしたら、今度は日焼けしないように気を付けましょう。紫外線対策をすることで日焼け後のアフターケアもより効果的になります。
日焼け止めの使い方
日常的な紫外線対策に有効なのは、日焼け止めを塗る習慣を身に付けることです。ここからは、シーンにふさわしい日焼け止めの選び方や効果的な塗り方を解説します。
日焼け止めの選び方
日焼け止めは、使うシーンに合わせてSPFやPA、UV耐水性の値を確認して選びましょう。SPFとは、UV-Bといわれる紫外線を防ぐ効果を数字で表したものです。PAはUV-Aを防ぐ効果を+記号の数で表しています。UV耐水性とは、水を浴びたあとにSPFをどの程度、保持できるかどうかの目安で、★(☆)もしくは(☆☆)で表したものです。
SPF | PA | 耐水性 | |
---|---|---|---|
日常生活 | 10~20 | +~++ | 水に触れない場合:耐水性表示なし 水に触れる場合 (例:洗車など):★ |
屋外での簡単なスポーツやレジャー | 20~30 | ++~+++ | 水に触れない場合:耐水性表示なし 水に触れる場合 (例:沢遊びなど):★ |
炎天下でのレジャー | 30~50+ | +++~++++ | 水に触れない場合:耐水性表示なし 水に触れる場合 (例:沢遊びなど):★ 水に浸かる場合 (例:海水浴など):★★ |
日焼け止めの新基準「耐水性」って何?
日焼け止めの塗り方
日焼け止めを適切に使うには、十分な量を塗布することが重要です。量が少なすぎると十分な効果を発揮できません。うっかり日焼けを防ぐには、ムラや塗り残しが無いようにしっかり伸ばすことも大切です。2〜3時間おきの塗りなおしも忘れないようにしましょう。
日常生活で気を付けるポイント
紫外線がもっとも多く降り注ぐ時間帯は10時から14時頃。その時間帯は外出を避けるのも、日焼け防止に繋がります。外出をしなければならない時は、UVカット機能を備えた衣類や帽子、日傘、サングラスなどを使って日差しを避けましょう。屋内や天気の悪い日も紫外線はゼロではありません。忘れずに紫外線対策をしましょう。
日焼け後のケアで解決できなかった場合
日焼け後のアフターケアをきちんと行っても、シミなどの問題が解決しない場合は、美容医療という選択肢もあります。シミ対策の施術は、YAGレーザーやピコレーザー、IPLなどです。
施術にはそれぞれ特性があり、その時の肌の状態や期待する効果によって最適なものが異なります。そのため施術の前に、現在の状態や対策したい悩みをクリニックで相談するようにしましょう。
【医師監修】シミ治療に効果的な美容医療って?種類と効果を紹介?
まとめ
日焼けのアフターケアは素早い対応が重要です。日焼け直後はしっかりと冷やし、保湿を行うことで肌に深刻なダメージを与えるのを抑え、将来のシミの発生を予防できます。アフターケアはもちろん、日焼けを予防するケアも忘れずに行うようにしましょう。
日々のケアで肌の健康を保つことが最善ですが、それでも気になるシミができてしまった場合は、美容医療の手を借りることも有効です。自分の肌に最適なケアを選び、美しい肌をキープしましょう。
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