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フィチン酸の効果とは?効果や安全性について解説

フィチン酸は米ぬか由来の植物成分で、化粧品や食品などに含まれています。あまり馴染みのない成分かもしれませんが、近年研究が進み、健康的な身体や肌を維持するために注目されている成分です。フィチン酸は具体的にどんな成分で身体や肌にどのような効果があるのかご存知でしょうか?

この記事では、フィチン酸の効果や取り入れ方、副作用や安全性などについて詳しく解説していきます。

フィチン酸とは

フィチン酸は米ぬかや小麦などの穀類、インゲン豆などの豆類に多く含まれる植物由来の天然成分です。穀類など植物の種子には、ふすまと呼ばれる外被にフィチン酸が多く含まれています。
最近では、化粧品やサプリメント、歯磨き粉など幅広く配合されています。 フィチン酸は元々、腎結石の予防や治療のために臨床で用いられていた成分でした。フィチン酸は人間の脳や心筋、骨格筋などに多く存在し、動物の体内では細胞膜に多く含まれる成分です。

フィチン酸はビタミンBの仲間で、リン酸化合物の一種です。イノシトールにリン酸が結合することによってできています。あまり目にすることのない成分ですが、研究が進むにつれて様々な効果が期待できるようになりました。現在は医療現場のみならず、美容や美容医療でも幅広く活用されています。

期待できる効果

フィチン酸は健康と美容における様々な効果が報告されています。それぞれ詳しく紹介していきます。

健康における効果

フィチン酸は、ガンや脳卒中などの生活習慣病による血液不調を改善することが期待できます。

生活習慣病の中でも、動脈硬化の原因になる血中の偏ったミネラルバランスを整えることが分かっています。
最近では、1998年に京都市で開催されたフィチン酸を含む米ぬか成分に関する国際シンポジウムにて、抗ガン作用があると発表されました。大腸がんや乳がん、肺がんの予防に役立つ可能性があるとして関心を集め、話題となりました。

さらに、貧血を予防する効果も期待でき、健康維持に対する効果があると考えられています。今後研究が進むことで、新たな効果を発見できる可能性を秘めている成分です。

美容における効果

フィチン酸は美容においても肌を健康に保つ様々な効果があることが分かっています。詳しく解説していきます。

ハリ・弾力を保つ

肌にハリや弾力があるのは、網目のように張り巡らされているコラーゲンがあるからです。しかし、年齢を重ねることにより減少することで肌のハリや弾力を保てなくなり、活力不足になってしまいます。
フィチン酸は年齢とともに減少しがちな肌にハリと弾力を与える重要な働きがあります。気になる肌を引き締め、生き生きとしたハリのある美しい肌へと近づけていけるでしょう。

日焼けによるシミを防ぐ

肌の大敵である紫外線はシミの原因になるメラニンを生成し、日焼けによって肌はくすみがちになります。
フィチン酸が肌に浸透することで日焼けによるシミを防ぎ、肌のくすみ感をすっきりクリアにしてくれます。肌は日々のストレスやエイジングによってダメージを受けてしまいますが、未来の美肌のために、シミを先回りケアしてくれる成分です。

高い保湿力と油分のバランスを保つ

フィチン酸は高い保湿効果があり、うるおいを与えることで肌を柔らかくするエモリエント効果もあります。肌内の水分が失われている乾燥肌の方にも、フィチン酸で保湿することにより冬でも美しさを保つことが可能です。
さらに、フィチン酸は肌の角質層を保湿することで油分のバランスを整えることができます。この働きによって、カサつきや乾燥が気になる肌がなめらかになり、皮脂でベタつきが気になる肌は乱れやすい皮脂を整えてくれます。

こんなお悩みの方に
・乾燥に悩んでいる
・年齢肌が気になる
・肌に透明感が欲しい
・ハリや弾力を保ちたい
・肌のキメがほしい

主な取り入れ方

優れた美容効果があり、美肌をサポートしてくれるフィチン酸。
ここでは、フィチン酸の取り入れ方を「食品」「化粧品」「美容医療」の3つに分けて紹介します。自分のライフスタイルにあった摂取方法を選んで、フィチン酸を上手に取り入れてみてはいかがでしょうか。

食品

フィチン酸は身近な食品にも多く含まれています。フィチン酸を含んでいる代表的な食品は以下の通りです。

・米ぬか
・ごま
・小麦
・米(玄米)
・インゲン豆
・とうもろこし
・ピーナッツ   など


他にはオレンジなどの果物にも含まれますが、上記のように穀類や豆類、ナッツ類などに多く含まれています。フィチン酸はふすまと呼ばれる外被に多く含まれているため、お米を精製することで取り除かれてしまいます。白米ではフィチン酸が非常に少なく十分に摂取できないため、しっかり取り入れたい場合は精製されていない玄米の状態で食べるようにした方が良いでしょう。

化粧品

フィチン酸は肌のしなやかなハリや弾力を保つ働きがあり、スキンケアアイテムを中心に幅広い化粧品に含まれています。主に以下のようなアイテムに配合されています。

・化粧水
・ピーリング美容液
・シートマスク
・化粧下地
・歯磨き粉
・ボディソープ
・入浴剤
・アウトバストリートメント   など


フィチン酸が化粧品に配合される主な目的は、キレート作用です。日常生活の中で鉛やアルミニウム、カドミウムなどの有害物質が体内に少しずつ蓄積してしまうと、肌トラブルにつながると考えられています。キレート作用とは、体内に蓄積されがちな有害物質や化学物質を体外に排出しやすくする働きのことです。
フィチン酸は肌を健やかに保つために様々な化粧品に配合されており、お顔だけでなく毛髪や身体など全身に使用可能な成分です。

美容医療

フィチン酸は食品や化粧品以外に、美容医療においても注目されています。
美容クリニックで使用されるピーリング剤にも配合されており、代表的なものとしては以下のものがあります。

・メラライトBRAピーニング(肝斑ピーリング)
・リバースピールの3剤


フィチン酸は、年齢を重ねた肌を整えてくれる、美肌を目指す方にぴったりな成分です。その効果はまだまだ計り知れません。日常生活にうまく取り入れることでフィチン酸を味方につけ、若々しく見える元気な肌に近づけていきましょう。

もっと詳しく知りたい方はコチラ

リバースピールってどんな効果があるの?

副作用や安全性は?

食品薬品安全センターなどによる研究(※)により、フィチン酸を主成分とするコメヌカ酵素分解物の安全性が確認されています。化粧品配合量および通常使用下において、副作用を極端に心配する必要はないと考えられています
また、一般に皮膚刺激性はほとんどないと考えられているため、水分も油分も不足しがちな乾燥肌の方など、幅広い肌質の方に適していると言えるでしょう。
フィチン酸の安全性を確かめる研究やヒト試験は、過去に繰り返し行われています。しかし、体調や季節、ホルモンバランスによっては肌が敏感になりやすいこともあります。過去に化粧品かぶれの経験がある方など、不安な場合は使用する前にパッチテストを行い、念のため確認してから使用すると良いでしょう。

※既存添加物の安全性の見直しに関する調査研究(国立医薬品食品衛生研究所報告資料より)

米ぬか由来成分で明るく健やかな肌に

フィチン酸は、肌を若々しく健やかにするためにサポートしてくれる成分です。
あまり馴染みがない成分のように思うかもしれませんが、実は身近な成分であるフィチン酸。美容における効果が優れ、安全性も高いことからフィチン酸の効果に期待が集まっています。
乾燥やハリ不足でお悩みの方はスキンケアで取り入れたり、美容医療で積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか?
肌のエイジングと共に増えていく美容のお悩みを改善していくために、フィチン酸の特徴や効果を理解し、ハリ・ツヤのある理想的なお肌を目指していきましょう。

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