エムセラ 30分座るだけで骨盤底筋を鍛えて尿漏れ・膣のゆるみをケア
エムセラは「骨盤底筋」と呼ばれる筋肉を鍛えるマシンです。服を着たまま30分椅子に座るだけで骨盤底筋を刺激し、筋肉の衰えによる尿漏れや膣のゆるみを改善できます。
メスを使わず短期間でできる施術のため、女性特有の悩みを持つ方から注目されています。
エムセラとは
エムセラは、高密度焦点式電磁(HIFEMハイフェム)の刺激によって、骨盤底筋を強化するマシンです。骨盤底筋とは、骨盤の底に位置し恥骨から尾骨や坐骨の間をハンモックのようにつなぐ筋肉です。尿道と膣、肛門の動きをコントロールし、骨盤内の膀胱や子宮、直腸といった臓器を下から支える役割を担います。
しかし、加齢や出産により骨盤底筋が衰えると膀胱を支える力が低下し、膀胱が下がり後ろに傾いてしまいます。膀胱の位置が後ろに下がることにより尿道がたるみ、お腹に圧力が加わるなどのはずみで、尿漏れを起こしてしまうのです。
さらに骨盤底筋の筋力の低下は、膣を締めつける力が弱まることによるゆるみや性交渉時の違和感、下腹部がぽっこりと出てくるなど、さまざまな影響を引き起こしかねません。
骨盤底筋を鍛える方法として「骨盤底筋体操」があります。自宅でできて費用もかかりませんが、1日2回5分ずつの運動とはいえ毎日の継続が難しく、正しいトレーニングができていないと効果を実感できないケースが多々あります。
エムセラは、30分間椅子に座っているだけで、自力で鍛えるのが困難な骨盤底筋を効率よくトレーニングできます。高密度焦点式電磁が骨盤底筋体操では難しい強力な筋収縮を起こすため、運動量は骨盤底筋体操の約11,000倍といわれており、高い効果が期待できるでしょう。
すでにアメリカやEUなど世界25ヶ国で認可が下りていて、下記のような治療効果が報告されています。
・尿漏れ対策に使用していたパットの使用量が75%減少
・施術を受けた患者のうち95%の生活の質が向上
・性的満足度が85%向上
短時間で手軽に骨盤底筋を鍛えられ、手術などのような身体のダメージもほとんどないことから、尿漏れや膣のゆるみに悩む女性が気軽に受けられる施術です。
こんなお悩みの方に
エムセラは、下記のようなお悩みをお持ちの方に向いている施術です。
・出産してから尿漏れをするようになった
・くしゃみなど少しのはずみで尿が漏れる
・運動時などお腹に力を入れると尿が漏れる
・お風呂からあがると膣からお湯が漏れる
・出産してから膣の変化が気になる
・性交渉時に快感を感じにくい、または違和感を覚える
・加齢や出産により性交渉時に不快感やが生じるようになった
・下腹部がぽっこり出てきた
・手術やレーザー治療、注射などに抵抗がある
・膣ハイフなど膣に器具を挿入するのに抵抗がある
・服薬に抵抗がある
メリットや効果
エムセラの主なメリットや効果は下記の通りです。
(1)短時間の施術なので気軽に受けられる
施術時間はたった30分で着替えも不要のため、短い時間で膣や尿漏れをケアできます。仕事や用事のついでに、気軽に骨盤底筋を鍛えられるので、忙しくて手術などが受けられない方でも利用しやすい施術です。
(2)座っているだけでOK
椅子に座っているだけでマシンによって骨盤底筋を鍛えられるため、施術中も本を読むなど時間を有効に使えます。
独力でのトレーニングやEMSよりも効率的に鍛えられるので、尿漏れや膣のゆるみの改善もスムーズです。
(3)身体の負担が少ない
メスで切ったり、注射を刺したりといった身体に傷をつける処置がないため、感染症や腫れ、痛みといったリスクもほぼありません。
薬の服用もないため、身体の負担を最小限におさえつつ尿漏れや膣のゆるみを改善できます。
(4)ダウンタイムがほとんどない
外科手術や注射などと比べて身体へのダメージが少ないため、ダウンタイムはほとんどありません。施術後も普段通りに生活できるため、他の人に施術していることを知られたくない方にもおすすめです。
(5)初期治療終了後は数ヶ月に1回の施術でよい
尿漏れや膣のゆるみの原因となる骨盤底筋の筋力低下そのものを改善するため、初期治療終了後は数ヶ月に1度の施術で、効果を保てる場合が多いです。忙しくて頻繁に医療機関に通えない方でも、受けやすいのが特徴です。
デメリットや副作用
エムセラの主なデメリットや副作用は下記の通りです。
(1)施術を受けられる医療機関が少ない
エムセラは2020年に日本で使用されるようになった新しいマシンです。そのため、まだ導入している医療機関はまだ少数です。地域によっては、施術を受けられる医療機関がなかなか見つからないかもしれません。
(2)施術後に痛みを感じることがある
普段あまり使わない骨盤底筋を鍛えるため、トレーニング後のように筋肉痛が起きる可能性があります。
その他、一時的な筋肉けいれんや関節・腱の痛みなどが生じることがありますが、通常であれば4日ほどでおさまります。時間が経っても続く場合は、医師に相談しましょう。
(3)施術後に一時的に尿漏れする場合がある
これまであまり使ってこなかった骨盤底筋を、急に鍛えることで一時的に筋肉痛のような状態になり、筋力が低下します。
筋力の低下に伴い一時的に尿漏れを起こしますが、通常は回復すると改善されるので、心配いりません。筋肉がスムーズに働くようになると、変化を感じられるでしょう。
他の尿漏れや膣のゆるみを改善する施術との違い
他の尿漏れや膣のゆるみを改善する方法との違いについて解説します。
手術
骨盤底筋の筋力の低下による尿漏れは、手術によって治療できます。主な手術方法は下記の3つです。どの手術方法も、妊娠・出産の予定のある女性は受けることができません。
(1)TVT手術
1990年ごろから行われている、実績の多い手術です。ポリプロピレン繊維のテープによって尿道を支え、尿漏れを改善します。
保険適用でリーズナブルに手術を受けられる、術後数日で退院できるなどメリットが多く、広く行われている手術です。しかし、膀胱に穴が開いたり、血管や腸管が傷ついたりするリスクもあります。
(2)TOT手術
特殊な形の器具を用いて、両足の内ももの付け根と尿道のすぐそばに位置する膣前壁にテープを通し固定する手術です。
TOT手術は、テープと膀胱の位置が離れていて、近くに重大な合併症となる臓器がないため、VTV手術よりも安全性が高まります。手術時間は30分~1時間ほどで身体の負担は少なめです。しかし、支える力が弱いため、重度の尿漏れには効果が薄い可能性があるでしょう。また、神経損傷などのリスクもあります。
保険適用の手術として承認されているので、費用をおさえて受けられる手術です。
(3)TFS手術
恥骨下にある尿生殖隔膜にテープを固定する手術法で、しっかり固定できて合併症のリスクの少ないのが特徴です。重症の尿漏れにも適した手術です。日帰り手術が可能で、忙しい方でも受けやすいのもメリットです。
保険適用になっていないので、他の手術よりも費用がかかります。
手術方法によっては、保険適用なのでリーズナブルに治療できます。また、手術により直接アプローチできるので、他の方法よりも早く効果を実感できる傾向にあります。
ただし、身体にメスを入れるため負担が大きく、回復まで時間がかかるケースも少なくありません。さらに、出血や感染といったリスクが高いので注意が必要です。また、尿道を固定することで尿漏れを改善する施術なので、膣のゆるみにはアプローチできません。
膣レーザー
膣レーザーは、医療用マシンにより膣内にレーザーを照射して、一時的に熱ダメージを与える施術です。照射によりすぐに膣粘膜が引き締まり、さらに継続的に施術することでハリや弾力と深い関係のある「コラーゲン」の生成を促進します。
施術部位やレーザーの出力を調整することで、膣の引き締めだけではなく、尿漏れや膣の黒ずみもケアできる施術です。
手術の必要がないため痛みやダウンタイムが少なめです。しかし、エムセラと異なり器具を膣内に入れてレーザーを照射するので、抵抗を感じる方もいるかもしれません。
1ヶ月に1回ペースで2~4回継続して施術を受けた後は、1年以上効果が持続するといわれており、頻繁に医療機関に通う必要がないのもメリットです。
膣ハイフ
膣ハイフは、マシンを使用して超音波を膣内に高密度で照射することで、膣を引き締め弾力性を高める施術です。深い部分にある筋組織にまで熱を与えるため、膣だけでなく骨盤底筋も引き締め、尿漏れ改善につながります。
メスで切開する処置がないので、痛みや腫れが少ない施術です。しかし、膣レーザーと同じく、膣内に器具を挿入する必要があります。
エムセラのと他の改善方法と比べると、身体のダメージがほとんどない、30分間椅子に座るだけでよく膣に器具を挿入する必要がないなどがメリットとしてあげられます。
ご紹介した以外にも、服薬治療など尿漏れや膣のゆるみを改善する施術は多数あります。医師と相談して、症状や希望、予算に合った治療方法を選択しましょう。
施術の流れ
(1)カウンセリング・診察
お悩みや身体の状態を丁寧にヒアリングして、エムセラが症状改善に適しているかやエムセラを受けられない場合にあてはまらないかなどを確認します。一人ひとりの状態に合わせて、施術回数などのプランを提案します。
(2)金属を身につけていないかチェック
エムセラは電磁波によって骨盤底筋を鍛えるマシンなので、金属をマシンに近づけないようにします。腕時計やブレスレット、腰回りのベルトなどを外し、ポケットのなかにピンやボタンがないかもチェックします。ブラジャーのホックは問題ないので、ブラジャーを外す必要はありません。
(3)施術
エムセラの中央に座り、ナプキンがあたる場所に高濃度焦点式電磁があたるよう調整します。5パターンの電磁波によって、骨盤底筋にアプローチして筋肉を鍛えます。強度は、様子を見ながら調整していきます。
(4)終了
施術が終わって異変がなければ、そのまま帰宅できます。
施術時間
施術時間は30分で着替えも不要なので、トータル40分くらいが目安です。
ダウンタイムや注意事項
エムセラのダウンタイムや注意事項についてご紹介します。
痛み
基本的に痛みはありません。ピリピリ感や筋肉が収縮する感覚はありますが、強度を調整できるので、違和感が強い場合は施術中に申し出ましょう。
ダウンタイム
メスによる切開やレーザーの照射など、身体に傷をつける処置がないため、ダウンタイムはほとんどありません。筋肉痛のような症状や筋けいれん、腱・関節の痛みなどが生じる場合もありますが、ほとんどのケースで施術から4日くらいでおさまります。
施術頻度
体質や症状の重さなどで必要な治療回数は異なりますが、初期治療では、1クール6回の治療を、週1回ペースで行います。
初期治療終了後は、数ヶ月に1回ペースで施術を継続することで、効果を保ちやすくなります。
施術後の注意事項
施術後は、タバコやアルコールを控えましょう。また適度な運動を習慣づけることで、筋肉が鍛えられ、より効果を実感しやすくなります。
また、施術の影響により一時的に尿漏れを起こす場合があるので、尿漏れパッドなどを用意しておくとよいでしょう。
こんな方は受けられません
以下の項目に当てはまる方は、エムセラを受けることができません。
・妊娠中の方
・産後6ヶ月以内の方
・体内に人工関節やペースメーカー、脳動脈クリッピング、人工血管といった金属・機械類が入っている方
・出血しやすい病気にかかっている方
・悪性腫瘍がある方
・子宮内避妊リングなどを挿入されている方
体調に不安のある方や服薬治療している方、アレルギーのある方は、施術を受ける前に必ず医師に相談してください。