エクトインの美容効果とは？注目の美容成分で麗しのうるうる肌へ
「エクトインという成分を配合した化粧品をSNSで見かけた」
「どのような効果があるのだろう」
「そもそもエクトインって何だろう」
このように考えたことはありませんか。
エクトインとは、年齢の影響が表れはじめた肌へ効果的にアプローチするスキンケア成分です。保湿はもちろん、肌のバリア機能を整えたり、ハリ感の向上をサポートしたりします。
今回は、エクトインの効果について詳しく解説します。
エクトインとは
エクトインとは、砂漠の塩湖に住む細菌から分泌されるタンパク質の一種です。比較的新しいスキンケア成分で、近年発見されました。
エクトインを分泌する細菌は、好塩性細菌と呼ばれ、砂漠の塩水の中で暮らしています。塩水の中だと浸透圧の影響を受けるため、普通、細菌は生きられません。しかしこの好塩性細菌は、エクトインを分泌することで、浸透圧を調整し、細胞を保護していることが分かってっています。
ひどい乾燥や高温が当たり前の砂漠で生きられるのも、エクトインにより体を保護しているからです。エクトインは、過酷な砂漠という環境下でも細胞を守る生命力の源ともいえます。
このエクトインが、人の肌の悩みにも効果的にアプローチするのではないかと期待され、近年、研究が進んでいます。
用語解説｜好塩性細菌とは
好塩性細菌とは、塩分の多い環境で生られる細菌の総称です。
好塩性細菌は、塩分の濃度によって「低度好塩菌」「中度好塩菌」「高度好塩菌」の3つに分類されています。低度好塩菌は、海水のような塩分濃度で生きられ、中度好塩菌は海水よりも高い塩分濃度で生きられます。高度好塩菌にもなると、ほとんど塩だけのような環境でも生き残ることが可能です。
好塩性細菌には、食中毒の原因となるものや、塩蔵品の発酵に寄与するものなど様々な種類があります。
本来、住んでいる環境に塩分が多いと、体内からは水分が流出してしまうので細菌は死んでしまいます。しかし好塩性細菌は、特殊な物質を作って浸透圧の影響から細胞を守っています。エクトインもその特殊な物質の一種です。
用語解説｜ヒートショックプロテインとは
ヒートショックプロテインとは、細胞が熱などのストレスにさらされた際に増えて、細胞を保護するタンパク質の一群です。傷んだ細胞を修復したり、免疫をフォローしたりします。老化の抑制にも欠かせません。
ヒートショックプロテインは肌でも働きます。ぷるぷるの肌を支えるコラーゲンやエラスチンを守り、ダメージを受けたら修復を促します。修復できない場合は分解を促し、肌をよい状態にしていく作用も見逃せません。
健康的で若々しい肌の維持にも役立つヒートショックプロテインですが、体内では50歳ごろから減少します。このヒートショックプロテインの生成をサポートする成分がエクトインです。
エクトインが持つ3つの驚きのチカラ
アミノ酸の一種エクトインは、過酷な砂漠で生きる細菌の、命を守る成分です。この成分には驚きの力があると分かっています。
一つは極限の乾燥環境でも潤い続ける高い保水力です。さらに、紫外線などの外からの刺激による細胞へのダメージを防止する肌バリアの強化作用もあります。コラーゲンを生み出す力も見逃せません。
ここからはエクトインが持っている3つの力について詳しく解説します。いくつになっても肌を健やかに保ちたい方は、ここでエクトインのパワーを確認しましょう。
強力な保水力
もっちりとした潤いのある肌を維持するには、保水成分を取り入れたスキンケアが欠かせません。保水成分とは肌に水分を補給し、角質層に留める成分のことです。
スキンケア成分では、ヒアルロン酸やコラーゲン、セラミドなどが有名です。この中でもヒアルロン酸は、1gあたり水を6Lもキープするという特徴があります。
これに対しエクトインは、ヒアルロン酸の1.5倍もの保水力を持っていることが分かりました。スキンケアでも、健やかな肌に必要不可欠な潤いを効果的に補えると期待できます。
肌バリアの強化
人体のもっとも外側を覆っている肌は、毎日いろいろなものに触れています。紫外線や乾燥、メイクや大気の汚れなど、肌にとってはどれもストレスです。肌ストレスからダメージを受けると、肌バリアが弱り、肌トラブルの原因となります。
そんなときに頼りになるのが、前述のヒートショックプロテインです。ヒートショックプロテインは、例えるならダメージを受けた肌を助ける救急隊です。ストレスから肌を守り、可能な限り早く元気な状態になるようサポートします。
このヒートショックプロテインをサポートするのが、エクトインです。エクトインはヒートショックプロテインの生成を促すことで、結果的にダメージを受けた肌の修復のサポートを行い、肌バリアを整えるのにも役立ちます。
コラーゲンを生み出す
エクトインはヒートショックプロテインだけでなく、コラーゲンの生成にも効果的です。肌の真皮層の大部分を占めるコラーゲンは、肌のハリや弾力を作る重要な成分です。
肌をベッドに例えると、コラーゲンはマットレスのスプリングのような役割をしています。しかしコラーゲンは年齢とともに減少するため、肌もしぼんでしまうのです。
エクトインはコラーゲンの工場である線維芽細胞を活性化させ、コラーゲンの生成を促進します。
質の良いコラーゲン繊維を増加させる
肌のハリや弾力を保つコラーゲンですが、美容業界では、加齢による減少だけでなく、質の変化にも注目されているのをご存じでしょうか。コラーゲンはアミノ酸が結合してできたタンパク質の一種ですが、年齢を重ねると、この結合が切れて短くなることが判明しています。
シワを予防し、改善に導くには、コラーゲンの量だけでなく質も保たれなければなりません。エクトインは、コラーゲンの生成を早めるだけでなく、コラーゲン繊維の形成も促すため、高い質を保てるという研究がされています。
短時間でのコラーゲン増加を促す
エクトインはただ単にコラーゲンを増やすだけでなく、短時間で増加を促進する、という研究もされています。研究によると、エクトインを使った肌細胞は、使わない肌細胞よりも短い時間でコラーゲンを8倍も多く出したことが分かりました。
コラーゲンは年齢を重ねると失われるだけでなく、生成のスピードまで遅くなります。エクトインは若々しい肌を保つための味方といえます。
コラーゲンを運ぶタンパク質を増加させる
意外かもしれませんが、線維芽細胞でコラーゲンが作られるだけでは、肌のハリや弾力増加には結びつきません。線維芽細胞の外へ放出され、コラーゲン繊維とならなければ、弾力のある肌とならないのです。
細胞内から細胞外へのコラーゲンの移送には、特定のタンパク質がかかわっています。この特定のタンパク質の生成を促す作用も、エクトインが持つ働きの一つです。
エクトインに期待できること
エクトインは驚くべきポテンシャルを秘めた物質です。ここからは、エクトインに期待できる効果を解説します。エクトインに期待できる効果を知った上で、スキンケアへの導入を考えてみましょう。
乾燥による小じわやたるみの改善で瑞々しく
エクトインは、乾燥を原因とする様々な肌トラブルにアプローチし、瑞々しい肌へと導く効果に期待できます。ヒアルロン酸よりも高い保水力を持つエクトインは、肌の角質層へ効果的に水分を届けるからです。エクトインは水分を逃がさないように維持する力にも優れています。
この力により、乾燥による小じわは目立たなくなります。潤いが豊富な肌は、ハリ感の向上にも繋がります。
刺激に負けない肌バリア
ヒートショックプロテインを量産するエクトインは、肌の保湿力だけでなく、肌バリアのサポートにも期待できます。肌バリアとは、外部からの刺激や侵入物から肌を守る役割のことですが、常に順調に機能している訳ではありません。
乾燥や紫外線、摩擦、加齢などの様々な影響によって、低下することがあります。肌バリアが低下すると起こるのが、さらなる乾燥状態や炎症、アレルギーなどのトラブルです。
エクトインは、肌バリアに欠かせない水分を保持することで、刺激に負けない状態をサポートします。
エクトインが配合されている製品
保水効果が高いエクトインは、化粧水や美容液などの基礎化粧品や、フェイスパックに配合されています。また肌を環境ストレスから守る効果が期待され、日焼け止めやファンデーションにも配合されています。
肌を健康に美しく導くRegenSkin（リジェンスキン）
アレルギーについて
エクトインは、2001年からの使用実績があり、皮膚刺激性、眼刺激性、アレルギー性がほとんどないと確認されている成分です。化粧品配合量および通常使用下において、安全性に問題のない成分です。
ただし心配な方は、使用前にパッチテストをして、異常がないか確かめましょう。エクトインそのものにはアレルギー作用がありませんが、化粧品には、いろいろな成分が含まれています。事前にアレルギーを起こす可能性がないかどうかをチェックしておきましょう。
まとめ
エクトインは、砂漠の塩湖に住む細菌から分泌されるタンパク質の一種で、近年発見された比較的新しいスキンケア成分です。ヒアルロン酸よりも高い保水力があり、肌バリアのサポート作用、コラーゲンを生み出す力など、驚きの作用が確認されています。
スキンケアでは乾燥による小じわのケアや、瑞々しくハリのある若見え肌、刺激に負けない肌バリアにも効果が期待できます。年齢肌が気になり始めた方は、この機会に、エクトイン配合の化粧を手に取ってみてはいかがでしょうか。
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