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ダーマペンの効果とは? 肌本来の再生力を高めて目立つ毛穴やニキビ跡を改善

ダーマペン4

ダーマペンは、目立つ毛穴やニキビ跡、クレーターなどの改善に効果的といわれる注目の美容法です。気になっているものの「針で刺すのは、ちょっと痛そう」というイメージがあり、施術に踏み出せない方も多いのではないでしょうか。

今回は、最新機種であるダーマペン4の特徴や仕組み、効果を感じるまでの回数や期間、ダウンタイムや注意点などについて詳しく解説します。

ダーマペンで効果が表れる仕組み

ダーマペンとは、先端に多数のマイクロニードル(極細の針)が付いた器具で肌に小さな穴をあけ、肌本来の創傷治癒力を引き出す美容法です。表皮にわざと微細な傷を作ることで真皮の奥にある線維芽細胞が刺激され、コラーゲンやエラスチンなど肌に潤いを与える成分が生成されるため、ハリやツヤのある肌を目指せます。

また、ダーマペンで穴をあけた際に同時に美容成分を注入すると、成分がより深層まで浸透するため、さらなる効果が期待できます。

ダーマペン4の特徴

ダーマペン4

ダーマペン4は、肌の治癒力を高めるニードル療法の中でも、比較的新しい治療機器です。従来のダーマペンよりも軸の安定性が改良されており、ニードルの動きを正確に電気制御できるようになりました。1秒間に約120回高速振動するマイクロニードルが設置されており、前世代の機種を47.9%上回る、毎秒1,920個の速さで肌表面に穴をあけられます。

これにより、肌への負担や痛みを軽減できるだけでなく、短い施術時間で高い効果が期待できるようになりました。それでは、ダーマペン4の特徴やメリットについて詳しく紹介します。

痛みが少ない

ダーマペン4は、先端に16本のマイクロニードルが付いたペン型の美容機器です。表皮に小さな穴を無数にあけるため、施術中はチクチクした痛みがありますが、肌に対して針を垂直に刺しますので、痛みを最小限に抑えられます。また、麻酔クリームや笑気麻酔を使用するクリニックも多く、その場合はほとんど痛みを感じないでしょう。

ダウンタイムが短い

ダーマペン4は、肌の状態やお悩みに合わせて表皮から皮下組織まで、ニードルで刺激を与える深さを調整できます。ダウンタイムを短くしたい場合には、短い針を使用して肌に与える刺激を抑えることも可能です。

アプローチする深さによっては赤みや皮むけ、軽い点状の出血を伴いますが、1~2週間程度で落ち着くことがほとんどです。基本的には、翌日からメイクできるようになります。

組み合わせられる薬剤が多い

ダーマペンは単独で使用しても肌のリビジュネーション効果が期待できますが、さまざまな美容成分を組み合わせることで、肌の悩みにピンポイントでアプローチできます。ダーマペンで穴をあけた肌に薬剤を導入すると、より肌の深部まで浸透させられるため、肌表面に塗るよりも薬剤の効果を引き出しやすいのです。

こんな肌悩みをお持ちの方へ

皮膚は、表層から「表皮・真皮・皮下組織」の3つの層で構成されていますが、ダーマペン4は皮膚のごく浅い表皮の部分から真皮層の最深2.5mmまで、ニードルで刺激を与える深さを自由に調整できます。刺激の深さによって美容効果の現れ方が変わってきますので、お悩みや肌の状態に合わせて治療プランをカスタマイズすることが可能です。

さまざまなお悩みにアプローチできる美容法ですが、一般的には以下のような肌トラブルに有効です。

ニキビ跡やクレーター

「ダーマペンといえばニキビ跡の治療」といわれるほど、ニキビやニキビ跡の改善によく利用されています。ダーマペンは皮脂の分泌を正常に整えるため、ニキビの原因であるアクネ菌や雑菌の繁殖を抑えてくれます。さらに、色素沈着を予防して、ニキビ跡をキレイに整える効果も期待できます。

また、肌の治癒力を高める作用があり、真皮層でコラーゲンの生成を促しますので、ニキビ跡やクレータ―に伴って損傷した真皮層の改善を目指せます。

毛穴の開き

ダーマペンによって線維芽細胞が刺激されると、成長因子が活性化してコラーゲンやエラスチンの生成が促されます。コラーゲンやエラスチンは肌の潤いを保持する成分ですから、保水力が高まり、ハリがアップすることで毛穴が引き締まって見えるのです。

また、皮脂の過剰な分泌も抑えられるため、角質や黒ずみが改善され、毛穴が目立ちにくくなるでしょう。

シワやたるみ

年齢を重ねた肌は、徐々にコラーゲンやエラスチンの生成量が減少していき、ハリや潤いを失っていきます。そのため、年齢による目や口元のシワ・たるみは、化粧品による保湿や外側からの美容成分導入では改善が難しいのです。

ダーマペンは、真皮層に刺激を与えることで創傷治癒力を高め、年齢によって減少したコラーゲンやエラスチンの生成を促します。年齢肌に根本からアプローチできるため、シワやたるみなどの改善を目指せます。

肌のトーンアップ

年齢や乾燥、紫外線ダメージなどによってターンオーバーの乱れた肌はメラニンが残りやすく、そのままにしておくとシミやくすみの原因になってしまいます。ダーマペンで肌の再生力を活性化すると、緩やかになったターンオーバーをサポートし、メラニンの排出を早めてくれます。

前述の通り、肌の潤いを高める効果も期待できるため、肌印象が全体的に明るくなり、若々しさを感じさせます。

ダーマペンはどれくらいで効果が実感できる?

一般的には、施術から2週間程度で効果が現れてくるとされています。ダウンタイムはだいたい数日~1週間程度で落ち着き、その後からターンオーバーが活性化して古い角質層が剥がれはじめ、さらに1週間程度で徐々に効果を実感できるでしょう。

もちろん、個人の肌質や肌の状態によっても変化が出る時期は異なります。刺激する肌の深度によっても効果やダウンタイムの長さが異なりますので、医師と相談しながら治療プランを決めると良いでしょう。

理想の肌を目指す組み合わせ治療

ダーマペンは単独で使っても肌の治癒能力を高めて美肌を目指せる美容法ですが、肌のお悩みに合わせてさまざまな美容成分を組み合わせることが可能です。ダーマペンであけた微細な穴に薬剤を導入すると、肌の奥まで成分が浸透して理想の肌を目指すことができます。

ここでは、ダーマペンと組み合わせることで効果が高まる美容法を紹介します。

ダーマペン+アムニオジェニックス

アムニオジェニックスは、胎盤の中でもヒトの羊膜と絨毛膜から生成した製剤です。細胞外マトリックスや増殖因子、サイトカイン、タンパク質など285種類以上の成分を含んでいます。アメリカの「FDA」(アメリカの厚生労働省に当たる機関)の承認を得ています。

ダーマペンと組み合わせると、有効成分を肌の深部まで導入でき、ニキビやニキビ跡の改善をはじめ、ハリや弾力の回復を促し、シワやたるみの予防につながります。

ダーマペン+BENEV

BENEVは、ヒトの線維芽細胞を培養して生成された8種類の成長因子や、ヒアルロン酸などの保湿成分、20種類のアミノ酸、2種類の機能性ペプチド、11種類のビタミンを含んでいる製剤です。ダーマペンだけでも肌の線維芽細胞を刺激して自然治癒力を活性化しますが、BENEVを組み合わせることでさらにコラーゲンやエラスチンの生成を促し、弾力のある若々しい肌を目指せます。

肌のターンオーバーを促すため、色素沈着の改善やシミ・くすみの予防などが期待できます。

ダーマペン+マッサージピール

マッサージピールとは、さまざまな美容成分が配合された薬剤を肌に塗布し、マッサージしながら肌の深部まで導入する医療ピーリングです。滑らかな美肌に導くことから「ヴェルベットスキン」ともいわれています。ダーマペンで施術をしてからマッサージピールを行うと、より深部まで成分を導入でき、肌のツヤやハリ感、透明感アップなどの効果が期待できます。

通常のマッサージピールよりも肌に赤みが出やすく、ピリピリした刺激を感じることがありますが、多くの方はほぼダウンタイムもなく、翌日はメイクでカバーできる程度になります。

ダーマペン+PRP

PRP(Platelet Rich Plasma)とは「多血小板血漿」のことで、さまざまな成長因子を含んでいます。自身の血液から特殊な技術を使用してPRPを抽出して肌に塗布すると、血小板に含まれる成長因子が皮膚組織の再生力を活性化させます。ダーマペンと組み合わせるとより効果が促進され、目立つ毛穴やニキビ跡、クレーターなどの改善が期待できます。

凹凸のない滑らかな肌を目指せる「ヴァンパイアフェイシャル」とも呼ばれる美容法です。

施術の流れ

実際にダーマペンによる施術を受ける際は、どのようなステップで進んでいくのでしょうか。具体的な施術の流れと施術時間について紹介します。

1.カウンセリング・診察

まずは、医師によるカウンセリングや診察を受けます。肌の悩みや気になる部位などについて相談し、治療プランや方針などを決定します。施術後に考えられるトラブルや注意点、術後のアフターケアについても説明がありますので、不明点や不安なことがあれば遠慮せず質問をしましょう。

2.メイクオフ・洗顔

施術の効果を高めるため、メイクや肌の油分をしっかり洗い流します。

3.施術

施術部に麻酔クリームを塗布し、麻酔が効くまで約20分待ちます。麻酔を拭き取って施術部の消毒を終えたら、肌への負担を軽くするため潤滑剤を顔に塗布し、ダーマペンの先を撫でるように滑らせながら施術します。

ただし、治療の組み合わせによって手順は異なり、場合によっては麻酔クリームを使用しないこともありますので、詳しくは施術する医師や看護師に確認してください。

施術時間

施術時間は、30分〜1時間程度が目安です。クリニックごとの手順や組み合わせる施術内容によっても変動しますので、事前に確認しておくと良いでしょう。

施術頻度や持続期間について

ダーマペンは1回の施術でも効果を感じられますが、より理想の肌に近付くためには繰り返し施術を受けることが大切です。個人差はありますが、3~4週間に1回の頻度で、5~6回施術を受けると、十分な効果を実感できる方が多いようです。

また、効果が実感できる状態になれば、そこから半年程度は効果が持続するといわれています。

ダーマペンのデメリットとリスク

さまざまな美容効果が期待できるダーマペンですが、デメリットやリスクが全くないわけではありません。不要なトラブルを防ぐためにも、注意点やリスクについてしっかり理解しておきましょう。

痛み

ダーマペンの針はマイクロニードルと呼ばれる極めて細いものですが、施術の目的によって針の長さが変わります。より深層部に刺激を与えるほど針は長くなりますので、その分痛みも感じやすくなります。

ただし、麻酔クリームや笑気麻酔を利用すれば、ほぼ痛みを感じずに施術できますので、痛みに弱い方は麻酔を利用できるクリニックを選びましょう。麻酔が有料オプションになっているクリニックも多いため、事前に料金体系を確認してください。

ダウンタイム

痛みと同様に、ダウンタイムの期間も針の長さによって変わってきます。刺激したい深さに合わせて針の長さは0.2〜2.5mmまで調整できますが、真皮まで到達する長い針を使う場合のダウンタイムが最大で1週間程度といわれています。

針の長さ 短い(0.2mm~) 中間(0.8mm~) 長い(1.5mm~)
刺激する部位 表皮層 真皮層 皮下組織
ダウンタイム 2~3日 3~4日 5~7日

効果が出るまでに時間がかかる

ダーマペンは、肌が元から持っている自然治癒力を利用した施術であるため、即時的な効果が期待できる美容法ではありません。1回の施術で効果を感じられるケースもありますが、理想の肌を目指すには、定期的に複数回施術を受けた方が良いでしょう。医師とも相談しながら、じっくりと肌を回復させる気持ちで施術を続けましょう。

肝斑は悪化させることも

シミや色素沈着の改善にも有効とされるダーマペンですが、肝斑には不向きといわれています。肝斑は刺激を与えると悪化する可能性が高く、基本的にダーマペンでの治療は行いません。肝斑の上にシミが乗っている複合型の場合は、肝斑を治療してからレーザーでシミの治療を行う方法が一般的です。

肝斑を治療したい場合には、内服治療が第一選択肢となるでしょう。また、ダーマペンと同様のニードル治療「シルファーム」なら肝斑へのアプローチが可能ですので、こちらを検討するのもひとつの方法です。

アレルギー

ダーマペンの先端はステンレスでできていますので、金属アレルギーを持っている方は注意が必要です。他にも、アトピーなどの皮膚疾患を持っている方や敏感肌の方も、肌に負担を与えてしまう可能性がありますので、カウンセリングで医師に相談しておくと良いでしょう。

当日はメイク不可

ダーマペンの施術当日は、肌表面に細かい傷がついている状態ですので、メイクや入浴は控えてください。施術内容によって異なりますが、メイクができるのは基本的には翌日からとなります。

また、数日~1週間程度は、肌のターンオーバーが促進されて皮むけが起きたり、ヒリヒリした刺激を感じたりすることがありますので、仕事上メイクが必須の方は、受けるタイミングや時期に注意してください。

施術後の注意事項

ダーマペン施術後の肌は、非常にデリケートな状態です。肌に負担をかけないよう、しっかりと紫外線対策を行い、いつもより丁寧に優しく洗顔してください。

また、十分に保湿して、ビタミンCを多めに摂取すると、ダウンタイムが早めに改善しやすくなります。

こんな方は受けられません

以下の条件に当てはまる場合、ダーマペンの施術を受けることはできませんので、事前によく確認してください。

・妊娠中または妊娠の可能性のある方、授乳中の方
・1ヶ月以内に日焼けをした方、または、日焼けする予定のある方
・てんかん発作の既往がある方
・皮膚に切り傷や炎症、病変がある、または、他の施術直後の方
・真性ケロイドのある方
・重症の糖尿病・膠原病の方

まとめ

ダーマペンは、針で肌表面に穴をあけるというシンプルな仕組みながら、さまざまな肌の悩みにアプローチできる美容法です。施術中はチクチクとした痛みを感じることがありますが、麻酔を使えば痛みを感じない方がほとんどです。

また、痛みの強さやダウンタイムの期間は、針の長さによって異なります。痛みが苦手な方は、一番短い針でシンプルな施術から試してみると良いでしょう。

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