美容医療のかかりつけ わたしの名医

フラーレンの美容効果は?あらゆる肌悩みにアプローチする注目の成分

シミや毛穴の開き、口周りのエイジングサインが目に入るようになり、スキンケアを見直したいと感じていませんか。今回紹介するフラーレンは、年齢による肌の様々なサインにアプローチできるといわれている成分です。

美肌や健康な頭髪をキープする効果もあるフラーレンは、化粧品だけでなくサプリも登場し、注目を集めています。化粧品では日焼け止めや化粧水、美容オイルなど多種多様なアイテムに配合されているフラーレンには、どのような効果が期待できるのでしょうか。

この記事では化粧品に使われるフラーレンの、美容効果や副作用について解説します。

フラーレンの美容効果

近年「年齢肌の救世主」とまで言われ、注目を集めているフラーレンは、どのような美容効果が期待できるのでしょうか。そもそもフラーレンとは、60個の炭素原子がサッカーボール状に組み合わさった球状の物質す。

発見されたのは1985年のこと。宇宙空間に存在する物質を研究していたクロトー、カーリー、スモールらによって偶然発見されました。この功績が認められ、フラーレンを発見した3人の科学者たちはノーベル賞を受賞しています。

この発見以降、フラーレンの研究は様々な分野で進められ、医薬・光学材料・半導体などに利用されるようになりました。このことからもわかるとおり、フラーレンは比較的新しい美容成分です。

ただし美容業界で注目を浴びている理由は、新しいからだけではありません。フラーレンの持つ抗酸化作用に加えて、さらに安定性・吸収性・持続性の3つの特徴が備わっているからです。現在もフラーレンの研究は進められており、エイジングケアにふさわしい美容成分として注目されています。

フラーレンの特徴

フラーレンは、ビタミンCやレチノールと並び、様々なエイジングサインにアプローチできるといわれている美容成分です。その理由のひとつが、フラーレンの持つ強力な抗酸化作用です。

抗酸化作用とは、体内の活性酸素を除去し、無害化する強力な作用のことです。フラーレンのこの働きは、他の成分よりも、長時間持続するという特徴があります。

そもそも活性酸素は、年齢を重ねるごとに増える肌の悩みの一因と考えられる物質です。フラーレンは活性酸素へ働きかけることで、年齢の影響を感じさせない美肌を作る効果があると考えられています。

その1.強力な抗酸化作用

化粧品の原料で抗酸化作用を持つものはたくさんあります。代表的な成分はビタミンCやビタミンE、レチノール(ビタミンA)、ナイアシンアミド(ビタミンB3)などです。フラーレンにも強力な抗酸化作用があることで知られており、その強さはレモンの172倍といわれています。

さらに、フラーレンの抗酸化力作用は紫外線に強いという特徴もあります。一般的に抗酸化作用のある成分は紫外線に弱いのですが、紫外線に強いフラーレンは、朝に塗布して夜までパワーを発揮します。

その2.長い持続時間

フラーレンの抗酸化力は、持続時間が長いという特徴もあります。これは他の成分とフラーレンの作用機序が異なるためです。他の抗酸化成分は、成分そのものが活性酸素と結びつき酸化することで、細胞の酸化を防ぎます。つまり、抗酸化作用を発揮する度に成分が失われ、作用が持続しません。

フラーレンは、活性酸素を吸着する働きをする一方で、成分そのものは酸化しないという特徴があります。そのため、排出されるまでずっと活性酸素を取り込み続けることができるのです。

その3.紫外線に強い

前述のとおり、抗酸化作用を持つ成分のほとんどは紫外線に弱く、日光に当たると分解されてしまいます。そのような成分を配合した化粧品の中には、夜だけの使用を推奨しているものや、日中は必ず日焼け止めを使用するように記載しているものもあります。

一方でフラーレンは紫外線に強いため、朝に使用することも可能です。朝のスキンケアに取り入れれば、夜まで抗酸化作用を発揮します。フラーレンを配合した日焼け止めなら、日中の紫外線によって増える活性酸素をブロックしてメラニンの増加を抑えることも可能です。

老化の原因「活性酸素」とは

フラーレンが抑制するという活性酸素とは、そもそもどのような物質なのでしょうか。「肌に悪い」、「老化に関連する」などは知っていても、具体的にどのような影響を与えるのかはよくわからないという方もいます。

そこでここからは、老化の原因ともいわれる活性酸素とは何なのか、その影響や活性酸素が増える原因について解説します。

活性酸素が肌に与える影響

活性酸素とは、わたしたちが体に取り入れた酸素の一部が攻撃的な物質に変化したものです。人が呼吸から取り入れた酸素の約2%が活性酸素に変化するといわれています。 体や肌に対して有害な印象もある活性酸素ですが、実は体内に侵入した細菌やウイルスから体を守る働きがあります。

問題となるのは、体内で活性酸素が増え過ぎたときです。過剰な活性酸素は、肌や体の細胞やたんぱく質、DNAを酸化させます。これが肌の老化や病気の一因になるのです。

活性酸素の原因とは?

活性酸素が増えるのには、以下の原因が挙げられます。

・紫外線
・タバコ
・大気汚染
・ストレス
・過剰な運動
・睡眠不足 など


紫外線対策を怠ったり、過度なストレスや睡眠不足になるような環境に身を置いたりすると、活性酸素は余計に生産されます。美肌は化粧品だけで保てるものではありません。活性酸素の過剰な生産を防ぎ、美しい肌を保つには、健康的でストレスフリーな生活習慣も大切です。

期待できる肌への効果

肌に悪影響を及ぼしかねない活性酸素へアプローチするフラーレンの作用は、肌に下記の効果をもたらすといわれています。

・紫外線によるシミの産生を予防する
・肌のハリや潤いを守る
・キメ細やかな滑らか肌が目指せる


ここからは、それぞれの効果を詳しく解説します。

シミ予防効果

紫外線などによって体内で発生した活性酸素は、肌のメラノサイトを刺激し、メラニン色素の生成を促す働きをします。その結果、肌にシミができるのです。フラーレンは紫外線によって発生した活性酸素を除去します。その結果、シミを生み出す原因となるメラノサイトの活性化をブロックします。

また、発生してしまったメラニン色素の色を還元する、ビタミンCのような作用もフラーレンの特徴です。そのため、シミを目立たなくする効果にも期待できます。

瑞々しいハリ肌効果

肌が瑞々しさやハリ感を保てるのは、皮膚の真皮層で土台となるコラーゲンや、コラーゲンを支えているエラスチンのおかげです。タンパク質の一種であるコラーゲンやエラスチンは、線維芽細胞で生み出されますが、これも活性酸素に攻撃されることがあります。

線維芽細胞が攻撃されると、コラーゲンやエラスチンがうまく生産されません。すると肌は潤いやハリを保てず、シワやたるみの原因となります。フラーレンが活性酸素をすみやかに除去し、線維芽細胞を守ることによって肌のハリや潤いを維持し、シワやたるみを予防できます。

毛穴の目立たない滑らか肌効果

活性酸素は、皮脂の過剰な分泌を招くこともあることをご存知でしょうか。皮脂がたくさん分泌されると、角栓ができて毛穴が詰まり、毛穴が広がったり黒ずんだりしてしまいます。

フラーレンが活性酸素を吸着して働きを抑制するため、皮脂が過剰に分泌されることを防ぎます。その結果、引き締まった毛穴を維持しやすくなります。前述のシミ予防効果も働き、毛穴周辺の黒ずみを予防します。

また、フラーレンは肌の水分量を維持するため、毛穴がたるんで広がることを防ぎます。フラーレンを化粧水に配合することで、キメ細やかな滑らか肌をめざすことが可能です。

フラーレンは効果がない?

フラーレンは肌に対する作用が穏やかなため、「効果がない」と感じる方もいるようです。しかし、フラーレンは医薬品ではありません。そのため使ったその日に効果を実感できるような、大きな変化をもたらす成分ではありません。
ただし、効果がないわけではありません。本来、わたしたちが持っている肌の力をサポートするため、効果が出るまでには時間がかかりますが、肌本来の潤いやハリをめざして継続して使い続けましょう。

副作用や毒性はないの?

フラーレンは炭素原子であり、いわゆる炭の仲間です。わたしたち人間の身体の一部も炭素で構成されているので刺激性は低く、毒性・副作用もありません。
フラーレンの化粧品が販売されたのは2005年と、比較的新しいものではありますが、フラーレンそのものは非常に安定性があり、安全性も高いとされています。

厳しい検査基準をクリア

フラーレンは、化粧品の原料となる前から安全性に関して厳しく試験されてきました。現在、化粧品に配合されているフラーレンは、9項目に渡る安全性のテストをクリアしています。

試験の内容は、ヒトパッチテストや光毒性、皮膚透過性試験などです。いずれの試験でも毒性や副作用がないこと、真皮まで浸透せず安全性が高いことが確認されています。敏感肌用の化粧品で行われることの多いスティンギングテストも実施され、フラーレンはこの基準も満たしています。

敏感肌の方はパッチテストを

フラーレン入りの化粧品は敏感肌の方も使えますが、どんな方でも完璧に肌に合う訳ではありません。敏感肌の方や新しい化粧品成分に不安を感じる方は、初めて使うときにパッチテストをおこないましょう。

フラーレン配合化粧品のロゴマークの見方

フラーレン配合の化粧品を選ぶ際に、一つの目安となるのがロゴマークです。
このロゴマークがついたフラーレン配合化粧品は7種類に分けられています。 化粧品の用途などによって適したフラーレンが配合されており、それぞれの特徴に合ったロゴマークが付与されています。

・「R.S.」Radical Sponge→低刺激の水溶性フラーレン配合
・「L.F.」LipoFullerene→油溶性のフラーレン配合
・「V.F.」Veil Fullerene→パウダー状にしたフラーレン配合
・「M.F.」Moist Fullerene→保湿と浸透性もプラスしたフラーレン配合
・「S.F.」Sun Guard Fullerene A→サンケア専用のフラーレン配合
・「H.F.」Hair Shiny Fullerene→ヘアケア専用のフラーレン配合
・「N.F.」Natural Fullerene→ 100%植物由来のフラーレン(原料)配合

上記に挙げたロゴマークは、フラーレンを規定値以上配合された証となります。

まとめ

エイジングサインのケアにも選ばれている美容成分のフラーレンは、強力で持続性の高い抗酸化作用がある成分です。発見から年月があまり経過しておらず、現在もまだ研究は進められています。

この抗酸化作用のおかげで、フラーレンは様々な美容効果が認められ、年齢肌の救世主とまでいわれるようになりました。シミや潤い不足、年齢による影響が気になっている方は、毎日のスキンケアに取り入れてみてはいかがでしょうか。

人気記事

新着記事

最新クリニック

Facebook

Instagram

このエラーメッセージは WordPress の管理者にだけ表示されます
Instagram フィードに問題があります。
Click to Hide Advanced Floating Content