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ナイアシンアミドの美容効果とは?シワを改善して若見え肌へ

医薬部外品のナイアシンアミドはシワ改善有効成分として承認されている成分です。 実際に使ってみたいけれど、安全性や効果に不安がある方も多いのではないでしょうか。

今回は、ナイアシンアミドがどういった成分なのか、働きや効果について解説します。 また気になる安全性についても説明するので、ぜひ参考にしてみてください。 ナイアシンアミドに対する不安や疑問が解決するでしょう。

ナイアシンアミドの美容効果

ナイアシンアミドは、何十年も前から化粧品に配合されている美容成分です。近年は「シワの改善ができる成分」として知られていますが、実は他にもいろいろな美容効果があり、女性にとってはうれしい成分です。ここで、ナイアシンアミドの美容効果を詳しく見ていきましょう

シワ改善

ナイアシンアミド(医薬部外品)はシワ改善の効果について厚生労働省から認められている成分です。そもそもシワは、肌の表皮や真皮が変化し、溝となって現れたものです。肌の弾力やハリを担うコラーゲンが減少したり、変形したりすることでシワができやすくなります。

ナイアシンアミドの特性は、線維芽細胞にアプローチしてコラーゲンの産生量を増加させることです。コラーゲンの量が増えると、肌の溝をふっくらと埋められるので、シワ改善の効果が期待できます。

美白効果

ナイアシンアミド(医薬部外品)について、厚労省が承認しているもう一つの機能が美白効果です。肌は紫外線や摩擦等の刺激を受けると、メラノサイトという細胞でメラニン色素を作ります。これがシミやそばかすの原因です。

ただし、メラニン色素は「ある」だけではシミ・そばかすにはなりません。メラノサイトから肌細胞へと移動することで、肌の表面に現れ、認識されるのです。ナイアシンアミドは、メラニン色素の肌細胞への移動を阻害します。さらにメラニン色素を含む細胞の分解を促すことで、美白効果を発揮します。

保湿

ナイアシンアミドは、肌バリアをサポートし、肌荒れを予防できる美容成分でもあります。肌バリアのサポートには保湿作用が欠かせません。肌のもっとも外側、角質層では、セラミド(細胞間脂質)という成分が肌の水分を保持し、外的刺激から肌を守っています。

ナイアシンアミドは、セラミドが変化する前の物質(グルコシルセラミドやスフィンゴミエリン)の生成を促します。セラミドの合成量が増え、角質層の水分保持力が上がることで肌を守るのです。

美肌

ナイアシンアミドは、肌の炎症を引き起こす物質を抑えたり、炎症による赤みや乾燥を軽減したりすることで美肌を守る効果が期待できます。また、皮脂の分泌を適度なものに保つようサポートする作用もあり、毛穴のつまりやニキビ対策、肌荒れのケアも可能です。

美容成分として人気のナイアシンアミドは、肌への作用が穏やかという特徴もあります。そのため、敏感肌やオイリー肌、乾燥肌等、様々な肌質の方が使えるマルチな成分</b.です。

ナイアシンアミドってどんなもの?

ナイアシンアミドとはビタミンB3の一種で、体の中にも存在する補酵素の一つです。酵素の働きを助ける補酵素は、エネルギー代謝や細胞分裂に欠かせません。

ナイアシンアミドは厚生労働省に認められている有効成分です。1990年代末に肌荒れの予防に有効な成分として承認されました。 その後2007年に美白の有効成分としても認められ、さらに2018年にはシワ改善の効果も承認されています。

現在、シワ改善をうたえる有効成分は、「ナイアシンアミド」「ニールワン」「レチノール」の3つだけです。 ナイアシンアミドは、この中でも比較的、肌に対する刺激がマイルドな成分だといわれています。

ナイアシンアミドは、安定性に優れ、水やアルコールに溶けやすく、多種多様な剤形や成分と組み合わせられるのも特徴です。 そのため、様々な化粧品や医薬部外品に使われています。

美肌効果を期待するなら外からも

ナイアシンアミドは、肌に塗るだけでなく、食べ物からも摂取できる成分です。ナイアシンアミドが不足すると、皮膚疾患や口角炎、口内炎等が起こりやすくなるので、一定量を食事から補う必要があります。

一日の摂取目安量は、39〜49歳の男性で15NE(NE=ナイアシン当量)、女性で12NEです。
※ナイアシン当量=1mgのニコチン酸またはニコチン酸アミド

日本人の食生活では十分に摂取可能な量ですが、そのほとんどは体の機能を維持するために使われます。ナイアシンアミドを美肌の維持に役立てたいなら、化粧品や医薬部外品でのスキンケアを取り入れて、外からも補うようにしましょう。

ナイアシンアミドと併用すると効果的な成分

ナイアシンアミドは、単体でも様々な効果が期待できる成分ですが、相性のよい成分と併用すれば、さらに効果的です。ここで、ナイアシンアミドと併用すると良い成分を見ていきましょう。

レチノール

レチノールは、ビタミンAの一種です。肌のターンオーバーを促進し、コラーゲンやエラスチンの生成を増やして、シワやたるみを改善する効果があります。厚生労働省によってシワ改善の効果があると認められており、医薬部外品や化粧品に配合されている美容成分です。

ナイアシンアミドはレチノールの刺激を押さえたり、酸化を防いだりします。また、レチノールとナイアシンアミドは、それぞれ別のメカニズムでシワにアプローチするので、併用による相乗効果が期待できます。

トラネキサム酸

ナイアシンアミドは、メラニン色素の生成にアプローチすることで、シミやくすみを防ぎます。しかし、ナイアシンアミドだけでは、メラニン色素の排出や色素沈着には対応できません。さらに効果的に美白を目指すなら、トラネキサム酸を併用しましょう。

トラネキサム酸も、医薬部外品の有効成分として承認されている美白成分です。メラニン色素の排出を促進することで、シミやそばかすを改善する効果があります。炎症によって活性化されるチロシナーゼという酵素を抑制し、ニキビ跡や日焼け後の色素沈着を防ぐ効果もあります。

ビタミンCとの併用は注意?

ナイアシンアミドとビタミンC(ビタミンC誘導体)の併用は、注意点を守れば問題ありません。ナイアシンアミドとビタミンCも、それぞれ異なるメカニズムでメラニン色素に働きかけるため、相乗効果が期待できる成分です。また、肌荒れのケアにも効果的です。

メーカーによって「ナイアシンアミドとの併用はできない」という注意書きがあります。ビタミンCがナイアシンアミドの安定性に影響を及ぼす可能性がある、などの場合に「併用不可」とされていることがあります。必ず商品の注意書きを確認するようにしましょう。

ナイアシンアミドが配合されている化粧品のタイプ

ナイアシンアミドが配合されている化粧品には、様々なタイプがあります。日々のスキンケアに取り入れやすいアイテムを選びましょう。

▼ナイアシンアミドが配合されている化粧品のタイプ
・化粧水
・乳液
・オールインワン
・アイクリーム
・美容液
・フェイスパック
・日焼け止め
・ファンデーション


化粧水と乳液はセットで使うことが多いため、同じメーカーで揃えるとより効果的です。オールインワンタイプの化粧品は、化粧水・乳液・美容液等がひとつにまとまっており、忙しい方に向いています。

ナイアシンアミドは単品で使用しても高い効果が期待できます。アイクリームや美容液は、普段使っている化粧水や乳液等と相性の良いものを選ぶと良いでしょう。ナイアシンアミドと併用可能な成分かどうか確認してください。高濃度のものは、肌刺激を起こす可能性があるため、配合率や使用量に注意しましょう。

近年は、ナイアシンアミド入りのファンデーションや日焼け止めも登場しています。ナイアシンアミドでスキンケアしながら、紫外線対策をしたい方は試してみるのも良いでしょう。

ナイアシンアミドの効果的な使い方

ナイアシンアミドを含む化粧品は、ライン使いでも効果的ですが、まずは美容液1本から取り入れてみてはいかがでしょうか。使い方はそれぞれのメーカーが説明している順番や方法を守りましょう。

朝晩のスキンケアのどちらにも使用可能です。単品で使う場合は、化粧水等で保湿した後に使用します。その後、上から乳液やクリームで蓋をするイメージで、有効成分を肌に閉じ込めましょう。

ここからは、部位別に効果的な塗り方を紹介します。

①目元のシワに

目元のシワにもナイアシンアミドは効果的です。ただし顔の中でも皮膚が薄く、乾燥しやすいことに注意しましょう。目元は刺激を受けやすいため、高濃度の配合だと刺激を感じる可能性があります。濃度の低いものから始めて徐々に慣らしていきましょう。

目頭から目尻に向かって優しくマッサージするようになじませると、血行が促され、表情筋のコリをケアできます。

②おでこのシワに

表情筋がよく動くおでこも、シワができやすい部分です。ナイアシンアミドを塗るときは、しわが寄らないよう、真顔になりましょう。シワが寄ると化粧品が均一に広がりにくくなり、ムラになってしまいます。

次に優しくシワを伸ばしながら、ナイアシンアミドを塗りこみましょう。進行したシワは深い溝を作るので、表面を撫でるように化粧品を塗るだけだと、溝の部分まで成分が届きません。

③首のシワに

顔と同様に紫外線や乾燥等の影響を受けやすい首元にも、ナイアシンアミドを使ったスキンケアを。ただし首元も、目元と同じく皮膚が薄く、デリケートな部分です。高濃度のナイアシンアミドの使用には注意しましょう。

あご下、首、鎖骨周り等の気になる部分全体を、化粧水で整えたら、ナイアシンアミドをなじませてください。ゴシゴシと塗り広げるのではなく、優しく押さえるように塗りましょう。

「医薬部外品」と「化粧品」の違いって?

ナイアシンアミド配合の化粧品のパッケージには「医薬部外品」と記載されているものがあります。医薬部外品という表記がないものは「一般化粧品」に分類されています。いずれも同じナイアシンアミドという成分が配合されているのに、分類が異なるのはなぜでしょうか。

化粧品は「医薬部外品」と「化粧品」に分類され、効能効果が異なります。「医薬部外品」は、厚生労働省が認めた有効成分が含まれているため、「一般化粧品」よりも効能効果が期待できるでしょう。

ナイアシンアミドのリスクと副作用

ナイアシンアミドは、もともと人の体の中でも生成されている物質であり、肌トラブルのリスクや副作用が低い成分です。しかし、化粧品として使用する場合、ナイアシンアミドの濃度が高すぎて、肌に刺激となる場合があります。

また、香料や安定剤等のその他の添加物に対するアレルギー反応を起こす可能性もあります。肌トラブルが心配なときは、事前にパッチテストをして、肌に合うか確認しましょう。

パッチテストで問題なくても、ナイアシンアミドの影響が気になる方は、少量から使い始めて、徐々に量を増やすのがおすすめです。化粧品を使って肌が赤くなったり、かゆくなったりしたら、すぐに使用を中止し、皮膚科で相談しましょう。

よくある質問

最後に、ナイアシンアミドについてよく寄せられる疑問をまとめました。

ナイアシンアミドとレチノールではどちらがより効果的?

ナイアシンアミドとレチノールはどちらもシワやシミの改善に効果的な美容成分ですが、即効性が高いのはレチノールです。効果が高い分、刺激が強い点に注意しましょう。ナイアシンアミドはレチノールよりも刺激が少なく、長期的な使用で効果が現れます。

それぞれ作用が異なるため、併用することで効果を補い合い、より高い効果が得られます。効果的にシワ改善や美白をしたい方は、ナイアシンアミドとレチノールの併用も検討してみましょう。

どれぐらいで効果を感じることができる?

約2週間ほどで肌荒れやニキビ等のトラブルが改善されたという報告があります。シワ改善や美白等の、さらに大きな変化に期待できるのは、使用開始から1ヶ月〜3ヶ月後と言われています。

シワの改善や美白は、肌の生まれ変わりによって実感できます。肌の生まれ変わり(ターンオーバー)の周期は個人差があるものの、1ヶ月〜3ヶ月が目安です。ナイアシンアミド配合の化粧品は、初めは効果が実感できなくても、1ヶ月以上継続して使ってみましょう。

ナイアシンアミドを使うタイミングは?

ナイアシンアミドは、毎日、朝晩のタイミングで使うと効果的です。朝はセラミドをサポートして肌バリアを強め、日中の乾燥や紫外線等の肌トラブルを予防します。夜はメラニンの生成を抑える美白効果を発揮し、コラーゲンの産生を促してハリやシワにアプローチします。

朝は守り、夜は回復のスキンケアが可能です。敏感肌にも使いやすい成分のため、24時間隙の無いスキンケアをしたい方は、ナイアシンアミドを取り入れてはいかがでしょうか。

効果がないっていう口コミも見るけどどうなの?

ナイアシンアミドはシワに効くと話題の成分ですが、実際に使ってみても効果がないと感じる方もいます。

一般化粧品は乾燥による浅いシワを目立たなくするまでが限界です。やや深く刻まれたシワを改善したいなら、シワ改善をうたっている医薬部外品を選びましょう。医薬部外品は、「シワを改善できた」と認められる基準をクリアしています。

しかしくっきりと深いシワには、医薬部外品でも改善に限界があります。深く刻まれた眉間のシワ、おでこのシワ、年齢を感じさせる首のシワを本気で改善したい方は、美容医療によるケアも検討してみましょう。

まとめ

ナイアシンアミドは、シワ改善だけでなく、美白やニキビ予防、美肌等の多彩な美容効果を持つ成分です。

併用すると効果的な成分や、効果的な使い方もあります。この記事でお伝えした内容を参考に、自分の肌に合うナイアシンアミドの使い方を見つけましょう。ナイアシンアミドを上手に取り入れて、若見えする肌を目指してください。

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