【医師が教える選び方】ビタミンCとビタミンAは一緒に使っちゃダメ?
お肌に良い成分として人気が高いビタミンCとビタミンA。
どちらも美肌成分として有名で、健やかなお肌を維持するためには必要な成分です。
しかし、「一緒に使うと逆効果」という噂もあり、気になっている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、医師の宇井先生に監修いただき、それぞれの効果や一緒に使うことは可能なのか、注意点について紹介します!さらに、医療機関で購入できるスキンケアも紹介していきます。
ビタミンCもビタミンAも両方取り入れて美肌を目指したい方には必見の内容です!ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。
監修者
やさしい美容皮膚科・皮フ科
秋葉原院 院長
医師 宇井 千穂 先生
準ミス日本受賞。全日空客室乗務員を経て、北里大学医学部を卒業し、皮膚科医、美容皮膚科医として勤務。
web雑誌での連載やサプリメント、化粧品の監修など、多方面で活躍中。
【医人VOICE】やさしい美容皮膚科・皮フ科 秋葉原院
※監修者は「選び方」について監修・制作をおこなっています。
※掲載商品は選び方で記載した効果・効能があることを保証したものではありません。ご購入にあたっては、各商品に記載されている内容・商品説明をご確認ください。
ビタミンCとビタミンA それぞれの効果
そもそもビタミンCとビタミンAは、どのような効果があるのでしょうか。
お肌だけでなく健康面での効果も期待できますが、今回はお肌に与えるそれぞれの美容効果について詳しく紹介していきます。
ビタミンC、ビタミンAは食べ物から摂取するのも良いですが、口から摂取するよりも直接お肌に塗った方が効率的です。
ビタミンC
美肌に必要なビタミンCには、次のような効果が期待できます。
・お肌のリズムを整える
・日焼けによるシミ、ソバカスを防ぐ
・皮脂のバランスを整える
・お肌を引き締める
上記のように、幅広いお肌のお悩みにアプローチできると考えられています。
お肌に取り入れることで様々な美容効果が期待できる反面、ビタミンCは空気に触れると酸化しやすく不安定なため、お肌に浸透しにくい性質があります。
そこで新たに開発され、ビタミンCのデメリットを改良したのが「ピュアビタミンC」と「ビタミンC誘導体」です。
ピュアビタミンCはビタミンCと比べて高濃度で即効性があるのが特徴です。
ビタミンC誘導体は安定性に優れ、ビタミンCをお肌にしっかり届けてくれるのが特徴の成分です。ビタミンC誘導体には水溶性・油溶性・両親媒性などの種類があります。
水溶性ビタミンC誘導体の一つである「APPS」についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事にて紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
APPSとは?
さらに、油溶性ビタミンC誘導体の代表である「VC-IP」について以下の記事にて詳しく紹介していますので、ぜひご活用ください。
VC-IPとは?
ビタミンA
続いて、ビタミンAの効果を解説していきます。具体的には、以下のような効果が期待できます。
・お肌のリズムを整える
・皮膚や粘膜の健康を維持する
・お肌に潤いを与える
・ハリを与える
上記のように、幅広いお肌のお悩みにアプローチすると考えられており、ビタミンAはビタミンCに負けないくらい美肌に必要な成分です。
ビタミンAの一種である「レチノール」は、化粧品の成分として多く使用されています。
しかし、濃度の高いビタミンAを一気に補給することで、人によっては一時的にお肌に赤みやかゆみ、カサつきが出る「レチノイド反応」が起こる場合があります。
この反応はビタミンAが不足したお肌に多量のビタミンAを取り込むことが原因です。アトピーをお持ちの方や乾燥肌の方などは特に注意が必要です。
反応は数日〜数週間でおさまると考えられていますが、お肌のコンディションによって変わります。レチノイド反応を少なくするためには、十分に保湿ケアをしていくことが大切です。
敏感肌などで不安な方は、クリニックなどで相談し、確認しながら取り入れていくと良いでしょう。
レチノールについて、以下の記事にて詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
レチノールとは?
ビタミンCとビタミンAは一緒に使っちゃダメ?
ビタミンCとビタミンAは併用しても大丈夫なのでしょうか。
結論としては、ビタミンCとビタミンAの相性は良くありませんが、併用は可能です。その理由を詳しく解説していきます。
適正なpHが異なることがある
成分の相性を考えるときには、pH値が重要になります。
pHとは、酸性や中性、アルカリ性など、水溶液の性質を表す単位のことです。
健康的なお肌のpHは、平均4.5〜5.5の弱酸性に保たれています。
化粧品はお肌と同じ弱酸性に作られているものが多くありますが、化粧品の目的によってpH値は異なります。例えば、お肌を引き締める効果がある化粧水は酸性に傾いていたり、柔軟効果のある化粧水は弱アルカリ性に傾いていたりします。
お肌と同じ弱酸性ではない化粧品を使用すると、一時的にお肌のpH値は変わりますが、しばらくすると自然と元の弱酸性に戻ります。
ビタミンCとビタミンAは適正なpHが異なります。
そのため、両者を一つの化粧品に配合することで十分な効果を得ることは難しくなります。
ビタミンCの適正なpHは4〜5程度と言われています。一方、ビタミンAの一種であるレチノールは最適なpHは5.5〜7と言われています。
両者を一つの製品に配合する際の相性は良くありませんが、併用することは可能です。
別々に使うことで、効果を実感しやすくなります。
どのような順番で併用したら良いのか、次の章にて詳しく解説します。
正しい併用方法
健康的で美しいお肌を作るために、ビタミンCとビタミンA(レチノール)の上手な併用方法をご紹介します。
ビタミンCとビタミンAを併用する場合は、ビタミンCをつけてから、ビタミンAをつけます。
ビタミンCは水溶性のため、お肌に浸透しにくいと考えられています。
しかし、後から油溶性のビタミンAを使うことにより、ビタミンCの浸透をサポートする働きが期待できます。これは、両者を別々につけることで得られる効果です。
また、レチノールは赤みやかゆみが出る「レチノイド反応」が起こることがあるため、化粧水などを塗った後に使うことで刺激をダイレクトに受けにくくなります。
併用に不安がある場合は、朝と夜で分けて使う方法もあります。例えば、朝はビタミンC、夜はビタミンAをつけるなど、タイミングをずらして使いましょう。
レチノールの使用は夜に限定して使うことを推奨されることがよくあります。
朝でも使用可能なレチノール配合コスメもありますが、レチノールは光に弱く、紫外線を極力避けて使用するのが良いとされているからです。特に、紫外線が強い時期は朝に塗るのは避けた方が無難です。
また、両者を混ぜて使うことは避けましょう。混ぜて使うことでお互いの働きをつぶしてしまい、最大限の効果を発揮できなくなります。
医療機関で買えるビタミンC、ビタミンAコスメは?
ビタミンCとビタミンA、せっかくならお肌に効果的に取り入れたいという方も多いのではないでしょうか。
ここでは、医療機関で買えるビタミンC、ビタミンA配合コスメをご紹介します。
ビタミンC
I.T.O APPプラスEローション
浸透型ビタミンC誘導体とビタミンE誘導体を贅沢に配合することで、お肌にハリや弾力を与えます。さらに、ヒアルロン酸Naやリピジュアも配合しているため、乾いたお肌にも潤いをしっかり抱え込んでくれるローションです。イオン導入をすることで、より一層透明感のあるお肌に整えてくれます。様々なトラブルで悩むお肌にアプローチ・対応できる化粧水です。
ビューティフルスキン Cリンクエッセンス
2種類のビタミンC誘導体とビタミンC・ビタミンE誘導体、フラーレンを配合した美容液です。美容成分がすばやくお肌に馴染み、きめ細かで明るいお肌へと導きます。添加物によるトラブルを考慮し、防腐剤はパラベンを使用せず低刺激なペンチレングリコールを配合。成分以外に容器にもこだわり、ビタミンC誘導体の安定性を保つためにエアレスボトルを採用しています。
リビジョンスキンケア C+コレクティングコンプレックス30%
ビタミンCを30%使用した高濃度・高純度のセラム。特許出願中のMelaPATH™テクノロジーという技術が組み合わされたアイテムです。日焼けによるシミ・そばかすを防ぎ、日焼け後のダメージがあるお肌も美しく整えてくれます。人工色素フリー・香料フリーのため、幅広い肌タイプの方にも安心して使用できます。肌に滑らかさやハリを与えてくれる優秀なアイテム。使い続けるほどキメの整った美肌へと導いてくれます。
ビタミンA
ガウディスキン デュアルレチノプラス
日本人のお肌質に合う2種類のレチノールを高濃度で配合したクリーム。攻めの役割をする「ピュアレチノール」と、守りの役割の「パルミチン酸レチノール」を配合することでバランスの取れた使用効果を実感できます。乾燥したお肌のバリア機能をサポートし、うるおいを与え、健やかなお肌へと導きます。さらに、グリチルリチン酸2Kなどの成分が肌荒れを予防。敏感になりがちなお肌も使い続けることでキメ細やかで健康的なお肌へと導きます。
ゼオスキンヘルス デイリーPD
光老化ケアに特化した美容クリームです。ビタミンAの一種であるパルミチン酸レチノールをバランス良く配合し、色むらを整え、明るいトーンへと導きます。さらに、カプセル型のビタミンEを配合することで、乾燥などの刺激や炎症からお肌を守ってくれます。ダメージを受けたお肌を、独自の配合技術で美しく健やかになるようサポートしてくれるクリームです。
ラブミータッチプロ グラナクティブレチノイド10%ミルク
ビタミンAの新星「グラナクティブレチノイド」を配合。レチノイド反応などお肌への負担が少なくなるように開発された成分で、ビタミンAのパワーを大いに感じることができます。肌馴染みの良い加水分解ヒアルロン酸も配合されているため、お肌を保護し、潤いを満たすことでお肌のコンディションの良さを実感できます。クリニックレベルのハイレベルな美を求める方向け。
ビタミンC×ビタミンAですっぴん肌を美しく
美肌を目指す方に人気のビタミンCとビタミンA。お肌のリズムを整え、毛穴の目立ちにくい肌になるようサポートしてくれます。
どちらも良い成分ですが、残念ながら相性は良くないため、別々に使用すると効果的です。
ビタミンAであるレチノールは光に弱い性質があるため、紫外線は極力避けて使用するようにしましょう。また、メーカーによっては併用できないこともあるので注意が必要です。用法用量を正しく守り、毎日のお手入れに上手に取り入れてみてはいかがでしょうか。
ビタミンCとビタミンAを味方につけ、キメが整ったメイク映えする“つるすべ肌”を一緒に目指していきましょう。