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サクセンダの効果や副作用は?話題のGLP-1注射を解説!

メディカルダイエット『サクセンダ』は最近ニュースやSNSでも多く取り上げられており、無理せずにダイエットができると話題になっています。

特に韓国で大人気ですが、日本では韓国の非正規品の流通や処方ルールが守られていない現状もあり、深刻な問題になりつつあります。

そこで今回の記事では、そんな『サクセンダ』に関して、期待できる効果や、使用した場合の副作用、使用までの流れや期間、禁忌や危険性など総合的に解説します。

今回、サクセンダについて教えてくれたのは

看護師 鈴木 翔太郎 さん

看護師。
公立病院・私立病院、訪問看護師、施設看護師、美容看護師、個人美容クリニックマネージャー、ヘルスケアベンチャー企業等、様々な種類や規模の看護師、役職にて勤務を経験。看護師としての経験はもちろん、ヘルスケアベンチャー企業では、講師業、教育業、カウンセリング業、新規事業立ち上げ、デザイナー、SNS運用など、看護師資格を超えた実績を残した。
また、個人美容クリニックマネージャー時代には、医療事務、外来看護師やマネージャーを担当し、前年度の1.5倍の業績を残した。
「想いをカタチに」を掲げ、お客様がより良いカタチで活躍できる支援をしている。現在は、フリーランスとして、動画編集やフライヤー、SNS運用などクリエイターとして委託を受けながら、医療系コミュニティ事業の中核を担う

サクセンダとは

サクセンダ(Saxenda®)は、ノボノルディスク社の肥満治療薬(体重管理治療薬)です。医薬品一般名をリラグルチドといい、グルカゴン様ペプチド-1(Glucagon-like peptide-1:GLP-1)受容体作動薬という種類の薬剤が含まれている注射となります。

サクセンダは米国食品医薬局(FDA)やヨーロッパ医薬品許可当局(EMA)で認可されている肥満治療薬(BMI30以上、もしくはBMI27以上で肥満に関連する疾患がある方)で、糖尿病治療薬ではありません。日本では未承認薬のため、医薬品副作用被害救済制度の対象外です。

GLP-1とは?

GLP-1とは、小腸から分泌される消化管ホルモンの1種です。

GLP-1は、インスリンの分泌を促進させ、グルカゴンの分泌を抑制します。また摂取した食物の胃から腸への移動を遅らせ、消化や排出までを緩やかにさせる作用や、血糖値の上昇も緩やかにさせ食欲を抑える作用があります。

GLP-1は通称「痩せるホルモン」とも言われており、GLP-1の分泌量が多い人ほど太りにくい体質となり、体重を減少させることが期待できます。

期待できる効果

こんなお悩みの方に

サクセンダは下記のお悩みを抱えている方が対象です。

「1回の食事量が多い方」
「空腹が我慢できない方」
「つい間食をしてしまう方」
「今までのダイエットで失敗が多かった」
「運動することが苦手」
「痛みやダウンタイムの少ない治療がしたい」


サクセンダは食事制限をすることや、定期的な運動では体重が減少しづらい方に効果的です。
つい食べ過ぎてしまう方や、ダイエットに取り組んできたが上手く行かなかった方、リバウンドを繰り返してしまう方にも大変有効となります。

主な効果

食欲を抑えることができる
サクセンダには食欲を抑える効果が期待できます。サクセンダを使用することにより、GLP-1が脳の視床下部で神経細胞へ作用し、インスリンの分泌が促進され、血糖値の急上昇を抑制します。
血糖値の上昇が抑制できると食事での満足感が増え、暴飲暴食や過食などを防ぐことが可能です。また胃から腸へ内容物を送るスピードも遅らせることができ、空腹感も起こりづらくなります。

基礎代謝を高めることができる
サクセンダには基礎代謝を高める効果が期待できます。基礎代謝とは、人間が活動する上で必要な最低限のエネルギーのことです。
基礎代謝を高めるとエネルギーの必要量が多くなるため、脂肪を効率的に燃焼させることができるようになります。脂肪を燃焼しやすい体質となるため、痩せやすい体質へ変化していきます。

内臓脂肪を抑えることが出来る
サクセンダには内臓脂肪の増加を防ぐ効果が期待できます。内臓脂肪とは、体内に取り込んだ糖質が変化した中性脂肪が蓄積したものです。
サクセンダを使用することで食欲が抑えられ、糖質の過剰摂取を予防します。そのため中性脂肪の増加を防ぐことができ、結果的に内臓脂肪の増加も防ぐことが可能です。

糖尿病の予防にも効果的
サクセンダには糖尿病を予防する効果が期待できます。直接的ではありませんが、インスリンの分泌を促進することで、血糖値の上昇を抑制し高血糖状態を防ぎます。 血糖値をコントロールすることで糖尿病リスクを抑えることが期待できます。

副作用や安全性

主な副作用

サクセンダは投与初期のころ、副作用の症状が出やすいとされています。ですが従来の糖尿病治療薬などに比べ副作用の出現が少ないとされています。

主な副作用症状は以下の通りです。
頭痛
吐き気
嘔吐
悪心
めまい
食欲不振
倦怠感
胃部不快感
腹痛
下痢
便秘
注射部位反応


サクセンダは消化器系に作用するため、胃部不快感や吐き気、嘔吐などの消化器症状が出現します。副作用には徐々に体が慣れてくるため、使用を継続していくと症状は落ち着いてきますが、耐えかねる場合はサクセンダの使用を中止や減量などで対応します。

また以下の症状が出現した際は、速やかに医療機関へ相談します。
低血糖
腸閉塞
胃腸障害
頻脈
甲状腺疾患(甲状腺がんなど)
急性腎不全
膵炎
胆石症・胆嚢炎
アナフィラキシーショック
うつ


また万が一アレルギー体質で不安な方は、事前に医師へお申し付けください。

リバウンドの可能性は?

サクセンダは使用をやめると、食欲や基礎代謝などが使用前の状態に戻ります。使用を継続することで効果を得ることが可能ですが、使用中に正しい食生活や運動習慣を身につけておくことが大切です。

またサクセンダを使用している中でも、食事量が多い場合は効果を得にくいです。食事や運動を日常の習慣として取り入れることが重要であり、過度の食事制限や運動量の増加は危険なため注意が必要です。

施術の流れ

サクセンダによる治療は、日本において保険適応外となります。

似たような治療で保険適応となるものは糖尿病治療薬としてのGLP-1薬(ビクトーザ・トルリシティ)のみです。サクセンダは、日本でまだ医薬品として承認されておらず、肥満治療薬として使用されている場合が多いです。
そのため、自費での治療として全額負担する必要があります。

治療の流れは下記の通りです。

1.カウンセリング・診察
医師によるカウンセリングを行い、患者の体質や悩みについて聴取します。また食事や睡眠などの生活についても伺い、最適な治療方法を提案します。

2.身体測定
身長や体重を測定し、治療の対象として問題がないか確認します。

3.採血・血液検査
採血を行いコレステロール値や血糖値などを確認し、処方が可能かどうか、処方量はどの程度なのかなど、血液検査の結果から判断します。
健康状態に問題がなければ、サクセンダの打ち方や注意事項について説明が行われ、医療機関からサクセンダが処方されます。

4.自己注射
初めて自己注射される方は、医療機関で医師の指導のもと、自己注射を行います。
自己注射が問題ない場合は、処方されたサクセンダを冷蔵庫で保管し、定期的に投与していきます。

5.効果や副作用の確認
多くの場合、投与してから2週間〜1ヶ月で医療機関を再受診します。その際に、使い方や投与方法の問題や効果・副作用などを確認し、問題がなければ投与を継続していきます。

サクセンダの施術は注射器を使用し、自身で投与を行います。

サクセンダ注射の操作手順

1.注射器を確認
まずは使用する注射器がサクセンダであることを確認します。本体のゴム栓を消毒されたアルコール綿などで清潔にします。

2.注射針の取り付け
注射器に注射針を取り付けます。注射針の保護シールを外し、注射針のゴム栓を奥まで差し込み、最後まで回して取り付けます。(針のケースは後にも使用するので、廃棄しないよう注意する。)

3.空打ち
サクセンダの溶液が入っていることを確認するために、注射器の注入ボタンを軽く押して中身を少量排出します。

4.投与量を設定
投与量のメモリが0mgになっていることを確認します。医師から指定された投与量までダイヤルを回して設定します。ダイヤルはどちらの方向にも回せるため、確認して設定します。

5.治療部位に注射
注射箇所(上腕、太もも、お腹)をアルコール綿などで消毒し、皮膚をつまみます。つまんだ皮膚に垂直に注射器を差し込み、注入ボタンを押すと設定した投与量の溶液が体内へ注入されます。

6.針を外す
投与が終了したら、2.で外した注射針のケースを使用し、注射器の注射針を取り外します。最後に注射器にもキャップを取り付け、医療用廃棄物として廃棄の際まで保管します。

サクセンダの保管方法

未使用のサクセンダは冷蔵庫(2〜8度)の冷却風が直接当たらない場所で保管します。使用後のサクセンダも冷蔵庫での保管が推奨されていますが、難しい場合は直射日光を避けて一般的な室温(30度以下)で保管し、30日以内に使用します。
30日を過ぎてしまった場合は廃棄します。

施術時間

サクセンダの一般的な継続期間は、3ヶ月から1年程度です。

サクセンダは一般的に少量から投与を開始します。毎日同じ時間に使用すると、体内のGLP-1濃度を一定に保つことが可能です。

0.6mgから投与を始め、効果があまり感じられない場合は、医師に相談しながら投与量を増加させます。(※自己判断での投与量の増加は危険です。)1週間ごとに投与量を0.6mgずつ増やしていくことが一般的です。
用量や期間は、治療経過を観察しつつ判断していきます。

ダウンタイムや注意事項

痛み

注射針にはとても細い針(わずか約0.18mm:髪の毛2本程度)を使用するため、ほとんど痛みを感じることはありません。一般的な注射というと太い針を想像し、痛みを伴う印象がありますが、治療で使用する注射器は細く短い針ですので、痛みも少なく安心してご使用できます。

ダウンタイム

サクセンダにダウンタイムはほぼありません。自身で注射を行うため、慣れれば1分程度で終了します。

注射針を刺す部位に、一時的な痛みや赤み、かゆみなどが生じる可能性があります。また稀に内出血を伴うことがあります。内出血は2週間程度で消失しますが、患部を冷やすなどにより速い改善が可能です。

施術頻度

サクセンダを使用する上で、投与時間は決まっていませんが、副作用などの兼ね合いを考慮し、毎日同じ時間に使用するようにします。

施術前後の注意事項

また下記に該当する方はサクセンダを使用することができません。

・18歳未満、または、70歳以上の方(20歳未満の方は、保護者の同意が必要です)
・痩せ過ぎの方(BMI18.5未満)
・体脂肪率男性15%未満・女性25%未満の方
・妊娠中、授乳中の方
・大きな腹部手術の既往のある方
・腸閉塞の既往のある方
・摂食障害の方
・内分泌疾患やステロイドなどの薬剤による肥満の方
・甲状腺疾患のある方
・多発性内分泌腫瘍症2型の家族歴のある方
・うつ病や自殺企図のある方
・糖尿病、膵炎、胆石症、胆嚢炎、重度の腎機能障害、肝機能障害のある方
・サクセンダの添加物にアレルギーがある方(リン酸水素二ナトリウム二水和物、プロピレングリコール、フェノールなど

既往歴、現病歴、手術歴、使用中または服用中のお薬やアレルギー、妊娠出産、授乳についてなどの方は事前に医師へ相談します。

他の薬との併用に注意が必要です。下痢や嘔吐が生じた場合は、ワーファリンの吸収が悪くなる可能性があります。またインスリンや他の糖尿病治療薬との併用で重篤な低血糖が報告されているので、服用している方は医師に相談します。

また使用済みの注射器や注射針を使い回さず、専用の容器に入れ処理します。注射針は医療用廃棄物のため、家庭用のゴミに捨てないようにします

もしサクセンダをいつもの時間に投与することを忘れてしまった場合、12時間以内であれば気づいた時点で注射を行います。12時間以上経過している場合は、当日分の投与をあけて次回の同じ時間帯に使用します。
2日以上経過してしまった場合は、もう一度0.6mgから使用を始めます。間隔が空いてしまうと副作用が出現する可能性が高いので、決まった時間に使用します。

サクセンダは必ず医師の指導を受けましょう

サクセンダは基本的に医療機関で処方され受け取ることができます。ただインターネット販売を活用すれば、個人輸入も可能であり、海外製品を取り寄せて一般より安い価格で購入することができる場合もありますが、安全性は保障されておらず、自己判断での投与になるため大変危険です。自身の健康状態などを考慮せずに使用することは、重篤な副作用を招いてしまう可能性があります

サクセンダは副作用が出現しやすいため、医療機関を受診していない場合、適切な対応をすることが難しく大きなリスクが生じます。サクセンダを使用する場合は必ず医療機関で診察として、処方と経過観察を行いましょう

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