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TCAクロス レーザーでも消えないニキビ後のへこみ肌を改善

TCAクロスとは、高濃度のトリクロロ酢酸を塗ってあえて肌を傷つけ、皮膚の再生能力を利用して凹凸を目立たなくする治療法です。肌がへこんだようなニキビ痕や、毛穴が大きく開いたままのニキビ痕に高い効果を発揮します。

ニキビ後の肌の凹凸は真皮層にまでダメージが及んでいるため、自然治癒やスキンケアでの改善は難しいのが現実です。ダーマペンやレーザーでも解決しなかった肌のへこみは、TCAクロスで対処しましょう。

TCAクロスとは

TCAクロスとは、50%〜100%という高濃度のトリクロロ酢酸を使った治療法です。トリクロロ酢酸は酸の一種で、皮膚に付くと表面を溶かす作用があります。この作用を利用して、高濃度のTCAをニキビ痕に垂らして故意に毛穴を傷つけ、創傷治癒効果によって肌の再生を目指します。

凹凸のあるニキビ痕は真皮層にまでダメージが及んでいるため、通常のスキンケアでは元の肌状態に戻すことはできません。メイクでカバーしようと試行錯誤しても、完全に隠すことは難しいでしょう。

TCAクロスは皮膚が再生するときにコラーゲンも作られるため、肌の凹凸が目立ちにくくなります。そのため、クレーター状のニキビ痕や肌のへこみに効果的です。

ニキビ痕の凸凹肌のタイプ

ニキビが治った後には、さまざまな肌トラブルが起こる可能性があります。

・赤み
・ケロイド
・色素沈着
・へこみ


なかでも、「へこみ」は対応が難しいトラブルです。一度肌がへこんでしまうとスキンケアで元のなめらかな肌に戻すことは難しく、メイクでも隠しきれません。信頼できるクリニックで、肌状態にあった治療法を行いましょう。

また、へこみは3つの状態に分かれます。

・アイスピック型
・ボックスカー型
・ラウンド型


このうち、TCAクロスが得意とするのはアイスピック型の深いクレーターです。アイスピック型のクレーターはダーマペンやレーザーでの治療が難しいため、TCAクロスが向いています。

TCAクロスのメリット

TCAクロスのメリットは施術時間が短いことと、他の施術に比べて比較的安価で受けられることです。麻酔不要で10分ほどで終わるため、忙しい人でも予約しやすいでしょう。

施術時間

TCAクロスの施術時間は5〜10分程度です。施術を受ける範囲が広いと、30分ほどかかる場合もあります。

費用相場

TCAクロスの費用は、1箇所あたり3,000円前後が相場です。5か所以下なら5,000円ほど、20か所までなら20,000円程度となります。

気になる箇所がいくつかあるなら、施術範囲による料金や時間内無制限のコースを選ぶと良いでしょう。クリニックによりますが、顔全体で25,000〜50,000円ほどで受けられます。

TCAクロスのデメリットとリスク

TCAクロスのデメリットは2つあげられます。

ひとつ目のデメリットは、ダウンタイムが比較的長いことです。赤みやかさぶたがとれるまで1週間ほどかかります。

2つ目のデメリットは、治療した部分がかさぶたになるため目立つことです。かさぶたがとれてから元の肌色に戻るまで、さらに1ヶ月かかります。

また、TCAクロスを受けた部分に色素沈着がおこる可能性があります。紫外線が当たると色素沈着しやすくなるため、必ずUVケアをしましょう。日焼け止めだけでなく、日傘や帽子も併用すると安心です。

ダウンタイム

TCAクロスのダウンタイムは1週間ほど必要です。TCAクロスの施術箇所は白くなり、その周辺は赤くなります。赤みは1〜2日で消えますが、白くなった施術箇所はかさぶたになり、1週間ほどで自然に剥がれ落ちます。

色素沈着

一時的に色素沈着を起こすこともありますが、1年後にはほとんど目立たなくなっています。ただし、肌をこする・紫外線を浴びるといった行為は色素沈着を長引かせる要因となるためNGです。

TCAの効果が表れるまでの時間

TCAクロスの効果が表れるまでの時間は、個人差はあるものの概ね2週間〜4週間です。かさぶたが剥がれた後、施術箇所が赤くなっている・色素沈着が起こっているように見えることがありますが、徐々に回復してくるため安心してください。

1回の施術でイメージ通りの肌にならない場合でも、定期的にTCAクロスを受けることで肌のへこみに変化が表れます。1年ほどかけて根気よく治療していきましょう。

施術間隔

施術は4〜6週間ほどの間隔をあけながら、数回行います。

TCAクロスは優れた治療方法ですが、1回でへこみを完全になくすことはできません。施術回数を重ねるごとに徐々に効果が表れるため、一般的には4〜6週間ほどの間隔をあけながら3〜5回程度通院します。

ただし、ニキビ痕の数やへこみの深さ、範囲によって施術の間隔や回数は変わります。施術間隔の目安は4〜6週間ですが、詳しくは医師の指示に従ってください。

凹みが改善されていく過程

TCAを塗布した部分は、塗った直後から白くなります。白くなった後はかさぶたになり、1週間程度で自然に剥がれ落ちます。かさぶたが剥がれ落ちた後、へこみが大きくなったように見えることがありますが、一時的なものです。施術間隔をあけ、再びTCAを塗布してかさぶたが剥がれ落ちるという流れをくり返すことで、肌のへこみは少しずつ目立たなくなっていきます。

かさぶたが気になるかもしれませんが、皮膚が再生するための大切な過程です。ひっかいたり無理に剝がしたりしないようにしましょう。

組み合わせることでより効果的な施術

TCAクロスは肌の生まれ変わりをサポートする施術や、肌のハリを保つための施術と相性が良いといえます。例えば、下記の施術と組み合わせるとより効果的でしょう。

・ベビーピール
・プラセンタ
・ヒアルロン酸
・ポテンツァ


ベビーピールは、肌への負担が少なく高い効果が期待できるピーリングです。蓄積した古い角質だけにアプローチすることが可能で、痛みや赤みが出にくいという特徴があります。

プラセンタはアミノ酸やビタミン・ミネラルを豊富に含んだ成分です。抗酸化力が高く、肌のハリ・ツヤアップに高い効果を発揮します。プラセンタ注射は安全性が高く、低価格で受けられる点も魅力です。

ヒアルロン酸は1gで4リットルもの水分を抱え込めるほど、高い保水力で知られています。ヒアルロン酸注射は即効性があり、もともと体内にあったヒアルロン酸と結合して肌に膨らみを持たせることが可能です。

ポテンツァもニキビ跡に効果の高い施術です。皮膚表面にダメージを与えず真皮層に薬剤を届けることが可能で、コラーゲンやエラスチンの生成を促す効果が期待できます。

施術を受けられない人

下記にあてはまる場合、残念ながらTCAクロスを受けられません。

・妊娠・授乳中の方
・ケロイド体質の方


妊娠中は肌が敏感になっているため、施術は避けてください。出産や育児が落ち着いたタイミングで検討すると良いでしょう。

ケロイドができやすい体質の方は、かさぶたが剥がれた後、傷口が悪化することがあります。施術箇所がケロイドになってしまう可能性もあるため、TCAクロスはおすすめできません。 他の施術で対応できないか、医師に相談してみましょう。

施術を受けた後の注意

施術を受けた後は、紫外線対策をしっかりと行ってください。TCAクロスを受けた後の肌は、紫外線の影響を受けやすくなっています。ダウンタイムや色素沈着が長引く・施術間隔が空いてしまうなどの可能性があるため、日焼け止め・日傘・帽子を活用して、日焼け防止に努めましょう。

また、保湿も十分に行う必要があります。肌をこすらないように優しくケアするのがポイントです。保湿の際に未熟なかさぶたが剥がれないよう、いつも以上に慎重に行ってください。

よくある質問

TCAクロスに関するよくある質問をまとめました。TCAクロスについて疑問や不安をお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。

痛みはある?

痛みはほとんどありません。TCAを塗布した時に、ピリピリとした痛みや熱感を感じることがあります。これはトリクロロ酢酸の作用によるもので、通常は施術後数時間でおさまります。我慢できないほどの違和感がある場合は、スタッフにすぐに申告してください。

また、TCAを塗布した周辺が赤くなることがありますが、通常は1〜2日でおさまります。赤みがひどくなる・痛みが増してくるなどの症状を感じたら、早めにクリニックへ相談しましょう。

麻酔はできる?

麻酔を希望する場合はご相談ください。麻酔をする場合は、麻酔代が別途かかります。

TCAクロスは基本的に麻酔なしで行う施術です。施術中、一時的に痛みを感じることはあっても、耐え難いほどの強い痛みではありません。

また、体質によって使用できる麻酔が限定されるケースも考えられますので、医師の指示に従ってください。

かさぶたはほっておいていいの?

かさぶたは自然に剥がれ落ちますので、無理に剝がしたりしないでください。

TCAクロスは意図的に皮膚を傷つけ、皮膚が治癒する力を利用して肌のへこみを目立ちにくくする治療法です。かさぶたの状態は、皮膚が再生している過程を表しています。かさぶたが1週間程度で剥がれ落ちるまで、できるだけ触れないように気をつけましょう。

特に、スキンケアや日焼け止めを塗る時、メイクする時など、かさぶたを引っ張らないよう注意が必要です。いつも以上に優しく肌に触れるよう心がけてください。

悪化することはない?

通常であれば悪化することはありません。ただし、極端に皮膚が弱い・ケロイドができやすい体質の人は、TCAを塗布するとトリクロロ酢酸の刺激で肌に炎症が起こる可能性があります。自身の肌質や過去の施術で不安な点がある場合は、予め相談してください。

また、施術後に色素沈着が悪化した・肌のへこみがひどくなったと感じることがありますが、どちらも一時的なものです。時間の経過とともに改善していきます。

お化粧はいつから?

化粧は翌日から可能です。ただし、誤ってかさぶたを剥がさないよう、細心の注意を払ってください。皮膚が再生している途中でかさぶたが剝がれてしまうと、TCAクロスの効果が得られない可能性があります。ダウンタイムが長引くおそれもありますので、肌に優しく触れるようにしましょう。

また、化粧を落とすときも、施術箇所をこすらないように気をつけてください。クレンジングや洗顔、スキンケアの際は、手をゆっくり動かすと余計な力が入りにくいです。

まとめ

TCAクロスは高濃度のトリクロロ酢酸を塗って意図的に肌を傷つけ、皮膚が再生する力を利用して肌のへこみを目立たなくする治療法です。クレーター状のニキビ跡痕や毛穴が開いたようなニキビ痕に高い効果があります。

TCAクロスのメリットは施術が短時間で終わり、他の美容施術より低価格で受けられることです。痛みもほとんどありません。

ダーマペンやレーザーでも消えないニキビ痕には、TCAクロスを検討してみてはいかがでしょうか?

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