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ミレーナ 避妊だけじゃない!辛い生理痛・PMSにサヨナラしよう

「今はまだ仕事を頑張りたいから、避妊はしっかりしたい」
「毎月生理痛がひどくて、仕事をするのも大変」
「月経の量が多すぎる気がするけど、これって普通……?」

女性も一生涯働くことが当たり前となった現代。キャリアを大切にしたい一方で、出産や生理にまつわる悩みを抱えている人は少なくありません。そんな人におすすめしたいのが「ミレーナ」です。

「生理は誰でも来るものだから、一生付き合っていくしかない」「仕事を頑張りたいし、生理痛は我慢するしかない」という考えを、ミレーナが解決してくれるかもしれません。今後の妊娠や出産、毎月の生理についてお悩みの人は、ぜひ最後まで読んでみてください。

ミレーナとは

ミレーナとは、子宮内部に装着する避妊具です。女性ホルモンの一種である「ノボルゲストレル」という黄体ホルモンを子宮内で持続的に放出し、子宮内膜を薄く保つことで受精卵の着床を防ぎます。また、子宮入口の粘液を変性させ、精子を子宮内に入りにくくする効果もあります。

「避妊リング」と呼ばれることもありますが、実際には3cm程度のT字型の器具です。高い避妊効果があるだけでなく、月経困難症の治療にも有効であることから、日本では2014年に健康保険の適用が受けられるようになりました。

ミレーナにできること

ミレーナは、黄体ホルモンの「ノボルゲストレル」を子宮内に放出することで、子宮内膜を薄く保つ作用があります。その効果としては、次の3つが挙げられます。

1. 避妊
2. 月経困難症の軽減
3. 月経過多の改善


そもそも、生理とは不要になった子宮内膜が体外に排出されて起こるものです。子宮には、受精卵を受け入れるために、排卵期に合わせて子宮内膜を厚くするサイクルがあります。卵子が着床しなければ、厚くした子宮内膜は不要になり、剥がれ落ちて経血として排出される仕組みです。

つまり、子宮内膜が厚くならなければ受精卵が着床することはなく、生理の必要もなくなるのです。黄体ホルモンを放出することで子宮内膜を薄く保つミレーナには、避妊や月経困難症、過多月経に有効性があると認められています。

ミレーナが生理痛に効果的な理由

生理痛は、剥がれ落ちた子宮内膜の排出を促そうと、「プロスタグランジン」という物質が子宮を収縮させることによって起こります。ミレーナを装着すると子宮内膜が厚くなるのを防ぐことができるため、そもそも生理は起こらないか、生理があったとしてもごく少量で済む場合がほとんどです。生理そのものが軽くなることから、生理痛についても軽減効果が認められています。

また、子宮内膜が厚くなるのを防ぐため、子宮内膜症に伴う過多月経の治療にも活用されています。ほかにも、ミレーナの放出する黄体ホルモンには子宮筋腫が大きくなるのを防ぐ効果があり、子宮筋腫の治療法としても有効とされています。

ミレーナはピルが使えない人にも有効

避妊や月経困難症の治療としては、経口薬で女性ホルモンの量をコントロールする「ピル」もポピュラーな方法です。

ピルにも高い避妊効果や月経困難症の改善効果が認められるものの、血栓症のリスクが高まるというデメリットがあります。そのため、40歳以上の人やタバコを吸う人、BMI30以上の肥満の人などは、ピルを服用することができません。

一方、ミレーナはこれらの人でも使用可能です。避妊失敗率についてもミレーナの方が低いとされていますので、より高い避妊効果を求める人にもミレーナがおすすめです。

ただし、出産経験のない人は子宮の入口が狭く、ミレーナを挿入しにくいことがあり、ピルが推奨されるケースもあります。とはいえ、子宮の形状に異常がなければ未産婦でも多くの人がミレーナを装着できていますので、まずは医療機関に相談してみるといいでしょう。

ミレーナを装着するのにかかる平均的な費用

ミレーナの装着にかかる費用は、目的によって異なります。

避妊を目的として装着する場合は、健康保険の適用外となるため、自費診療になります。病院により費用は異なりますが、装着にかかる平均費用は4~5万円程度です。また、ミレーナの効果持続期間は5年間であり、5年を超える前に交換または抜去する必要があります。交換する際には装着時と同様に4~5万円程度の費用がかかります。

妊娠を希望する場合などにはミレーナを抜去することになりますが、抜去にかかる費用は5,000円前後です。

さらに、ミレーナ装着後は定期検診を受ける必要があり、1回数千円程度の検診費用もかかります。

過多月経・月経前困難症と診断されれば保険適用になる

過多月経や月経困難症の治療としてミレーナを装着する場合は、健康保険が適用になります。

保険適用でミレーナを装着する場合の平均費用は1万円程度、抜去で2,000~3,000円、交換で1万3,000円程度です。定期検診の費用も保険適用となり、2,000円前後で受けることができます。

ミレーナのリスクと副作用

ミレーナを装着直後には、まれに生理痛のような鈍痛を感じるケースがあります。数日間続くこともありますが、多くの場合はしばらくすると自然に治まるようです。他にも、少量の出血や茶色いおりものが出るケースもあります。装着後数ヶ月間続くこともあるようですが、通常は時間の経過とともに落ち着いていきます。

また、高い避妊効果が認められているミレーナですが、子宮外妊娠を防ぐことはできません。その他の重大な副作用としては、骨盤炎症性疾患や子宮穿孔、卵巣のう胞の破裂といった可能性が考えられます。

ミレーナを使用できない人

以下に挙げる病気の既往歴や疑いがある人は、ミレーナを装着することができません。

・性感染症
・性器がん
・黄体ホルモン依存症腫瘍
・子宮内膜炎
・卵管炎
・子宮頸管炎
・膣炎
・骨盤内炎症性疾患(PID)
・肝障害、肝腫瘍
・子宮外妊娠
・月経期間以外の不正出血


他にも、子宮や子宮腔の形に先天的な異常があったり、子宮口が狭かったりすると装着できないケースがあります。また、妊娠中や妊娠の可能性がある人も使用できませんので、事前の検査が必要になります。

ミレーナのメリット

ミレーナの大きなメリットとしては、次の3点が挙げられます。

・避妊効果が高い
・手間がかからずコスパがよい
・副作用が少ない


それぞれ、具体的に解説していきます。

高い避妊効果

ミレーナは、ピルと同様に高い避妊効果が認められています。日本で一般的な避妊方法であるコンドームは、正しく使用した場合の避妊失敗率が2%、一般的な使用方法だと15%にもなるといわれています。これに対して、ピルの避妊失敗率は0.3%、ミレーナは0.2%とされており、最も避妊に成功しやすいのです。

また、ミレーナを抜去すれば元の状態に戻りますので、再び妊娠することが可能になります。

手間がかからずコスパがよい

ピルは毎日内服する必要があり、飲み忘れて避妊に失敗してしまうケースも少なくありません。ミレーナは装着から5年間効果が持続しますので、薬を飲み忘れる心配がなく、確実に避妊効果を得られるのも大きなメリットです。

また、ピルの費用は1ヶ月で2,500~3,000円が相場とされており、5年間服用し続けると15万~18万円の費用がかかります。ミレーナは1回の装着で4~5万円程度の費用がかかりますが、長期的に見ればピルよりもコスパがいいといえるのです。

副作用が少ない

経口で服用するピルには、飲み始めて2~3ヶ月の間に、吐き気や不正出血、むくみ、乳房の張りといった副作用を感じることが多いようです。他にも、ごくまれではありますが、血栓症のリスクが高まるというデメリットもあります。

一方、ミレーナは子宮付近にのみ作用するため、ピルのような全身的な副作用はありません。痛みや出血等の副作用が出ることはありますが、症状の現れ方や発現率は人によって様々です。一般的には数日で消失するケースが多く、特に副作用を感じない人も多いようです。

ミレーナのデメリット

ミレーナは、ピルと比較してもメリットが多いとはいえ、一定のデメリットがあることも把握しておくべきです。代表的なデメリットとしては、次の3つが考えられます。

・定期検診が必要
・たまに抜けてしまうことがある
・出産経験がない場合は子宮頸管を広げる必要がある


それぞれ、詳しく解説していきましょう。

定期検診が必要

ミレーナ装着後は、位置がずれたり脱落したりする可能性があるため、1ヶ月後、3ヶ月後、6ヶ月後、12ヶ月後を目安に定期検診を受ける必要があります。その後も、1年ごとに検診を受けなくてはなりません。また、状態によっては検診の回数が増えることもあります。

とはいえ、副作用のあるピルにおいても、数ヶ月に1回の定期検診や血液検査、年に1回の子宮がん検診が推奨されていますので、検診の負担は大きく変わらないといえるでしょう。

たまに抜けてしまうことがある

ミレーナは、装着後に自然と抜けてしまったり、位置がずれてしまったりする場合があります。臨床試験の結果では、1年間の脱出率が1.5%となっており、ごくまれな例であるとされていますが、子宮筋腫や子宮腺筋症があるとミレーナが脱落するリスクが高くなるともいわれています。

ミレーナが脱落すると出血量が急に増えたり、痛みが強くなったりしますので、このような症状を感じた場合は、すぐに医療機関を受診してください。

出産経験がない場合は子宮頚管を広げる必要がある

出産経験がない人の場合には、子宮頚管が狭くミレーナを挿入しにくいことがあります。その場合には、子宮頚管を少しずつ拡張する処置を行うのですが、痛みを伴うケースがあります。ただし、痛みは一過性ですぐに落ち着くことがほとんどです。

ミレーナを装着する流れ

ミレーナは、婦人科のあるクリニックで装着することができます。装着の前には、医師の診察を受け、妊娠の可能性や既往歴が確認されます。また、超音波検査や性感染症の検査が必要です。

ミレーナの装着は、月経開始から5~7日後の月経終了前後に装着します。内診台で処置を受け、数分程度で終了するケースがほとんどです。ただし、子宮頚管を拡張する前処置が必要になると、拡張するための器具を挿入してからミレーナを挿入できるようになるまで3~4時間ほどかかることがあります。

ミレーナに関するよくある質問

ミレーナを入れていて痛くないの?

装着後数日の間は生理痛のような鈍痛や、人によっては腰痛を感じることもあるようです。ただし、多くの場合で日数の経過とともに痛みは落ち着いていきます。痛みが強い場合や長期間治まらない場合には、ミレーナの脱落などの異常が考えられますので、すぐに受診するようにしましょう。

ミレーナとピル、どっちがいい?

ミレーナとピルはどちらも高い避妊効果がありますが、より確実な避妊を求めるのであればミレーナがおすすめです。また、体質によりピルを飲むのが難しい人もいますので、その場合もミレーナがいいでしょう。

一方、生理前のイライラや気分の落ち込みといった月経前症候群(PMS)を改善したい場合には、ピルの方が向いています。目的や、個人の体質や年齢など、様々な要素によってどちらがいいかは変わってくるため、自分での判断が難しい場合は婦人科に相談してみましょう。

ミレーナを付けたままセックスできる?

ミレーナは子宮内部に装着しますので、セックスの邪魔になることはほとんどありません。

ただし、ミレーナ装着から3日程度は子宮の入口や内部に小さな傷ができていることがあるため、セックスは控えたほうがいいでしょう。

ミレーナは更年期に対して効果はある?

更年期障害は、閉経前後に卵巣の機能が低下し、ホルモンのバランスが崩れることで起こるとされています。根本的な治療として、女性ホルモンのエストロゲンを補充する「ホルモン補充療法(HRT)」が有効ですが、合わせて黄体ホルモンを補充することでがんの発症リスクが低くなるという研究結果があります。この黄体ホルモンの補充としてミレーナが活用されていますので、更年期に対しても有効といえるでしょう。

まとめ

ミレーナは、薬の飲み忘れなどの心配がなく、高い避妊効果を得られる避妊具です。高価なイメージがあるかもしれませんが、一度装着すれば5年間効果が持続するため、長期的に見れば実はピルよりもコスパが良いといえます。

また、血栓のリスクや副作用を気にせず装着できるため「体質的にピルを飲むのが難しい」という人にもミレーナがおすすめです。

安全に避妊したい人や月経困難症・過多月経で悩んでいる人は、一度婦人科で相談してみてはいかがでしょうか。

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