エレクトロポーション 細胞内まで美容成分を浸透!ニキビ跡など幅広い悩みに

「肌にハリツヤがなくなってきた気がする」「口元のエイジングサインが気になる」「ニキビ跡が
ひどくてコンプレックスがある」そんなお悩みを感じておられるなら、エレクトロポレーションはいかがでしょうか。
聞きなれない名前ですが、家庭用美顔器にも導入されている美顔法です。化粧品では届かない肌の細胞内部まで美容成分を浸透させることができるため、人気があります。この記事では、エレクトロポレーションで導入できる美容成分や効果、メリットやデメリットなどについて解説します。
- 1. エレクトロポレーションとは
- 2. こんな悩みを持っている方に
- 3. エレクトロポレーションに期待できる美容効果
- 4. 導入できる美容成分
- 4-1. ヒアルロン酸
- 4-2. ビタミンC
- 4-3. トラネキサム酸
- 4-4. プロテオグリカン
- 4-5. プラセンタ
- 4-6. ボトックス
- 5. エレクトロポレーションのメリット
- 5-1. 様々な肌悩みに対応しやすい
- 5-2. ノンニードルだから痛みやダウンタイムがほとんどない
- 5-3. 施術時間が短いから空いた時間に受けられる
- 6. エレクトロポレーションのデメリットや副作用
- 6-1. 効果が出るまでに時間がかかる
- 6-2. 継続して施術を受ける必要がある
- 6-3. トータルの費用が高くなる可能性も
- 6-4. アレルギーの可能性
- 7. イオン導入とエステ、家庭用美顔器との違い
- 7-1. イオン導入との違い
- 7-2. エステでのエレクトロポレーションとの違い
- 7-3. エレクトロポレーション機能のある家庭用美顔器との違い
- 8. エレクトロポレーションと併用すると効果的な施術
- 8-1. ケミカルピーリング
- 8-2. レーザートーニング
- 9. ダウンタイムや注意事項について
- 9-1. ダウンタイム
- 9-2. 施術頻度
- 9-3. 施術前後の注意事項
- 9-4. こんな方は受けられません
- 10. まとめ
エレクトロポレーションとは

「電気穿孔(せんこう)法」とも呼ばれる美容法<です。細胞膜が破れないギリギリの高電圧をごく短い時間(約0.01秒)かけると、細胞膜に一時的に細かな孔(あな)が開きます。この孔から細胞の中と外の物質を入れ替えることができるのです。この原理を利用して美容成分を細胞に導入します。
孔といっても、細い注射針よりももっと微細なものですからすぐに修復され、ふさがってしまいます。針を刺すわけではないので痛みもありません。もともと生物学で利用されていた手法を美容医療に応用したものです。
こんな悩みを持っている方に

・ニキビ跡のデコボコ、乾燥による肌荒れなどのトラブル
・シミ、肝斑がひどくてコンプレックスになっている
・加齢のせいか、肌の弾力や保水力が落ちてきた
・目元、口元のエイジングサインが気になる
・家庭用美顔器を買ってみたけど効果がいまひとつ
・美容術を受けてみたいけど、痛いのはイヤ
・ダウンタイムが長いのは困る
エレクトロポレーションに期待できる美容効果

エレクトロポレーションはさまざまな肌の悩みに対応できる美容術です。まず、肌の構造について見てみましょう。
肌は大きく分けて「表皮」と「真皮」に分かれています。表皮はさらに、いくつかの層に分かれています。表皮の主な役割は、肌を保護することです。特に顔の表皮は外気や紫外線、大気中のホコリや細菌が体内に侵入しないように守る大切な役割を担っています。
わたしたちが化粧水をつけるのは、表皮部分です。化粧水は肌に水分を与え、バリア機能を保つために必要です。
ところが、このバリア機能があるために美容成分が角質層よりも奥には浸透しにくいのです。プラセンタや細胞増殖因子などの有効成分、ヒアルロン酸、プロテオグリカン、コラーゲンなどの美容成分は粒子が大きく、そのままでは角質層までしか浸透しません。
一時的には肌は潤いますが、肌のターンオーバーのサイクルによってせっかく潤った角質は剥がれ落ちてしまいます。しかし、エレクトロポレーションにより、角質層のさらに奥深く、有効成分を大量に導入することができるようになりました。
いままで改善が難しかった乾燥によるシワや、シミや肝斑、ニキビ跡の悩みなどの改善が、より期待できるようになりました。また肌の保水力が上がるため、瑞々しく、艶めいた肌を保つことが可能です。
エレクトロポレーションに期待できる美容効果

エレクトロポレーションによって導入できる美容成分は、たくさんあります。また、イオン導入の20倍もの量を導入することができると言われています。どんな成分を導入するのかによって、得られる効果も異なります。
ヒアルロン酸
ヒアルロン酸はわずか1gで6リットルもの水分を抱え込むことができるため、保湿剤として欠かせません。しかし、ヒアルロン酸はイオン化が難しい成分です。ヒアルロン酸をベースにして他の美容成分を組み合わせることで、より広い肌悩みを解決に導くことが期待できます。

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ビタミンC
ビタミンCは活性酸素の発生を抑制し肌の酸化を防ぎます。活性酸素は細胞の老化を早めます。ビタミンCを導入することで、くすまない肌を目指せるのです。また紫外線によって活発に作られたメラニンを還元化し、シミができるのを防ぎます。

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トラネキサム酸
紫外線によって刺激されるとプラスミンという物質が発生します。プラスミンはメラノサイトに働きかけてメラニンを活発に作り出します。トランサミンはプラスミンの分泌を阻害して、シミのもとになるメラニンの発生を抑制します。

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プロテオグリカン
プロテオグリカンは、もともと生物の体内にある物質で、ヒアルロン酸と同様にたくさんの水分を抱え込むことができます。体内ではヒアルロン酸やコラーゲンを支えるように存在しており、肌の弾力や膝のクッション性を保つのに欠かせません。

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プラセンタ
プラセンタとは「胎盤」のことです。赤ちゃんを保護し、大きく成長させるために必要な成長因子を多く含んでいるため、医薬品としてすでに用いられている実績があります。美容医療においても、肌の再生を促し、さまざまな肌トラブルを改善に導くことができると期待されています。
ボトックス
切らずに額や目元のシワなどの改善が見込めるボトックスも、エレクトロポレーションによって導入が可能になりました。「ボトックスは興味あるけど顔に注射を打つなんて怖い」と思っている方もチャレンジしやすいでしょう。

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その他にもエラスチンやコラーゲンの生成を促す「細胞増殖因子」などを導入することもできます。
エレクトロポレーションのメリット

エレクトロポレーションには多くのメリットがあります。
様々な肌悩みに対応しやすい
今までイオン化が難しく、イオン導入では使用できなかった美容成分も、エレクトロポレーションによって導入が可能になったため、同時に複数の肌悩みに対応できるようになりました。たとえば、ヒアルロン酸とボトックスを同時に導入することでより保湿能力を高め、肌のハリやツヤ、乾燥によるシワや口元のたるみなどをまとめて改善することが期待できます。
ノンニードルだから痛みやダウンタイムがほとんどない
ノンニードルの施術だから、痛みがほとんどないのもメリットです。ハリを刺す痛みがなく、そのために肌が受けるダメージもほとんどありません。ダウンタイムもないため、メイクをして帰ることもできます。
施術時間が短いから空いた時間に受けられる
施術時間は約15分。だからまとまった空き時間がなくても施術を受けることが可能です。忙しくて休日をまとめて取りにくく、いままで美容術をあきらめていた人でも、仕事帰りに施術を受けて帰ることができる気軽さはメリットです。
エレクトロポレーションのデメリットや副作用はある?

エレクトロポレーションを受けることによるデメリットについても考えてみましょう。エレクトロポレーションの施術自体は体への負担が少ないため、大きな副作用やダウンタイムはありません。
効果が出るまでに時間がかかる
エレクトロポレーションは美容液を浸透させることによって肌のターンオーバーにアプローチする施術です。そのため、肌の悩みや美容成分によっては変化が感じられるようになるまでに少し時間がかかることもあります。
継続して施術を受ける必要がある
肌は常に入れ替わっているため、一度美容成分を導入しただけでは、いずれその層は剥がれ落ちてしまいます。ですから、効果を実感し続けるためには定期的に施術を受ける必要があります。やめるとまた元に戻ってしまい、効果が長続きしないというのはデメリットです。
トータルの費用が高くなる可能性も
効果を持続させるためには2週間〜1ヶ月に1度の施術を受け続ける必要があるため、トータルでは他の美容術より高額になる可能性があります。結婚式などのピンポイントで効果を実感したい方には向いていますが、費用対効果も考えておく必要があります。
アレルギーの可能性
エレクトロポレーションは副作用などのリスクが少ない施術ですが、アレルギーが全くないとは言えません。肌の痒みや異常が生じた時にはすぐに医療機関を受診しましょう。導入する薬剤に対するアレルギーや、機械に使用されている金属に対するアレルギー反応などの可能性があります。
イオン導入とエステ、家庭用美顔器との違い

では次に、イオン導入とエステ、また自宅で使用できる美顔器でのエレクトロポレーションの違いについても見てみましょう。
イオン導入との違い
エレクトロポレーションとよく似ていますが、イオン導入術はまず美容成分をイオン化しなければなりません。しかし、ヒアルロン酸などイオン化できない美容成分もあります。エレクトロポレーションは肌に穴を開けてそこに美容成分を染み込ませるため、全ての成分を効率よく導入することが可能です。

イオン導入 肌のツヤを整えるために
エステでのエレクトロポレーションとの違い
エステでもエレクトロポレーションを受けることはできますが、皮膚に変化を与えるほどの大きな出力を持つ機械や薬剤の使用は、医療機関にしか許可されていません。そのため、エステでの施術は効果を実感しにくいという人もいます。本当に変化を実感できるエレクトロポレーションを受けてみたい方は、美容皮膚科など医療機関へ相談するとよいでしょう。
エレクトロポレーション機能のある家庭用美顔器との違い
エレクトロポレーション機能のある家庭用美顔器もありますが、やけどなどの事故が起きないようにするため出力は低くなっています。効果を実感するのは難しいでしょう。
エレクトロポレーションと併用すると効果的な施術

エレクトロポレーションは他の美容術と併用することも可能です。肌に傷をつけるわけではなく、肌は美容成分が浸透しやすい状態になっているため、むしろ他の施術と同時に受けることでより効果が実感しやすくなります。
ケミカルピーリング
毛穴の汚れや古い角質を取り除いたあとでエレクトロポレーションを併用すると、より美容成分をしっかり浸透させることができます。
レーザートーニング
レーザートーニングを行った後、トラネキサム酸をエレクトロポレーションで導入することにより、シミが新たに作られることを防ぐとともに、シミの排出を促します。施術後の肌は明るい印象になります。
ダウンタイムや注意事項について

ノンニードルのため、痛みはほとんどありません。電流を流すときに少しピリピリすることがありますので、施術中に我慢できないと思ったらスタッフにすぐに伝えるようにしましょう。
ダウンタイム
ダウンタイムもほとんどありません。施術当日からメイクをすることもできます。
施術頻度
1~2週間に1度のペースで5~6回がワンクールです。その後はご自分の肌の状態に合わせて医師と相談するようにしましょう。
施術前後の注意事項
特別な注意は必要ありませんが、肌が敏感になっているため保湿、紫外線対策は万全にしましょう。施術直後は特に注意が必要です。
こんな方は受けられません
・ペースメーカーを使用している方
・金属が埋め込まれている方
・金の糸リフトをしている方
電流を流すため、金属を体内に埋め込んでいる方はエレクトロポレーションの施術を受けることができません。一方、侵襲性のない施術なので妊娠中の方も受けられますが、施術中はあおむけの姿勢になるため苦しくなるかもしれません。
まとめ

エレクトロポレーションによって導入が可能になり、使用できるようになった美容成分がたくさんあります。肌に悩みを持つ方はもちろん、肌のコンディションを良いものにしておきたい方、特別なイベントが控えていて、ピンポイントで美肌をめざしたい方も、一度ご検討されてはいかがでしょうか。