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ローヤルゼリーの効果とは?美肌と健康のために注意したいポイントも解説

美容成分として名高いローヤルゼリーですが、具体的な効能や飲み方についてよく知らない方も多いのではないでしょうか。ローヤルゼリーは多様な栄養素を含む「完全栄養食品」で、美肌や美髪だけでなく、健康増進や病気の予防、更年期など女性特有の悩みにも有効といわれています。

この記事では、ローヤルゼリーの5つの効果や摂取における注意点、はちみつとの違いなどについて解説します。

ローヤルゼリーとは?栄養たっぷりの特別食

ローヤルゼリーは、女王バチのみが口にできる特別食で「王乳(おうにゅう)」ともいわれています。花粉やはちみつを食べた若い働きバチの咽頭腺から分泌するクリーム状の物質で、女王バチは生涯ローヤルゼリーのみを食べて暮らします。

女王バチは働きバチの40倍もの寿命を持ち、一生で約数百万個もの卵を産む特別な存在です。寿命が尽きるまで若さを失わず、卵を産み続けられる生命力の源が、ローヤルゼリーにあると考えられています。

40種類以上の栄養素と特有成分

ローヤルゼリーの構成成分は地域や季節によって多少差がありますが、炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルの五大栄養素のほか、必須アミノ酸など、40種類以上もの栄養素がバランスよく含まれており、古くから「完全栄養食」として重宝されています。

近年では、特殊な遊離脂肪酸である「10-ハイドロキシ-δ-2-デセン酸(デセン酸)」、人間の唾液腺ホルモンに似た働きをする「類パロチン」など、ローヤルゼリーにしか含まれない特有成分が発見されており、健康維持や美肌、若々しい見た目を保つ効果が期待されています。

こんな方に試してほしい

多様な栄養素を含むローヤルゼリーは、以下のような悩みを持った方に効果的です。

・ハリのある若々しい肌を保ちたい
・生活習慣病や高血圧を予防し、加齢に負けず元気に過ごしたい
・体の内側から美肌にアプローチしたい
・免疫を高めて、風邪や感染症を予防したい
・更年期障害や自律神経失調症の症状を緩和したい

期待できる5つの効果

ローヤルゼリーにはさまざまな効果が期待できますが、ここでは代表的な5つの効果を紹介します。

体の器官を若々しく保つ

ローヤルゼリーの特有成分である「類パロチン」は、人間の唾液腺ホルモンによく似た物質です。唾液腺ホルモンは「若返りホルモン」ともいわれ、筋肉や内臓、骨、血管などの器官を若々しく保つ役割を持っており、類パロチンはこれと同様の働きをします。

また、ローヤルゼリーは脳の若返りに寄与する「アセチルコリン」を豊富に含んでいます。神経伝達物質のひとつであるアセチルコリンには、中枢神経間の信号伝達をスムーズにする効果があり、自律神経の不調や認知症の予防に有効と考えられています。

ウィルスや細菌の感染予防

ローヤルゼリーの特有成分である「デセン酸」は、天然の抗生物質で、強い抗菌作用を持っていることから、風邪やインフルエンザなどの感染症予防が期待できます。ほかにも、ビタミンB群の一種である「パントテン酸」は、抗体の合成を補助する働きがあり、粘膜の健康を維持して感染症を予防してくれます。

山田養蜂場の研究では、腸管上皮細胞にローヤルゼリーを添加し培養したところ、抗体の反応性が著しく向上することがわかりました。ローヤルゼリーの摂取によって腸管免疫が強化され、ウイルスや細菌への抵抗力が高まる可能性があると考えられています。

クリアでハリのある肌へ導く

乾燥肌に悩む人を対象に行った研究では、ローヤルゼリーの摂取によって肌の水分量が向上することが明らかになっています。ローヤルゼリーを1日2,000 mg(生換算)、12週間飲用したグループでは、そうでないグループと比べて頬の角層水分量が向上し、その結果、目立つ毛穴や色素沈着の改善効果も確認されました。

また、別の実験では、12週間のローヤルゼリー飲用で、目尻のシワが目立たなくなったこともわかっています。

これらの結果から、ローヤルゼリーには肌に潤いやハリを与えて、毛穴や色素沈着、シワといった肌トラブルを改善に導く効果があると考えられます。

髪を健康に保つ

ローヤルゼリーには、肌だけでなく抜け毛や薄毛など髪に関する悩みをサポートする効果も期待できます。

髪の悩みの主な原因として、不規則な生活習慣や日常的なストレス、そしてホルモンバランスの乱れがあげられます。これらの原因によって頭皮のターンオーバーが阻害され、発毛細胞の機能が低下してしまうのです。

ローヤルゼリーの特有成分である「デセン酸」は、女性ホルモンと同様の働きをしてホルモンバランスを整えてくれます。また、ビタミンB群やミネラルの働きも相まって、頭皮を健康な状態へと導き、発毛を促進してくれます。

女性ホルモンのバランスを整える

前述でも紹介した通り、「デセン酸」にはホルモンバランスの乱れを整える作用があることから、ローヤルゼリーは更年期障害や自律神経失調症の緩和に有効であることが確認されています。

山田養蜂場の研究でも、更年期の女性を対象に12週間ローヤルゼリーを飲用してもらったところ、症状のひとつである不安感が改善されることが明らかになりました。

また、「アセチルコリン」は、リラックスや睡眠などをつかさどる副交感神経に作用します。自律神経の乱れを調整して、ホルモンバランスの乱れによるイライラやめまいなどの症状を改善する効果が期待できます。

ローヤルゼリーの注意点

さまざまな効果が期待できるローヤルゼリーですが、取り入れる際には次のことに注意が必要です。

喘息や食物アレルギーのある人は控える

喘息を持つ人がローヤルゼリーを摂取したところ、喘息発作やアレルギー症状を引き起こした例が海外で報告されており、ローヤルゼリーに豊富に含まれるタンパク質の一部がアレルギーの原因物質であると判明しました。

まれな例ではありますが、ローヤルゼリーを含む食品類には、喘息や食物アレルギーを持った方は摂取を控えるよう、注意喚起が表示されるようになっています。

万が一、ローヤルゼリーを摂取して喘息やじんましんなどのアレルギー症状を起こした場合には、すぐに医療機関を受診しましょう。

血液をサラサラにする薬と併用しない

抗血液凝固剤の「ワルファリン」を服用している方は、ローヤルゼリーの摂取には注意が必要です。

ワルファリンは血液をサラサラにする薬で、手術後や不整脈のある方など、血栓を予防する必要がある場合に処方されます。ワルファリン服用患者がローヤルゼリーを1週間摂取したところ、血尿により救急搬送された事例が海外で報告されているのです。

詳しい相互関係は立証されていませんが、ローヤルゼリーがワルファリンの作用を増強する可能性があることから、併用は控えるべきとされています。

血圧を下げる薬と併用しない

ローヤルゼリーは、複数の実験において血圧を下げる効果が認められています。そのため、血圧降下剤と併用すると、血圧が下がり過ぎてしまう可能性があります。

血圧降下剤を服用中の方や低血圧の方などは、自己判断で摂取を開始せず、まずはかかりつけの医師や薬剤師に相談するようにしましょう。

ローヤルゼリーの摂取方法

ローヤルゼリーを取り入れる方法は、主に2種類です。それぞれ詳しく解説します。

健康食品

一つ目は、健康食品として経口摂取する方法です。

加工していない「生ローヤルゼリー」をそのまま食べることもできますが、ローヤルゼリーはかなり酸味が強く、刺激のある味をしています。冷蔵保存が必須で持ち運びができない上に、価格も高額ですので、あまり扱いやすい食品とはいえません。

より手軽に取り入れたいなら、サプリメントやドリンクなどの健康食品がいいでしょう。飲みやすいよう工夫されているため、独特の風味も気になりません。サプリメントなら常温で保存できますので、職場や旅行先への持ち運びも便利です。

化粧品

ローヤルゼリーが配合された化粧品を取り入れても、美肌を目指すことが可能です。

山田養蜂場の研究によると、ローヤルゼリーエキスを4週間肌に塗布した結果、角層の水分量が向上することがわかりました。角層には水分を保持して肌を柔らかく滑らかな状態に保つ働きがあることから、ローヤルゼリーによる保湿で肌に潤いを与え、若々しい肌を目指せると期待されています。

ローヤルゼリーは化粧水や美容液、フェイスパックなど、さまざまな化粧品に利用されていますので、普段のスキンケアの一環として取り入れてみるといいでしょう。

ローヤルゼリーの選び方|十分に効果を得るために

昨今ではさまざまなローヤルゼリー配合商品が販売されていますが、どの商品でも確実な効果が得られるとは限りません。ローヤルゼリー配合商品を選ぶ際は、以下の点を確認してください。

(社)全国ローヤルゼリー公正取引協議会の公正マークがついている

ローヤルゼリーが配合された商品を購入する際は「公正マーク」のついたものを選びましょう。

公正マークとは、一般社団法人全国ローヤルゼリー公正取引協議会が付与するもので、厳正な審査を通過し、適切な表示を行っている商品にのみ表示が許可されるものです。品質はもちろんのこと、製造ラインの管理、不当表示や過大包装などのパッケージについても厳しく審査し、毎年再審査・更新が行われます。

品質の保証された商品といえますので、購入の基準にするといいでしょう。

デセン酸含有率の高いものを選ぶ

ローヤルゼリーの特有成分である「デセン酸」の含有量は、ローヤルゼリー配合商品の品質を判断する基準となっています。デセン酸はミツバチだけが生成できる物質であり、デセン酸の含有量が多いほど質の高いローヤルゼリーとされているためです。

また、ローヤルゼリー公正取引協議会の公正マークでもデセン酸含有量が取得基準のひとつとなっています。区分ごとの基準は次の通りですので、購入の際の参考にしてください。

・生ローヤルゼリー:1.40%以上
・乾燥ローヤルゼリー:3.85%以上
・調製ローヤルゼリー:0.21%以上

続けやすい価格のものを選ぶ

ローヤルゼリーは希少な食材であり、非常に高価な商品も存在します。一般的な価格帯としては、1ヶ月分で6,000~2万円程度です。デセン酸の含有量が多いほど価格が高くなる傾向がありますが、高いからといって必ずしも良い商品というわけではありません。

成分まで確認して購入することは大切ですが、無理なく続けられることも重要です。無理に高価な商品を購入せず、毎日続けることを念頭に商品を選びましょう。

ローヤルゼリーによくある質問

ここでは、ローヤルゼリーに関してよくある質問に回答します。

食前と食後いつ飲めば良いですか

ローヤルゼリーは医薬品ではありませんので、決まった時間に飲む必要はありません。食前でも食後でも、自分の好きなタイミングで摂取してください。

ただし、短期間にまとめて多量を摂取するよりも、少量でも長く続ける方が効果的です。無理なく毎日続けられるタイミング・容量で摂取を続けましょう。

はちみつでもローヤルゼリーと同じ効果が期待できますか

はちみつは、花蜜を主原料としたミツバチの生成物です。そのため、約8割が糖分、約2割が水分で構成されており、ビタミンやミネラル類などの栄養素はごくわずかです。

ローヤルゼリーのような豊富な栄養素や特有成分は含まれていないため、同様の効果は期待できないでしょう。

1日の摂取量はどれくらいですか

ローヤルゼリーの摂取目安量は、1日300mg~3000mg程度とされています。 商品によって配合量は異なりますし、ローヤルゼリー以外にも有効成分が配合されている商品もありますので、記載されている目安量を守って飲みましょう。

また、ごくまれに体質に合わないケースがあるため、最初は目安量を一度に飲まず、少量から様子を見るようにしましょう。

肌と体に嬉しい効果!良質なローヤルゼリーを取り入れよう

ローヤルゼリーは、健康促進や病気の予防だけでなく、肌や髪を若々しく保ったり、ホルモンバランスを整えたりする効果が期待できます。

ローヤルゼリーを取り入れたいなら、手軽に摂取しやすいサプリメントやドリンクなどの健康食品がいいでしょう。高額な商品もありますが、無理なく続けられることが肝心です。少量でも長期間飲み続けられるよう、自分のライフスタイルに合った商品を取り入れてみてください。

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