アゼライン酸の効果とは?おすすめの人やスキンケア方法について解説

アゼライン酸は化粧品に含まれている有用成分のひとつであり、肌荒れ防止に効果的。海外では健康的な肌を維持するために注目されている成分です。
日本ではあまり目にすることのない成分ですが、最近は医療機関でも積極的に取り入れられ、日本皮膚科学会ニキビ治療ガイドラインの中でも紹介されています。
そこで今回は、知る人ぞ知るアゼライン酸の効果や特徴ついて解説しましょう。

今回、アゼライン酸について教えてくれたのは
薬剤師 月岡忍さん
現役薬剤師、2児の母。総合病院、薬局、治験業務(CRA)を経験。服薬指導や患者向け勉強会を行う中で、食事や生活習慣の見直しをすることなく薬さえ飲めばどうにかなると考える人が多いことに疑問を感じる。その一方、我が子がアレルギー体質のため、食の見直しや民間療法も学ぶ。そこで様々な考えの人に出会い、薬を否定し民間療法に偏りすぎることにも懸念を抱く。インターネットの普及以外に、医師と患者双方のコミュニケーション不足が薬否定に走る要因と考え、薬剤師として何が出来るのかを模索する。薬の知識もあり、勉強会を行っているからこそ相談したいという問い合わせが増えている。現在、薬剤師をする傍ら、講師業や健康的な身体作りのサポートを行っている。
アゼライン酸とは
アゼライン酸の成分や特徴について詳しく解説します。

アゼライン酸は天然由来の成分
アゼライン酸とは、小麦やライ麦などの穀物や酵母に含まれている飽和ジカルボン酸です。
水に溶けにくい性質があるため、クリームタイプの製品に含まれていることがほとんどです。
製品によってアゼライン酸が含まれている濃度が異なり、15~20%が効果的だと言われています。
アゼライン酸は、体への影響が気になる妊娠中や授乳中の方でも使える商品があるため、クリニックや病院で医師と相談してから使用しましょう。
効果

アゼライン酸の主な効果は、肌荒れを防ぎ肌を整えることです。
アゼライン酸は、肌が荒れる原因のひとつ「毛穴のつまり」をケアし、健康的で滑らかな肌へ導きます。
そのため、季節の変わり目や生活リズムの変化によってゆらぎやすい肌のケアに使われることが多いです。
特に額から鼻にかけてのTゾーンは、皮脂の分泌が多く肌荒れしやすい部分のため、こまめなスキンケアが重要です。
こんなお肌悩みの方に
・肌が荒れやすい方
・強い刺激が苦手な方
・妊娠中や授乳中でも使える化粧品を探している方
副作用

天然由来成分であるアゼライン酸の副作用は、ほとんどありません。
しかし「酸」という特性から、塗布した部分に「かゆみ」や「熱感」といった刺激を一時的に感じるケースがあります。
このような刺激は、アゼライン酸を使い始めて1~2週間で慣れることが多いようです。
あまりに刺激が強い場合は使う量や頻度を減らすなどすると改善されることもありますが、使用量や頻度を減らしても「かゆみ」や「熱感」などの症状が続く場合は、使用を中止し医師へ相談しましょう。
また、湿疹や傷など異常がある部位にアゼライン酸を塗布すると症状を悪化させる可能性があるため、使用は避けましょう。
肌の状態を悪化させないためにも、アゼライン酸を使用する際は肌をよく観察しましょう。
使い方

アゼライン酸の使い方は、商品ごとの説明書に従うことが基本です。
朝は、アゼライン酸の後に低刺激の日焼け止めクリームを使い、しっかり紫外線対策をおこないましょう。
また、アゼライン酸の他にニキビケア用品の併用も可能です。
併用する場合は、アゼライン酸やニキビケア用品ごとの説明書に従います。
アゼライン酸の効果をより感じるためは、2ヶ月以上使用するのが目安です。
毎日のスキンケアをしっかりおこない、肌をいたわりましょう。
購入方法

アゼライン酸は、処方箋は不要ですが、クリニックや病院で購入するのが一般的であり、市販はされていません。
一部のメーカーは、インターネットでも販売していますが、カウンセリングが必須条件です。
また、個人輸入のようにインターネット販売している場合もありますが、期待できる効果が得られないことがあります。
アゼライン酸の効果を発揮するためにも、クリニックや病院で販売しているドクターズコスメを選びましょう。
いつでも健康的な肌を目指す

肌荒れや肌を整える効果が期待できるアゼライン酸は、ゆらぎがちな肌のケアに最適です。
また副作用もほとんどなく、刺激が気になる方でも使いやすいでしょう。
そのため、妊娠中や授乳中にも使用できると言われていますが、クリニックや病院を受診し、医師と相談しながら購入しましょう。