ピコレーザーの効果とは？知っておきたい3つのモードを徹底解説
「人と会う約束があるので、毛穴の開きやニキビ跡、シミをどうにかしたい」
「ついでに昔入れたタトゥーを除去できる方法はないだろうか」
このような悩みを抱えている方から人気を集めているレーザー治療がピコレーザーです。様々な肌の悩みに効果を発揮するピコレーザーは、ダウンタイムが短いというメリットもあります。
ここで、ピコレーザーの詳しい効果について見ていきましょう。デメリットや施術後の経過、注意点についても解説しているので参考にしてください。
- 1. ピコレーザーとは
- 1-1. ピコレーザーの特徴
- 1-2. ダメージやダウンタイムが少ない
- 2. ピコレーザーの3つのモード
- 2-1. ピコトーニング
- 2-2. ピコフラクショナル
- 2-3. ピコスポット
- 3. ピコレーザーに期待できる効果
- 3-1. シミを薄くする
- 3-2. ニキビ跡・毛穴の開きを整える
- 3-3. タトゥー・アートメイク除去が可能
- 4. ピコレーザーのデメリット
- 4-1. 色素沈着を起こす場合もある
- 4-2. 痛みや赤みが出る
- 4-3. 施術料金が少し高め
- 5. 治療の流れ
- 5-1. 診察
- 5-2. ピコレーザー施術
- 5-3. アフターケア
- 6. ピコレーザー施術後の経過
- 7. ピコレーザーについてよくある質問
- 7-1. 施術後のメイクや洗顔は？
- 7-2. 1回の治療でも効果はありますか？
- 7-3. 治療を受けられない人はいますか？
- 7-4. 治療後に気をつけることは？
- 8. まとめ
ピコレーザーとは
ピコレーザーは、シミや肝斑、くすみ、ニキビ跡、毛穴の開きなど、様々な肌の悩みを治療する美容施術です。タトゥー除去にも用いられています。ピコ秒（1兆分の1秒）という短い時間で照射できるレーザーは、痛みやダメージが少ないため近年人気を集めています。
ピコレーザーの特徴
ピコレーザーは名前の通り、ピコ秒（1兆分の1秒）という短い時間の照射が可能です。従来Qスイッチレーザーがナノ秒（10億分の1秒）であるのに対し、非常に照射時間が短いため、色素沈着が少なく、施術部位周辺へのダメージを抑えることができます。
Qスイッチレーザーは熱を用いてメラニン色素に作用しますが、ピコレーザーは衝撃波を利用してメラニンをピンポイントに破壊する点も特徴の一つです。これにより、メラニン色素がより細かく分解されるようになりました。
ダメージやダウンタイムが少ない
レーザー治療の中でもピコレーザーは、照射時間の短さから、肌への熱の影響を大幅に軽減できる特徴があります。照射時間が短いほどレーザーから生じる熱が肌に伝わりにくくなるため、痛みが減少し、施術部位付近のダメージが抑えられるのです。
ピコレーザーは痛みもあまり強くありません。施術の痛みは「輪ゴムで弾かれたような程度」と表現されることが多く、他のレーザー施術に比べても軽いと言われています。治療後に皮膚がかさぶたになることも少なく、ダウンタイムが短いため、早期に普段の生活に戻れる方が多いようです。
ピコレーザーの3つのモード
ピコレーザーには3つの照射モードがあり、それぞれ得意としている肌の悩みは異なります。照射モードを使い分ければ、その時の肌の悩みにふさわしい施術を行えるのがピコレーザーのメリットです。ここで、3つの照射モードについて詳しく解説します。
ピコトーニング
▼ピコトーニングで対処可能な肌の悩み
・シミ
・肝斑
・ソバカス
・肌のくすみ
・肌のトーンアップ
・色ムラの改善
ピコトーニングはメラニン色素に集中的にレーザーを照射するモードです。従来のレーザートーニングで対応できなかった薄いシミに対しても効果を発揮します。
低出力のレーザーで、シミなどの原因となるメラニン色素を少しずつ分解していくので、回数を重ねると顔全体のトーンアップも目指せます。
ピコフラクショナル
▼ピコフラクショナルで対処可能な肌の悩み
・毛穴の開き
・ニキビ跡などの肌の凹凸
・キメやハリ、つやなどの肌質改善
ピコフラクショナルは、衝撃波で肌の内側に小さな空洞を作り、この刺激によって肌が持つ再生力を内側から促す照射モードです。コラーゲンやエラスチンの生成が促進されるので、毛穴の引き締めやニキビ跡など肌の凹凸の改善を目指せます。同時に肌のキメやハリも変化していくため、肌質を改善したい方にも選ばれているモードです。
ピコスポット
▼ピコスポットで対処可能な肌の悩み
・シミ、ソバカスなどの色素沈着の除去
・タトゥーやアートメイクの除去
ピコスポットは、シミやそばかすなどの気になる部分に対して集中的に照射するモードです。出力の強いレーザーによって、色素沈着を効率的に除去できるので、状態によっては一度で施術が完了することもあります。ただし、ピコスポットよりもピコトーニングの方が向いているケースもあるので、医師としっかりと相談し最適な施術を受けましょう。
ピコレーザーに期待できる効果
3つの照射モードがあるピコレーザーですが、具体的にはどのような効果に期待できるのでしょうか。ここでピコレーザーの効果を解説します。
シミを薄くする
ピコレーザーはシミや肝斑を目立たなくする効果があります。ピコレーザーはメラニン色素を細かく粉砕できるので、これまで対処が難しかった薄いシミを目立たなくさせることも可能です。
従来のレーザーでは除去が難しかった肝斑も、ピコレーザーでアプローチできます。低出力のレーザーで、肌への刺激を抑えつつアプローチできるため、肝斑を悪化させずに少しずつ目立たなくしていくことが可能です。
また、表面に表れていないメラノソームを粉砕することもできるため、繰り返し行うことで肌のトーンアップも期待できます。
ニキビ跡・毛穴の開きを整える
ピコレーザーは、ニキビ跡や毛穴の開きを整える効果もあります。レーザーで肌にわざと傷を付けると、皮膚の再生が促されるため、肌の質感を整えられるのです。
施術後は、肌内部でコラーゲンやエラスチンの再生が促進され、肌がふっくらとなります。この作用によりでこぼこが目立たなくなり、肌のキメやハリ、つやの向上にも繋がります。
タトゥー・アートメイク除去が可能
ピコレーザーは黒以外の色素も破壊できるので、タトゥーやアートメイクの除去にも効果を発揮します。従来のレーザー機器では対応できなかった緑や青に反応する機種もあり、これまで除去できなかった色を取り除けるようになりました。
ピコレーザーは細かい色素の粒子を破壊できるため、タトゥーやアートメイクの除去が少ない治療回数で済むというメリットもあります。しかし、1回のレーザー照射で完全除去は難しいのが現状です。施術の回数は、医師の詳しい診察を受けた上で相談しましょう。
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ピコレーザーのデメリット
熱の影響が少ないピコレーザーは、様々なメリットがある一方で、デメリットもあります。施術に不安がある方はデメリットの内容を把握し、事前に医師にしっかり相談しましょう。ここでピコレーザーのデメリットについて解説します。
色素沈着を起こす場合もある
ピコレーザーは、従来のレーザーと比べて熱による肌へのダメージが少なく、色素沈着を起こすリスクも低くなっていると言われています。ただし、施術後にできたかさぶたを剥がす、紫外線にさらされるなどの理由で、色素沈着が発生する可能性があります。
色素沈着を防ぐためには、かさぶたは自然に剥がれるまで放置し、レーザー照射後は日焼け止めや日傘などを使って紫外線対策を徹底しましょう。色素沈着の詳しい内容や対策は、施術前にクリニックで相談しましょう。
痛みや赤みが出る
ピコレーザーは痛みや赤みのリスクも低いのですが、まったく発生しないというわけではありません。ピコレーザー治療と肌の相性が合わない場合や、自分でも気づかない肌のトラブルがある場合に、ヒリヒリした痛みや赤みが出ることがあります。
このような症状は数時間から数日で収まることが多いです。痛みや赤みがこれ以上長引くようであれば、医師に相談しましょう。痛みや赤みを避けるには、施術後のアフターケアも大切です。クリニックでは施術直後に冷却を行います。自宅では入念に保湿しましょう。
施術料金が少し高め
ピコレーザー施術は、様々な肌の悩みに幅広くアプローチできる治療法のため、従来のレーザー治療よりもやや料金が高いことが多いようです。実際の料金はクリニックによって異なりますが、デメリットだと感じる方がいることも念頭に置いておきましょう。
ピコレーザーの施術料金は治療内容や照射の範囲、頻度によっても変動します。納得して治療を受けるためには、施術を受ける前に、クリニックで料金についても相談や説明を受けましょう。
治療の流れ
当日はどのようなフローでピコレーザー治療が行われるのでしょうか。ここからは一般的なピコレーザー治療の流れを紹介します。
診察
まずは、クリニックで診察を受けます。案内に従って問診票を記入したり、洗顔・クレンジングをしましょう。担当医師が肌の状態を診察し、体調についてもヒアリングします。施術内容について不明点や疑問点があれば、ここで遠慮なく質問しましょう。施術の痛みが心配な方は、麻酔クリームで対応できる場合もあるため、このタイミングで相談しましょう。
ピコレーザー施術
ピコレーザー治療では、レーザー光から目を保護する目的でアイガードを装着します。準備ができたらレーザー照射スタートです。施術時間の目安は10分から20分程度で、長くはかかりません。
施術中は輪ゴムで弾かれるような感覚や、パチパチという音を感じることがあります。我慢できないほどの痛みではないと感じる方が多いのですが、不快感が強い場合は担当の医師に伝えましょう。
アフターケア
レーザー照射が終わったら、肌を冷却します。ピコレーザーのダメージは少ないため、通常、テープやガーゼで処置することはありません。すぐにメイクをすることも可能です。施術後の色素沈着などのトラブルを避けるには、保湿と紫外線対策を忘れないように行いましょう。
ピコレーザー施術後の経過
| 施術後 | 経過 |
|---|---|
| 当日～数日 | 痛み、赤みが出る |
| 数日 | かさぶたができる |
| 約1週間 | かさぶたが自然に剥がれる |
| 約2週間 | 徐々にピンク色になる |
| 約1～2ヶ月 | 肌に馴染む |
ピコレーザー治療から数日後には、肌の表面に薄いかさぶたが形成されます。シミが濃くなったように見えますが、正常な反応なので心配いりません。
かさぶたは約1週間で自然に剥がれ落ち、皮膚の色調が少しずつピンク色に変化します。施術から1～2ヶ月後には周囲の肌色に馴染み、自然な見た目になるのが一般的です。
治療後は肌が敏感になっているため、必ず紫外線対策を行いましょう。疑問点や不安が生じた場合は、すぐに医師に相談してください。
ピコレーザーについてよくある質問
最後に、ピコレーザー治療のよくある質問についてお答えします。1回の治療でどれくらい効果があるのか、治療を受けられない方はいるのか、などの気になる疑問はここで確認してください。
施術後のメイクや洗顔は？
ピコレーザーはダメージが少ないため、施術後はすぐにメイクや洗顔、入浴が可能です。ただし、施術した部位は敏感な状態になっています。メイクや洗顔の際は顔をむやみにこすらないように気をつけましょう。また長時間の入浴は肌に負担となるため避けてください。
1回の治療でも効果はありますか？
ピコレーザー治療は、メラニン色素を細かく分解し排出しやすくする施術なので、少ない回数でも一定の効果が期待できます。ただし比較的穏やかな出力で行うため「思ったほどの効果が得られなかった」と感じる方がいるのも事実です。
効果の実感には個人差がありますが、1回で治療を終えるよりも、複数回したほうがより効果を感じられます。
治療を受けられない人はいますか？
下記に該当する方は、ピコレーザー治療を受けることができません。
・妊娠中や授乳中の方
・施術部位に感染症や炎症、疾患がある方
・施術部位に金の糸を入れている方
・ステロイド剤などの薬を服用している方
・レーザー治療（光）に対しアレルギーがある方
・ペースメーカーを装着している方や重篤な心疾患のある方
状態によっては、上記以外でも治療を受けられない場合があります。懸念点は診察の時に医師に詳しく相談しましょう。
治療後に気をつけることは？
治療後の肌は敏感になっているため、新たな色素沈着を予防するため洗顔や保湿、紫外線対策に気をつけましょう。洗顔はこすらずに、優しく丁寧に行うことが大切です。洗顔後は保湿クリームやローションを使い、普段以上に念入りに肌の水分を保つようにしましょう。
治療後の肌は紫外線によるダメージを受けやすいため、紫外線対策も欠かせません。日中は日焼け止めをしっかり塗り、外出時は帽子や日傘などで直射日光を避けましょう。
まとめ
照射時間が非常に短いピコレーザーは、肌へのダメージが比較的軽く、施術後のダウンタイムが短いというのが大きなメリットです。初めての方でもトライしやすい美容医療といえます。幅広い肌の悩みに対応しているため、照射の種類や効果を理解し、ふさわしい施術を選びましょう。
ピコレーザーなら薄いシミやタトゥーの除去も可能です。ただし、メリットだけではありません。デメリットも理解し、医師とよく相談した上で、治療を受けてみてはいかがでしょうか。
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