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肩ボトックスで後悔することはある?期待できることと注意点について

顔やエラなどに使用するイメージが強いボトックス注射ですが、肩に注射すると肩こりや頭痛を軽減、予防する効果が期待できます。しかし「顔に注射したら表情がなくなった」などの話を耳にし、ボトックス注射による失敗や後遺症を心配している人もいるでしょう。

ボトックス注射で後悔しないためには、効果とデメリットをよく理解し、信頼できるクリニックを選ぶことが大切です。今回は、肩ボトックスを受けて後悔しないためのポイントを解説します。

肩ボトックスで後悔しないためのポイントは2つ

「筋肉に薬剤を注射する」と聞くと、副作用などがないか心配になってしまい、なかなか踏み出せない人もいるかもしれません。

ボトックスとは、ボツリヌス菌から抽出されるタンパク質の一種で、筋肉の緊張を抑制する働きがあります。拘縮した筋肉をほぐして運動機能を整えるため、美容医療だけでなく、様々な分野の医療やリハビリなどでも使われている一般的な薬剤です。

まずはボトックス注射の信頼性や効果について解説しましょう。

使用する薬剤について

ボトックス注射で使用される薬剤にはいくつか種類がありますが、最も広く普及しており信頼性が確立されているのは、アメリカのアラガン社が製造する「ボトックスビスタ」です。世界80か国以上で利用されており、日本でも唯一厚生労働省の承認を得ている製剤であるため、多くの美容クリニックで導入されています。

最近では、韓国製の「ボツリヌストキシン製剤」も、安価で人気があります。KFDA(韓国食品医薬品安全庁)で認可された製剤であり、効果や信頼性の点でも問題ありません。ただし、あまりにも施術費用が安いクリニックは、薬剤の量が少ない可能性がありますので、注意が必要です。

肩ボトックスの効果は3~6か月

ボトックスは、製剤を注射して2~3日後から徐々に効果を感じ始め、安定するまでに1~2週間程度かかります。効果の感じ方には個人差がありますが、一般的に3~6ヶ月程度は効果が持続するとされています。

効果が切れるまでに何もしないでいると、また筋肉が硬くなってしまいますので、前回の効力が残っているうちに次の注射をするのがポイントです。3〜4ヶ月に1度など、定期的にクリニックへ通うと効果が持続しやすいでしょう。2年ほど肩ボトックスを続けると、筋肉自体が硬くなりにくくなるといわれています。

肩ボトックスに期待できる5つの効果

ボトックスというと、顔のエイジングサインへのアプローチやエラを目立たなくするなど、美容医療としての施術が有名ですが、肩にボトックスを打つとどのような効果が期待できるのでしょうか。代表的な効果としては、次の5つがあげられます。

肩が軽くなる

最も代表的な効果は、肩こりの軽減です。

ひどい肩こりは、僧帽筋や頭半棘筋、頭・頚板状筋、肩甲挙筋、棘状筋、小菱形筋、大菱形筋といった肩周りの筋肉が硬くなり、血行が悪くなっていることが原因とされています。肩は、頭や腕、腕などの上半身の部位を繋いでいることから常に緊張しており、筋肉が硬くなりやすいのです。

肩にボトックスを注射すると硬くなった筋肉をほぐすことでき、肩周りが軽くなったように感じます。

肩のラインスッキリ

肩こりがひどい人の中には、首の付け根から肩にかけての筋肉がしこりのように硬く張っており、目に見てわかる程に盛り上がっている人もいます。これは姿勢の悪さなどが原因で、僧帽筋が発達しすぎている状態です。

この筋肉にボトックス注射を行うと、筋肉の張りを和らげて、肩こりの軽減とともに盛り上がりを抑えることができます。肩のラインがスッキリしてきれいに見えるため、結婚式などで肩の出るドレスを着る前に、単発で施術を受ける人もいるようです。

首が長く見える

僧帽筋が緊張していると「いかり肩」のように見えるだけでなく、首の付け根の位置が高くなることから、首が短く、太く見える原因にもなってしまいます。

ボトックス注射で僧帽筋の緊張を抑制して、盛り上がっていた肩のラインがきれいに出ると、肩の位置が下がって首が細く、長く見えるようになります。いかり肩や巻き肩も綺麗に整うため、全体のシルエットが良くなったように感じる人もいるようです。

顔が小さく見える

僧帽筋が硬く凝っており、首が短く太く見えると、そのせいで顔が大きく見えてしまうこともあります。肩や首の筋肉が盛り上がって、本来のフェイスラインが隠れてしまうのです。

そのため、ボトックス注射で首周りのラインがすっきりすると、顔が小さくなったように感じる人も多いです。首が長く見えることで、フェイスラインがはっきりし、小顔効果につながります。

頭痛の軽減

ひどい肩こりが慢性化している人の中には、頭痛に悩まされている人も多いでしょう。肩周りの筋肉が過度に緊張していると血流不足が起こり、頭蓋骨を覆う筋膜の感受性が増大して神経が刺激され「緊張型頭痛」を引き起こすといわれています。このような緊張型頭痛を軽減するためには、肩周りの筋肉をほぐすことが効果的です。

そのため、ボトックス注射で肩周りの筋肉をほぐすと、頭痛が楽になったと感じる人も多いようです。

肩ボトックスの副作用とデメリット

ボトックスに対して怖いイメージがある人の中には「顔にボトックスを打ったら、表情が不自然になった」という話を耳にしたことがあるかもしれません。これは、ボトックスを間違った筋肉に注射して、本来は動くべき筋肉まで抑制してしまったことが原因と考えられます。

肩ボトックスの場合について大きな副作用は報告されていませんが、間違った場所に注射してしまう可能性はありますので、信頼できるクリニックで施術を受けることが大切です。

また、施術を受けるデメリットとしては以下の3つが考えられますので、事前に把握しておきましょう。

保険適用外

肩こりや肩のラインをすっきりさせるためのボトックス注射は、健康保険の適用外です。脳卒中などを原因とする手足のつっぱりや重度の多汗症などの場合に限り、保険適用となります。

そのため、肩ボトックスの施術費用は全額自費です。保険適用外であるため施術費用はクリニックごとに差異がありますので、ホームページなどで事前に確認しておきましょう。

効果がずっと続くわけではない

前述でも触れた通り、ボトックス注射の効果は永久に続くわけではありません。個人差はありますが、効果が持続するのは施術から3~6ヶ月程度です。効果を持続させるには、数ヶ月に1度の頻度で定期的にクリニックへ通わなくてはなりません。

また、1回の注射で肩こりが完全にすっきりするわけではなく、筋肉が張りにくくなるまで2年ほど施術を受けたほうがいいといわれています。

赤みや腫れなどダウンタイムがある

肩ボトックスに目立った副作用はありませんが、注射による痛みや注射痕の腫れ、赤みなどが出る人もいます。通常は時間が経つと症状は治まりますが、数日経っても腫れや赤みが引かない場合には、病院へ相談してください。

また、ごくまれに点状の内出血が出るケースがありますが、こちらも製剤による副作用ではなく、注射によるものです。化粧などで隠せる程度の軽い症状が多く、1~2週間程度で治まります。

肩ボトックスの平均的な料金

アラガン社が製造する「ボトックスビスタ」を使用しているクリニックだと30,000~80,000円程度、韓国製のボツリヌス製剤を使用しているクリニックだと15,000~45,000円程度です。

肩ボトックスは左右合計として100~200単位が推奨されています。ただし、単位数は症状などにより個人差があります。最終的に自分がどれぐらいの単位を必要としているのかは受診し、医師に相談してください。

前述でも触れた通り、肩ボトックスは保険適用にならないため、クリニックによって施術費用が大きく異なります。ボトックス注射は定期的に受ける必要がありますので、行きたいクリニックの費用を確認し、継続して支払いが可能かどうかよく検討してください。

肩ボトックスで後悔しないために

ボトックスは信頼を得ている製剤ですが、施術を受けて後悔しないために、いくつか気を付けるべき注意点があります。クリニックの選び方や施術の効果を高める方法を紹介します。

カウンセリングをしっかり受けること

初回の施術を受ける前に、しっかりとカウンセリングを受けて病院と意思疎通を図ることが重要です。

特に、どの製剤を使っているのかはよく確認しましょう。少し値段が高くても厚生労働省が認可している製剤がいいのか、できるだけ安く受けたいのかなど、自分の希望を病院に伝えると、期待した効果に結びつきやすくなります。

中には、とても安価な一方で廉価版の製剤を使っていたり、量を少なくしているクリニックもありますので、信頼できる製剤を使っているかしっかり確認してください。

実績のあるクリニックで施術を受けること

クリニックを選ぶ際は、ボトックスの施術実績が多いクリニックを選びましょう。クリニックのホームページに実績数を掲載しているところや、ボトックスビスタの認定医が在籍しているクリニックだと、より信頼が持てるでしょう。

定期的に肩ボトックスを受けること

前述でも触れた通り、ボトックス注射の持続期間は3~6ヶ月ほどであり、そのまま何もしないでいると元の状態に戻ってしまいます。数ヶ月に1回程度の頻度でクリニックに通い、 施術を受けると効果的です。

肩ボトックスに関する質問

最後に、肩ボトックスに関してよくある質問に答えていきます。

妊娠中でも受けられますか?

妊娠中の人は、ボトックス注射を受けることはできません。ボトックスが妊娠に悪影響を与えるという報告や研究はありませんが、ボトックスビタスの添付文書には「妊娠中又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳婦には投与しないこと」と記載されています。

そのため、妊娠中の人だけでなく、妊娠の可能性がある人や授乳中の人もボトックス注射は受けないようにしましょう。

施術後に気を付けるべきことは?

ボトックス注射は目立った副作用やダウンタイムもないため、施術当日も通常通り生活して問題ありません。しかし、施術から数日間は施術箇所のマッサージや激しい運動、アルコールの摂取、サウナや熱いお風呂に入ることは、避けた方がいいでしょう。

後遺症が残ったりしない?

特に後遺症はありません。ごくまれに、誤注射や過度な製剤注入によって動くべき筋肉が動かなくなってしまうケースがあるようです。その場合でも、ボトックスの効果は永久的に続くわけではありませんので、数ヶ月すると元の状態に戻ります。

まとめ

肩ボトックスに使う製剤は医薬品としても使われており、高い信頼性が実証されているものです。大きな副作用やダウンタイムもないため、施術当日から普段通りに生活できるというメリットもあります。

よりこだわって施術を受けたいなら、信頼のおけるクリニックを選ぶことが重要です。使用する製剤や施術料金、実績数や口コミなどをしっかりチェックし、信頼できる美容のプロに施術を受けるようにしましょう。

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