津田クリニックは、患者様と二人三脚のオーダーメイド感覚の美容医療をポリシーに、一人ひとりの皮膚に合わせた治療を行っています。今回は 副院長の津田攝子先生に、医師を目指したキッカケや、オリジナルコスメ「TSUDAコスメ」、「津田式静脈マッサージ」などについて、お話を伺いました。
自分自身が肌トラブルに悩んだことが医師を志したキッカケ
――医師を目指したキッカケを教えてください。
津田 私は幼少時から肌が弱かったんですね。乳幼児のときから皮膚科に通っていたようです。自分自身が肌トラブルに悩んだことが医師を志したキッカケの一つです。
――なぜご自身のクリニックを開院されようと思われたのですか?
津田 皆さん肌悩みやコンプレックスが解消されると、心が元気になって行かれます。独自のスキンケアやパーソナルな美容医療を通じて「心の健康」にも寄与できたらと思いました。肌トラブルを抱えていると、自信を失い気持ちが落ち込みます。
しかし、肌のトラブルの原因はストレス、ホルモンバランス、生活習慣の乱れなどが深く関わっていて複雑です。そのため、以前の私がそうであったように、従来の治療で思うように結果が出ないと悩まれている方が沢山いらっしゃることを痛感していました。
また、40代以降の「年齢を感じる肌」を何とかしたい、という要望も多くなっていました。人生100年時代を迎え、50代60代からでも肌の老化をメンテナンスし、少しでも前向きな気持ちで過ごしたいというニーズの高まりも感じていました。男女を問わず、お悩みを抱えた方々と真摯に向き合い、独自のパーソナルケアで「肌と心の健康」に貢献できる場があるといいなと思い開院しました。
院長の一言がキッカケで生まれた「津田式静脈マッサージ」
――津田式静脈マッサージについて教えてください。
津田 「津田式静脈マッサージ」のメソッドのキッカケとなったのは、大学の臨床教授として数千例の手術経験があった当院の院長の一言でした。「癌の患者さんの手術の時、首の太い静脈を糸で縛った患者さんの顔は翌朝パンパンに腫れるけど、リンパ節をとってリンパ管を縛った患者さんの顔は翌朝さほど腫れていない。むくみの主犯は静脈にある」と言っていたんですね。そこで解剖学と生理学をもう一度紐解き直して調べたんです。
動脈と静脈を繋ぐ毛細血管が、酸素や栄養素を皮膚に届けます。動脈から静脈に移り変わる時に、血管と血管の壁の隙間から水が漏れ出しています。静脈は余分な水分や老廃物を回収しています。リンパも余分な水分を回収しますが、水分回収率は、静脈が9に対してリンパが1なのです。この余分な水分が回収できずに、いつまでも血管の外にあることで、むくみが起こるのです。そこで、静脈の道筋を捉えて強制的に押し流してあげることがむくみを取るのに有効だということで作りだしたメソッドなんです。これは、解剖学、生理学、病理学の三つが分かっていないと説明できない理論なんです。
このメソッドは、通常のマッサージ法とは異なり、下へ下へと流すのが基本動作になります。静脈を捉えてマッサージをすることで、余分な水の重みで下がっていたフェイスラインがすっきりしてリフトアップし、目もパチッと大きくなります。さらに血行も良くなります。
――患者様に対してどのようなスキンケアの指導をされていますか?
津田 まずは患者様の悩みをお聞きします。いろいろなものを試しても悩みが解決されない方が多いので、今までどのような治療をしてこられたのか、どのようなスキンケアをしてこられたのかなど、全てお聞きします。その上で、トラブルの原因をいろいろな方向から分析して、パーソナルにスキンケアを指導しています。
自分と同じように悩んでいる人達を助けたいと思って開発した「TSUDAコスメ」
T'sクレンジングウォッシュジェル/100g 3,850円(税込)ブースターコンディショナー/120ml 3,850円(税込)パーフェクトCエッセンス/60ml 14,300円(税込)フィルムアップトリートメント/60ml 14,300円(税込)スキンバリアクリーム/65g 9,680円(税込)UVカラーバーム18g ベージュオークル/6,160円(税込)スキンバリアバーム/5,940円(税込)
――オリジナルブランド「TSUDAコスメ」を開発したキッカケを教えてください。
津田 内科の研修医をしていたときに、ものすごい肌荒れに見舞われまして、顎の周りが湿疹とニキビが混在したような大変な状態になったんですね。今思うと、「大人のニキビ」と言われるものでした。昔は、ニキビは思春期にできるものだと思われていたのですが、「大人の女性ができるのは厚化粧をしているからだ」といったような言い方をされていました。確かに、私もニキビを隠したくてファンデーションを厚く塗っていました。
そこであらゆる化粧品を試したんです。皮膚の状態を治すために強い薬を使ったら良くなりますが、止めたらまた悪くなるので、副作用がなくて治せるものはないということを皮膚科を受診して痛感しました。それで、薬を止めても、ある程度維持できるもの、そういう手助けができるものがスキンケアで出来ないかなと思ったことがオリジナルコスメを開発するキッカケで、これは皮膚科医になろうと思ったキッカケでもあります。
――津田先生と同じように肌トラブルで悩まれている方を救いたいという思いから製品開発されようと思われたのですね。
津田 はい。私自身が患者ですからね。私が研修医をしていたのは今から約35年ぐらい前ですが、当時は皮膚科医が化粧品を扱うことはありませんでした。しかし私は、スキンケアを予防医学として捉えていて、皮膚科の治療に役立てていきたいと思っていました。その思いを、私の恩師の教授が「これから皮膚科医がきちんとした知識で指導していくことが必要な時代になる」と、私の考えを後押ししてくださったことで、開発の仕事を30年続けることができました。
――開発する上でこだわったところや苦労されたことはありますか?
津田 開発で一番難しいのは、安全性と有効性を一つの製品の中で両立させることです。私は、成分の0.何%という細かいところまで自分で臨床テストをしながら調整していきます。本来は科学者がやることですが、私は臨床で得た経験によって、例えば成分の選定から配合のパーセンテージまで、私なりのレシピがあります。その経験と、私自身、肌が弱かったからこそ、自分で全て臨床テストをして細かなパーセンテージのところまで最終決定をしているところが、他の化粧品との大きな違いだと思います。
成分に関してもどれか一つだけに特化して作るのではなく、皮膚のトラブルはこういう病態でできてくるから、こういう成分で構築しないといけない、というように理論的に考えて、かつ経験的に配合量を調整していきます。
これからも肌の悩みを抱えている人の手助けをしていきたい
――津田先生が考える「美・美しさ」とは?
津田 人を思いやる気持ちなどの内面が顔や表情に出る「内面から滲み出るナチュラルな美しさ」は、私の理想とするところです。
しかし、多くのストレスにさらされながらの生活を強いられる今、それを実現することは容易くは無いと感じます。
さらに肌悩みや年齢とともに抱く老け感へのコンプレックスなどは、自信や心の余裕を失わせ、表情を暗くしてしまう可能性があります。
その内面を明るく元気にするための手段として美容医療があってもいいと思うんです。男性は男性ホルモンが、女性は女性ホルモンが減ってくると、体調に変化が現れ見た目も疲れた感じが出てきます。自分の顔を見て老けたなって気持ちが落ち込むくらいなら、元気に前向きになるように自分に投資をしてあげることも必要なのではと思っています。
「美・美しさ」は、心と身体の健康あってのものだからです。
――今後の展開について教えてください。
津田 美容の世界で30年以上やってきて、いろいろなメディアからもお声掛けいただいていますが、お肌の悩みを抱えている方の力になって喜んでいただけるように、これからも頑張っていきたいです。クリニックが佐賀県なので、なかなか来院できない方もいらっしゃいます。そういう方にも、私が開発した製品を使っていただいて、喜んでいただけるように、今後も開発や活動をしていたきいと思います。
津田クリニック
副院長 津田攝子
(つだ せつこ)
経 歴
帝京大学医学部卒業
1992年より化粧品の研究開発に携わり、数多くの賞を受賞。
2000年 美容エッセイ「キレイへの道・心が安らぐ肌がきらめく」(講談社)上梓
2003年「ニキビと上手にさよならする本」 (講談社)上梓
2007年より津田クリニック副院長
2008年「津田攝子式静脈マッサージ」開発
2013年1月 オリジナルスキンケア「TSUDA SETSUKO」を発表
数々のベストコスメ大賞を受賞。
皮膚科医としての臨床経験と自らの肌を実験台にしたスキンケア開発・アドバイスには、美容のプロのファンも多く定評がある。
資格・所属学会
皮膚科認定医
臨床スキンケア開発医
津田クリニック
〒840-0801 佐賀県佐賀市駅前中央2-2-28-2F
TEL: 0952-20-7772
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