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カフェイン コーヒーの美容効果とは?海外で話題のカフェインコスメについても解説!

ほっと一息つきたいときに飲むコーヒー。眠気覚ましや疲労回復効果があることが広く知られていますが、実は美肌やダイエット効果も期待できるのをご存じですか?
最近では海外を中心にカフェインを前面に打ち出したコスメも広まってきています。

この記事ではコーヒーの美容効果や正しい取り入れ方について徹底解説します。

教えてくれたのは

薬剤師 藤原 智沙恵 さん

研修認定薬剤師、1児の母。
メーカーで化粧品・医薬部外品の研究開発職に従事し、スキンケア製品や衛生用品の開発に携わる。
薬事申請や2度の特許出願なども経験した後に、調剤薬局の薬剤師へと転職。
薬局で様々な皮膚疾患をもつ患者さんの服薬指導にあたり、さらに多くの人に正しい情報を発信していきたいという思いを持ち、医療・美容分野を中心に執筆活動を始める。
薬剤師やメーカー勤務時代に取得した化粧品成分上級スペシャリストの資格を活かし、化粧品成分の安全性や美容サプリメントの正しい服用方法などを伝える記事の執筆・監修に積極的に取り組んでいる。

コーヒーに含まれる美容成分とは?

まずコーヒーに含まれる美容成分とその働きについてお話します。

クロロゲン酸

コーヒーといえばカフェインのイメージがありますが、コーヒー中の含有量としては実はクロロゲン酸の方が多く、コーヒーの褐色や独特の苦み・渋みはクロロゲン酸によるものです。

クロロゲン酸はポリフェノールの一種で、抗酸化作用が強いことが知られています。抗酸化作用とは、ストレスや紫外線などによって体内にできた活性酸素を除去してくれる働きのことです。活性酸素はからだの細胞を傷つけ、肌の老化や動脈硬化、がんなどを引き起こす原因にもなるため、活性酸素を効率良く体内から除去することはとても大切です。

また、クロロゲン酸には、血糖値の上昇を抑える作用や、肝臓での脂質代謝を活性化して脂肪の蓄積を抑える作用も確認されています。

カフェイン

カフェインはアルカロイドの一種であり、植物が昆虫や鳥に食べられないようにするために作られた物質の一つだと考えられています。

コーヒー以外には紅茶や緑茶、コーラやチョコレートなどにも含まれています。

カフェインにはからだのエネルギー代謝を上げることで、疲労回復や脂肪燃焼を助ける働きがあります。 また心臓に作用して収縮力や拍出量を増やすことで体内の血液循環を促したり、腎臓の血管を拡張させて血流量を増やすことで尿の排泄を促したりする作用があります。

コーヒーで期待できる効果

シミやしわを防ぐ効果

活性酸素により皮膚の線維芽細胞がダメージを受けると、コラーゲンやエラスチンの生成が阻害され、肌のしわやたるみを発生させます。また、メラノサイトが刺激されることにより、メラニンの生成が活性化されシミができます。コーヒーの抗酸化作用で、シミやしわができるのを防ぐ効果が期待できます。

実際に、2015年にInternational Journal Dermatology誌で発表された研究では、健康で非喫煙の30~60歳の日本人女性131名を対象に、コーヒーの摂取量と顔面色素斑(シミ)の関係性を調査した結果、コーヒーを1日2杯以上飲む人は、紫外線による顔のシミが少なかったことが報告されています。

ダイエット効果

コーヒーには褐色脂肪細胞を活性化させて体脂肪を燃焼させる作用や、食後の血糖値の急上昇を抑える作用、尿の排泄を促しむくみを改善する作用があります。運動と併用することで、効率良く肥満や体重増加を抑えられる効果が期待できます。

冷え性の改善

全身の血液循環が良くなることでからだ全体が温まり、体温が上昇するため、冷え性の改善が期待できます。コーヒーにシナモンパウダーをかけて摂取するとさらにからだが温まりやすくなります。

カフェインコスメとは?

近年、海外を中心に広まっているカフェインコスメ
カフェインは皮膚から吸収されやすい性質があるため、肌に局所的に使用することで以下のような効果が期待できます。

目元のクマやむくみを改善する効果

目元の皮膚は薄いため、血行が悪いと静脈血が青黒く透けて見えてクマの原因となります。カフェインを含んだ化粧品を目元周りに使用することで、血行を改善して目元のクマを目立たなくしたり、代謝を良くして目元のむくみを改善したりする効果が期待できます。
そのため、カフェインはアイクリームやアイシャドウなど目元周りの化粧品に多く配合されています。

セルライトを目立ちにくくする効果

セルライトは、脂肪組織に線維化が生じて、皮膚に凸凹となって表れた状態を指します。
カフェインには脂肪を分解する酵素であるリパーゼの働きを助けて、脂肪細胞の脂肪分解を活性化させる作用があります。脂肪組織が減少することで、セルライトを減らす効果が期待できます。
そのため、カフェインはボディーマッサージ用のスリミング(痩身)ジェルなどに多く配合されています。

副作用はあるの?

化粧品に含まれる量のカフェインでは基本的に副作用は起こりにくいと考えられます。
一方でドリンクから摂取する場合は、摂取量には注意が必要です。

・カフェイン中毒
多量のカフェインで中枢神経が過剰に刺激されると、めまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠が起こります。また消化器管への刺激により下痢や吐き気、嘔吐を引き起こすこともあります。

・貧血
コーヒー中に含まれるタンニンやカフェインには鉄の吸収を阻害する作用があります。鉄は、全身に酸素を運ぶ役割を果たす赤血球(ヘモグロビン)の構成成分です。鉄が不足してヘモグロビンが作られなくなると体内の酸素運搬に支障をきたして貧血の症状を引き起こします。

・むくみの悪化
尿の排泄を促しむくみを改善する効果が期待できるコーヒーですが、逆に取り過ぎてしまうとかえってむくみを悪化させることがあります。
過剰なカフェインは、尿と一緒にカリウムを排出します。カリウムには、体内の余分な塩分や水分を体の外に出す働きがあるため、カフェインによって体内のカリウムが不足するとむくみやすくなります。

・冷え性の悪化
カフェインを大量に摂取した場合、自律神経が乱れて交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまい、手足の血流が悪くなり冷え性が悪化してしまうことがあります。またカフェインの利尿作用で頻回に水分を排出すると体の熱も一緒に奪われ冷えてしまうこともあります。

1日にとる目安量は?

コーヒー1杯(約150ml)に含まれるカフェインの量は、およそ90mgです。 欧州食品安全機関(EFSA)は摂取してもからだに影響がないと思われる1日当たりのカフェインの最大摂取量を以下のように示しています。

【健康な成人の場合】
最大カフェイン量は、1日400mg、1回200mg以下です。
つまり、1日に飲むコーヒーの量は多くても4杯程度におさえるようにしましょう。

【妊娠・授乳中の場合】
最大カフェイン量は、1日に200mgまでの摂取が推奨されています。

妊婦・授乳中の女性がカフェインを過剰摂取すると、血管が収縮して胎児や乳幼児に運ばれる栄養や酸素が少なくなるため流産や新生児の低体重リスクが高くなります。
また、子供はカフェインの感受性が高く、母乳を通じて摂取したカフェインで有害作用を受ける可能性があるとされています。
妊娠・授乳中はカフェインの摂取はできる限り控え、多くても1日2杯までにおさえるようにしましょう。

また、カフェインの感受性は個人差があるので、からだの状態を確認しながら摂取するようにしましょう。

併用できない成分はあるの?

化粧品で併用できない成分の報告はありません。
一方でドリンクから摂取する場合は、一部の医薬品と相互作用があることがわかっています。 例えば、以下のようなお薬があります。

・気管支喘息のお薬(テオフィリン)
お薬の作用が増強し中毒症状(動悸、振戦、嘔吐など)が発現する可能性があります。

・狭心症のお薬(ジピリダモール)
お薬の作用が減弱する可能性があります。

・貧血のお薬(鉄剤)
鉄の吸収が阻害され、お薬の効果の減弱や、病状が悪化する可能性があります。

・甲状腺ホルモン製剤(レボチロキシン)
エスプレッソとの併用でお薬の吸収が低下し、血中濃度が低下した症例が報告されています。

・パーキンソン病のお薬(MAO阻害薬)
機序は不明ですが頻脈、血圧上昇などの症状が発現することがあります。

正しくコーヒーを取り入れて、美容と健康に役立てよう!

美肌やダイエット効果など、嬉しい美容効果が期待できるコーヒー。
海外ではカフェインを前面に打ち出したコスメが広まりつつあることからも、その美容効果に注目が集まっていることが分かります。

ただし、コーヒーは過剰に摂取することで健康被害も報告されています。ご自身の状態に合わせて、適切な量を取ることが大切です。
また、一部のお薬と飲み合わせが悪いことも報告されているため、心配な場合はかかりつけの医師や薬剤師に相談するようにしましょう。

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