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アルガンオイル 美容効果や使い方、選び方を解説

アルガンオイルは、乾燥や年齢の影響が気になる肌のケアにふさわしいオイルです。顔だけでなく、髪や身体、爪先まで全身のケアに使えるため、万能オイルとも呼ばれています。

「モロッコの黄金」ともいわれるアルガンオイルは、抗酸化作用のあるビタミンEや、オレイン酸、リノール酸などの成分が豊富です。もともと欧米で人気を集めていましたが、近年は日本でも注目を浴びるようになりました。

この記事では、アルガンオイルの美容効果や使い方、選び方を解説します。

アルガンオイルとは

アルガンオイルは、アルガンの木になる実の種子から抽出するオイルです。アルガンの木の歴史は深く、その年数は6500万年前ともいわれています。

乾いた大地へ30mも根を伸ばし水を吸い上げるアルガンの木は「生命の木」とも呼ばれ、かつてはアフリカ全土に自生していました。しかし長い時を経た今は、アフリカ北西部のモロッコにしかありません。

アルガンの木はオリーブによく似た実を付けます。アルガンオイルは、この実に包まれた種の核を取り出し、圧搾して抽出するオイルです。

この作業には非常に手間がかかる上、100㎏の果実からわずか1ℓのオイルしか採れません。このようにアルガンオイルは大変貴重なため「モロッコの黄金」とも呼ばれています。

アルガンオイルに含まれる3つの成分

アルガンオイルの原産国であるモロッコは、砂漠地帯であり、厳しい日差しや乾燥にさらされる地域です。このような過酷な環境下でも、アルガンオイルを作る女性の肌は美しいといわれているそうです。

これは、アルガンオイルに含まれている3つの成分が関与しているのかもしれません。ここで、3つの成分の特徴を解説します。

トコフェロール

アルガンオイルは、様々なオイルの中でもハイクラスのトコフェロール含有量を誇ります。トコフェロールとはビタミンEのことです。ビタミンEは保湿力が高く、肌荒れのない健やかな肌の維持に役立ちます。

高い抗酸化作用も持ち合わせているトコフェロール(ビタミンE)は、化粧品の酸化防止剤として添加されるケースも多い成分です。

強い抗酸化作用は体内に摂取した際も働き、細胞膜や赤血球を正常な状態に保つなど、身体の維持に役立ちます。

オレイン酸

アルガンオイルには、不飽和脂肪酸の一種であるオレイン酸も豊富です。オリーブオイルやアーモンドオイルにも含まれるオレイン酸は、人の皮脂にも含まれています。

だからこそスキンケアにぴったりです。取り入れると、肌のモイスチャーバランスを健やかに保ちます。

食品として摂取すると、血液中のLDLコレステロール値を低下させる、という研究も見逃せません。生活習慣病の予防にも大切な成分だといわれています。

リノール酸

リノール酸は、人の体内では合成できない必須脂肪酸のため、食品から摂取しなければなりません。アルガンオイルには、このリノール酸も豊富に含まれています。

リノール酸は不飽和脂肪酸の1種でもあり、中でもオメガ3系脂肪酸に分類されるものとして有名です。体内に摂取すると、LDLコレステロールや中性脂肪を減らす働きをします。

リノール酸は、肌で水分を留めるセラミドを構成する成分でもあるのをご存じでしょうか。そのためリノール酸をスキンケアに取り入れると、肌馴染みがよく、角質層で水分を保持します。

アルガンオイルに期待できる美容効果

アルガンオイルは、顔だけでなく身体や髪など様々な部位に使える優秀なオイルです。ここからは、万能オイルともいわれるアルガンオイルに期待できる効果を解説します。

保湿してしっとりお肌に

アルガンオイルを構成する成分は、人の皮脂によく似ているといわれています。そのため、肌に塗布するとよくなじみ、角質層へ浸透するのを感じられるはずです。

アルガンオイルは、角質層で潤いを維持するエモリエント効果に優れています。肌を柔らかくする効果もあるため、顔にはブースターとして使ってはいかがでしょうか。洗顔後、化粧水を付ける前に、数滴を顔全体になじませて使ってみましょう。

「少し保湿感が足りない」と思える美容液やフェイスクリームへ、アルガンオイルを数滴プラスして使う方法もあります。

抗酸化作用でエイジングケア

アルガンオイルには前述のビタミンEだけでなく、ポリフェノールも含まれていて、年齢が気になる肌のケアにもぴったりです。

そもそも肌は、年齢を重ねるたびに保湿力が衰え、ハリやツヤが失われてしまうもの。潤いはもちろん、柔軟性やハリ、ツヤをプラスしたいときや、シワが心配な方のスキンケアにもアルガンオイルは活躍します。

ずっと若々しくありたい方は、毎日のスキンケアにアルガンオイルを取り入れてはいかがでしょうか。

紫外線からお肌を守って肌荒れ対策

アルガンオイルは、照りつける日差しの中で暮らすアフリカ大陸の女性たちの肌を守り続けてきました。ただしアルガンオイル自体に日焼け止めの効果はありません。紫外線によるダメージを受けにくい肌へと整える効果に期待できます。

紫外線を受けた肌のケアにも、アルガンオイルはぴったりです。日差しが気になるシーズンは、アルガンオイルで肌を保湿し、日焼け止めを塗れば、抜かりなくUV対策できます。

毛穴汚れを取り除きキメの整ったお肌に

アルガンオイルは毛穴汚れを取り除くクレンジングや、フェイスパックにも使えます。

毛穴汚れが気になるときは、気になる部位にアルガンオイルを塗布し、クルクルとマッサージしていきましょう。事前に蒸しタオルで肌を温めておくのも効果的です。その後は普段の洗顔をおこなってください。

アルガンオイルを顔へたっぷり塗ってパックし、数分置いておくと、肌のキメを整えられます。入浴中に行うのも効果的です。しっかり保湿され、しっとりとした素肌を感じられるでしょう。

自然なお通じに導くからお腹スッキリ

アルガンオイルは食用による健康効果も注目されています。体内に摂取すると、潤滑油のような働きをするため、すっきり爽快な毎日をサポート。肌だけでなく、内側の美も助けます。

モロッコの伝統的な食材でもあるアルガンオイルは、2000年代のロハスブームのときに、欧米で注目を浴びていました。

2001年、スローフード大賞を受賞したことで、さらに認知度が上がり、健康効果も知られるようになっています。

体や、髪にも使えるスーパーオイル

アルガンオイルは顔のスキンケアや食用だけでなく、身体や髪にも使える優秀なオイル。普段のシャンプー前のヘッドマッサージにも使用可能です。クレンジング感覚で頭皮の毛穴の汚れまで落とせる上、保湿もでき、健やかな頭皮環境の維持に役立ちます。

乾燥が気になる髪にはアウトバストリートメントとして活躍するのも、アルガンオイルの強みです。シャンプー後、タオルドライした髪へなじませていきましょう。

ひじやかかとのケアに

アルガンオイルは顔のスキンケアや食用だけでなく、身体や髪にも使える優秀なオイル。普段のシャンプー前のヘッドマッサージにも使用可能です。クレンジング感覚で頭皮の毛穴の汚れまで落とせる上、保湿もでき、健やかな頭皮環境の維持に役立ちます。

乾燥が気になる髪にはアウトバストリートメントとして活躍するのも、アルガンオイルの強みです。シャンプー後、タオルドライした髪へなじませていきましょう。

爪のお手入れに

アルガンオイルはネイルオイルとしても効果を発揮します。爪は一見、乾いた部位に見えますが、実は12~16%の水分を含んでいます。それ以上乾燥すると、割れやすくなったり、二枚爪になったりすることがあります。

爪の乾燥を防止するために、爪周りのケアにもアルガンオイルを取り入れてはいかがでしょうか。スキンケアやヘアケアのあと、手にアルガンオイルが残っていたら、指先に伸ばしてネイルマッサージに使ってください。

良いアルガンオイルの選び方

100㎏の実からたった1ℓしか採れないアルガンオイルは、非常に貴重なオイルです。欧米を中心に人気のオイルでもあるため、海外では粗悪品も出回っています。

輸入製品を購入する際は、原産国がモロッコであるかどうかや、欧米のオーガニック認証表記があるかどうかなどを確認しましょう。

日本で正規に販売されているアルガンオイルは、品質保証されているものがほとんどです。偽物を買ってしまう心配はあまりありません。

あらかじめ製法の違いや、よい香りを知っておくと、より高品質な商品や肌に合う商品を見つけやすくなります。

精製したものか未精製か

アルガンオイルには、精製されたものと未精製のものがあります。それぞれメリットとデメリットがあるため、肌質に合わせて選びましょう。

未精製のアルガンオイルは、ビタミンなどの貴重な成分がしっかり残っているという特徴があります。ただし不純物も含むため、肌が健康で、アルガンオイルの成分を最大限享受したい方はこちらを使用してください。

不純物による肌への影響が心配な方や、肌が弱い方は、精製されたアルガンオイルを選びましょう。未精製よりも成分は少ないものの、不純物も含まれず、肌が敏感でも使いやすいというメリットがあります。

アルガンオイルによるアレルギー反応が心配なときは、パッチテストをしてから使うとよいでしょう。

香り

アルガンオイルは精製度によって香りも異なります。未精製のアルガンオイルは、ナッツのような香ばしい香りが特徴です。一方で、精製したアルガンオイルは、製造工程で香りを取り除いているものもあります。

アルガンオイル特有の香りが苦手な方は、精製された無香のアルガンオイルを探してみましょう。

ちなみに、新鮮なアルガンオイルは爽やかな香りがしますが、時間が経過して酸化したものは鼻につく独特の臭いがします。アルガンオイルは比較的酸化しにくいことでも知られていますが、開封したら可能な限り早く使い切りましょう。

圧搾方法

高品質なアルガンオイルを探す際は、圧搾方法にもご注目ください。オイルの圧搾方法は、低温圧搾法と高温圧搾法の2種類で、より質が高いのは低温圧搾法で作られた製品です。低温圧搾法はコールドプレスとも呼ばれています。

その名の通り熱を加えずに素材をプレスし、オイルを抽出するため、高温圧搾法よりも酸化しにくい点がメリットです。

ただし低温圧搾法は、高温圧搾法で抽出したアルガンオイルの30%しか抽出できません。そのため、値段はどうしても高くなります。ある程度コストがかかっても高品質なアルガンオイルを手にしたいときは、低温圧搾法で抽出された商品を選びましょう。

食事やサプリメントで取り入れるのも◎

アルガンオイルは、原産国のモロッコや欧米で様々な料理に活用されています。健康効果に期待できる食品でもあるため、健康食品を取り入れる感覚で生活に取り入れるのも良いでしょう。食用のアルガンオイルやアルガンオイルのサプリメントは、日本でも購入できます。

アルガンオイルに関するよくある質問

最後に、アルガンオイルに関してよく目にする質問を、まとめて紹介します。これからのスキンケアや食生活にアルガンオイルを取り入れたいと考えている方は、ぜひ購入前の参考にしてください。

顔に塗って油焼けしない?

アルガンオイルは鉱物由来ではなく、植物から採られた油なので、酸化しにくいため、油焼けの心配はありません。そもそも油焼けは、塗布したオイルが紫外線の影響で酸化することによって起きるものです。

適切に保管したものであれば日中つけても大丈夫です。しかし、どんな油でも時間とともに酸化が進むため、封を開けたらできるだけ早く使い切るようにしましょう。

アルガンオイルの保存の方法は?

アルガンオイルは直射日光のあたらない涼しい場所で保存しましょう。酸化しにくいオイルではあるものの、光や熱の影響をまったく受けないわけではありません。

冷蔵庫で保管する必要はありませんが、光の当たる場所や、高温多湿になる場所を避けて保存してください。もともと遮光瓶に入っている商品を買うのも良いでしょう。

まとめ

希少価値の高いアルガンオイルは「モロッコの黄金」とも呼ばれ、欧米を中心としたロハスな人々から支持されています。古来より、アフリカの過酷な環境下で暮らす女性たちの肌を守ってきました。

抗酸化作用のあるビタミンEや、人の皮脂に似たオレイン酸、リノール酸を豊富に含むため、肌に塗布すると高いエモリエント効果を発揮します。食用のアルガンオイルにもメリットがあるため、新しい美肌・健康習慣に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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