化粧品の使用期限は？開封前後の期限と期限を過ぎるとどうなるか解説
「数年前に購入した化粧品は使っても問題ないか」「開封してからいつまでに使い切ればいいのか知りたい」と思っている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。化粧品は使用期限が設定されており、開封前後で期限は異なります。
そこで本記事では、化粧品の使用期限、適切な保管方法、化粧品の使用期限が切れるとどうなるのかについて詳しく解説いたします。化粧品を長持ちさせる方法もご紹介するので、ぜひご覧ください。
化粧品の使用期限は？
化粧品の使用期限は、医薬品医療機器等法（薬機法）により定められています。医薬品医療機器等法では、化粧品の使用期限表示は以下のようになっています。
「適切な保存条件のもとで3年以内に性状及び、品質が変化するおそれのある化粧品は使用期限を表示しなければならない。ただし性状及び品質が安定している化粧品を除く」
つまり、化粧品の使用期限は、未開封の状態で3年間とされています。製造後3年を超えて品質が安定な化粧品・医薬部外品については、使用期限を記載する必要はありません。そのため、パッケージや容器に使用期限の表記がされていない場合は、3年間は使用可能という認識になります。
使用期限が切れた化粧品は炎症や肌荒れなど肌トラブルにつながる恐れがあるため、使わないようにしましょう。
開封後の化粧品の使用期限は？
開封後の化粧品の使用期限については製品により異なりますが、目安としては約3ヶ月〜1年間とされています。
ただし、開封後は空気が入って酸化が進み、成分が変化するため、期限を過ぎた化粧品は肌トラブルの原因になることがあります。そのため、できるだけ早く使い切るようにしましょう。
化粧品の開封日を忘れたときの調べ方
化粧品の使用期限を確認する方法として、パッケージや製品に記載されているロット番号（※）を確認する方法があります。例えば、以下のようなものです。
【化粧品の使用期限の表記例】
EXP 10/2026…使用期限 2026年10月
12M…使用期限 12ヵ月
24M…使用期限 24ヵ月
上記の場合、EXPの後に日付が記載されています。その日付が使用期限です。「12M」と表示されている場合は、使用期限が12カ月以内であることが記載されています。
また、製造年月日は以下のように表記されていることもあります。
【化粧品の製造年月日の表記例】
MFD 10/2023、MFG 10/2023…製造年月日 2023年10月
MFD 01/10/2023、MFG 01/10/2023…製造年月日 2023年10月1日
MFD 011023、MFG 151023…製造年月日 2023年10月1日
上記の場合、MFDの後に製造年日付が記載されています。
化粧品の使用期限を確認する際には、製品に記載されているロット番号も参考にしてみてください。メーカーによってはロット番号を問い合わせると製造日を教えてくれるところもあります。肌トラブルを防ぐためにも、使用期限内に化粧品を使うことを意識しましょう。
※ロット番号...パッケージに記載されている数字やアルファベットのこと
使用期限内でも化粧品が劣化している可能性も
化粧品の使用期限は3年とされていますが、それは適切な環境で保存した場合に限ります。保存環境によっては未開封で3年以内でも劣化している可能性があるため注意が必要です。
化粧品が劣化している場合、以下のような変化があります。
・色が変わっている
・テクスチャーが変わっている
・分離している
・変な臭いがする
これらの状態が化粧品に見られる場合は、劣化している可能性があります。化粧品が劣化していると、肌トラブルの原因になることがあるため注意が必要です。化粧品を使用する前に、見た目や香り、テクスチャーなどを確認し、異変を感じたら使用しないようにしましょう。
化粧品の適切な保管方法
ここからは、化粧品の適切な保管方法を詳しくご紹介します。以下の内容を参考に、日頃の保管環境を見直してみましょう。
直射日光を避ける
直射日光が当たると、化粧品の品質が低下する可能性があります。常に直射日光が当たる場所に置いておくと、成分が分解したり、劣化が早まったりすることもあります。品質低下につながるため注意が必要です。
窓際や車の中など、日光が当たる場所は避けましょう。
高温多湿の場所に置かない
高温多湿の場所に置くと、化粧品の品質が低下したり、変質したりする可能性があります。温度変化の高い場所、湿度の高い浴室などで保管することは避け、風通しの良い涼しい場所で保管しましょう。
特に30℃を超える室内に保管すると、化粧品は劣化しやすくなります。夏の間は風通しがよく、高温にならない場所に保管することが大切です。
また、化粧品を冷蔵庫に入れておく方もいますが、「要冷蔵」と記載されている製品や、冷蔵庫で保管する必要があるもの以外は常温での保存で問題ありません。
冷蔵庫に保存すると、出し入れする際の温度変化により、製品が劣化する原因となります。成分が分離する恐れがあり、安定性を保証できないため注意が必要です。
化粧品を長持ちさせる使い方
ここからは、化粧品を長持ちさせる使い方をご紹介します。どれも簡単にできることばかりなので、ぜひ参考にして取り入れてみてください。
蓋を開けっぱなしにしない
化粧品は空気に触れると成分が酸化し、劣化してしまいます。劣化した化粧品は思ったような効果を得られにくくなるため注意が必要です。劣化を防ぐために、使用後すぐにキャップや蓋をしっかり閉めましょう。
また、蓋を清潔に保つことも重要です。蓋の溝などが汚れていると閉まりにくくなり、空気に触れてしまうことで酸化する原因になります。汚れたらこまめに拭き取り、衛生的に保つことを意識しましょう。
化粧品をできるだけ素手で触らない
化粧品を素手で触ると、手についている雑菌が繁殖する原因になります。ジャータイプの化粧品は指を入れず、スパチュラなどを使いましょう。スパチュラを使用したら、綺麗に拭き取ります。
スパチュラがなく、やむを得ず素手で使う場合は使う前には手を洗い、清潔な状態で使用しましょう。
化粧品の使用期限が切れるとどうなる？
化粧品の使用期限が切れると、以下のような問題が起こる可能性があります。
・本来の成分の効果を感じにくくなる
・メイクアップ用品は発色など仕上がりが悪くなる
・雑菌などにより肌荒れや炎症の原因になる
使用期限が切れた化粧品は、成分が劣化しているため、効果が薄れることがあります。前述の通り、化粧品の使用期限は、未開封で約3年間、開封後で約3ヶ月〜1年間とされています。使用期限が切れた化粧品はさまざまな肌トラブルの原因になる恐れがあるため、使用を避けましょう。
化粧品を使い切れない！使用期限内に使うコツ5つ
化粧品を使用期限内に使うにはどうしたら良いのでしょうか。ここからは、使用期限内に使うコツをご紹介します。できるだけ品質を守り、質の良い状態で長く使いましょう。
開封日を直接化粧品に記入する
化粧品の開封日を忘れないように、化粧品の側面や底に開封した日を記入する方法があります。使用期限が記載されていない化粧品が多いので、容器に直接書くと忘れずに済みます。日にちが書かれていると、使用期限を意識できるようになるでしょう。
使い切るまで新しい化粧品を買わない
化粧品を使用期限内に使うために、今使っている化粧品を使い切るまで新しいものを買わない方法もあります。
まずは今使っている化粧品から使うことで、衝動買いを防ぐこともできます。新しいものを買ってしまうと、今まで使っていたものを使わなくなってしまう恐れもあるので、習慣を見直すことも大切です。
規定量を使う
「化粧品を使うのがもったいなくて少量しか使っていない」という方もいらっしゃるかもしれません。しかし、メーカーが指定する量を使わないと、使用期限内に使いきれず、いつの間にか製品が劣化してしまう恐れがあります。規定量を使うことで効果実感にもつながりやすくなるというメリットもあります。
メーカーが指定する規定量を使うと使用期限内に使い切ることができるので、ぜひ実践してみてください。
大容量タイプを買わない
大容量タイプの化粧品を買わずに、使い切れる量を購入する方法もあります。大容量タイプはリーズナブルでお得に使えるかもしれませんが、量が多いため使いきれなくなる可能性もあります。
化粧品選びに迷った場合や使い切る自信がないものは、サンプルサイズやトラベルサイズを選ぶと良いでしょう。
首やデコルテなどパーツに使う
化粧水や乳液などが使いきれない場合は、化粧品を首やデコルテなど、身体の他の部位にも使いましょう。ボディにも使うと広範囲に使用するため消費量が増え、早く使い切れます。普段なかなかボディケアができていない方にとっても向いている方法です。
化粧品は使用期限内に早めに使い切ろう
化粧品は、未開封で3年以内が使用期限で、開封後は約3ヶ月〜1年間が目安です。期限を過ぎた化粧品は肌トラブルの原因になる可能性があるため、使用するのは避けましょう。
化粧品の劣化を防ぐためには保管環境も大切です。直射日光を避け、高温多湿な場所に置かないようにしましょう。
「今まで化粧品の使用期限を意識したことがなかった」という方は、成分が劣化しないように、早めに使い切りましょう。
