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【薬剤師監修】ノンコメドジェニックとは?選び方のポイントやニキビケアの注意点についても解説

「ノンコメドジェニック化粧品を使えばニキビが治るの?」
「ノンコメドジェニック製品の見分け方がわからない」

このような疑問やお悩みを抱えていませんか? ニキビに効果的な製品を調べるなかで、「ノンコメドジェニック」という言葉を見かけたことがある方も多いかと思います。

ニキビでお悩みの方は、ノンコメドジェニック化粧品を活用することで、ニキビができにくい素肌を手に入れられるかもしれません。 今回は、ノンコメドジェニック化粧品を選ぶ際のポイントや、ニキビケアにおける注意点についても解説します。ニキビケアに力を入れたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

教えてくれたのは

薬剤師 稲嶺千春 さん

大学卒業後、製薬企業で健康食品の品質保証に携わる。その後、調剤薬局の薬剤師へと転職して心療内科の処方を中心とした臨床経験を積む。会社員として働くなかで、自分の力だけで人々に価値提供していくことに興味をもち、もともと興味のあった美容や健康分野を中心に執筆活動をしている。

ノンコメドジェニックとは?

ノンコメドジェニックとは、コメドが発生しにくいようにつくられていることを意味する言葉です。コメドとは初期段階のニキビであり、毛穴詰まりを起こした状態のことをいいます。

ノンコメドジェニック化粧品の大きな特徴は、油分が抑えられていることです。

ニキビの原因であるアクネ菌は油分をエサにするため、油分が抑えられているノンコメドジェニック化粧品はニキビ予防に役立ちます。

ノンコメドジェニックの化粧品の種類

ノンコメドジェニック化粧品には、スキンケア製品やベースメイク製品など、さまざまな種類のものがあります。

<ノンコメドジェニック化粧品の種類の例>
・洗顔料
・化粧水
・美容液
・乳液 
・日焼け止め
・化粧下地
・ファンデーション


「ニキビがあるのに、油分の多い乳液やクリームを塗っていいの?」とお悩みの方は、それらのアイテムをノンコメドジェニック製品に変えてみるといいでしょう。

スキンケア製品だけでなく、化粧下地やファンデーションにもノンコメドジェニック製品があるため、ニキビ肌にメイクをするのが不安な方でも比較的安心して使用できます。

ノンコメドジェニック化粧品を選ぶ際のポイント

ノンコメドジェニック化粧品を選ぶときには、どのようなことに注意すればいいのでしょうか?
ここでは、ノンコメドジェニック化粧品を選ぶ際のポイントを5つご紹介します。

ノンコメドジェニックテスト済みかを確認する

ノンコメドジェニック化粧品を選ぶ際には、「ノンコメドジェニックテスト済み」と記載されたものを選びましょう。ノンコメドジェニックテストとは、ニキビができにくい製品かどうかを確認する試験のことです。

ノンコメドジェニックテスト済みの化粧品を使ったすべての方にニキビができないわけではありませんが、化粧品を選ぶ際の指標のひとつとして参考にするとよいでしょう。

医薬部外品を選ぶ

ノンコメドジェニック化粧品を選ぶ際には、テスト済みかどうかに加えて、ニキビケアに効果的な有効成分が配合された医薬部外品であるかどうかも確認するとよいでしょう。

医薬部外品とは、厚生労働省に認められた有効成分が一定量配合された製品のことです(※1)。

<ニキビケアに効果的な有効成分の例>
・グリチルリチン酸ジカリウム:抗炎症作用
・アラントイン:抗炎症作用
・サリチル酸:殺菌成分
・イソプロピルメチルフェノール:殺菌成分


医薬部外品はパッケージに「医薬部外品」や「薬用」と記載されているので、購入前に確認しましょう。

添加物が少ない製品を選ぶ

化粧品に配合されている添加物が多いと、肌への刺激となってニキビを悪化させる可能性があります。そのため、防腐剤や着色料、合成香料といった添加物の少ない低刺激な製品を選ぶとよいでしょう。

好みの使用感のものを選ぶ

繰り返し発生しやすいニキビをケアするためには、スキンケアを無理なく毎日続けることが大切です。そのため、自分の好みの使用感や香りのものを選ぶとよいでしょう。さらに、自分が使いやすい容器かどうかもチェックするとよりよいでしょう。

テスターやサンプルが用意されている製品であれば、購入前に確認すると安心ですよ。

保湿力が高いものを選ぶ

ノンコメドジェニック化粧品は一般的に、​アクネ菌のエサとなる油分が少ない処方でつくられているため、部分的に肌の乾燥を感じる場合があります。そのため保湿成分が豊富な製品を選ぶとよいでしょう。

脂性肌だからといって油分の多いスキンケア製品を避ける方もいるかもしれませんが、ニキビ肌を改善するには保湿が大切です。保湿をおこたると、肌が乾燥から守るために皮脂が過剰に分泌し、毛穴が詰まりやすくなるためです。

ノンコメドジェニック化粧品のなかでも、セラミドやヒアルロン酸、コラーゲンといった保湿力が高い成分が含まれているものが効果的です。

ニキビケアで注意したい2つのポイント

ここでは、ニキビの改善や予防に役立つニキビケアのポイントを2つご紹介します。

食生活を改善する

私たちのからだは、日々食べたものでつくられます。そのため、いくらニキビケアに特化した化粧品を使っても、食生活に気をつけなければ意味がありません。

普段から、ケーキや菓子パン、揚げ物などの高脂質・高カロリー食を摂りすぎていませんか?

皮脂の材料となる脂質や糖質を摂りすぎると皮脂分泌が促進されるため、ニキビを悪化させるといわれています。

ニキビを防ぐためには、皮脂の過剰分泌を抑えたり、ターンオーバーを改善したりするビタミン類や、ニキビの原因となる便秘の解消に役立つ食物繊維をしっかり摂りましょう。

以下は、ニキビ対策に役立つ成分が多く含まれる食べ物の例です(※2)(※3)。

<ニキビ対策に役立つ栄養素と、含まれる食材の例>

栄養素 食材
ビタミンB1 豚肉、玄米、豆類、さつまいも、ブロッコリー
ビタミンB2 納豆、牛乳、ヨーグルト、チーズ
ビタミンB6 かつお、まぐろ、さけ、肉類
ビタミンC 緑黄色野菜、イチゴ、ミカン、じゃがいも
ビタミンE アーモンド、うなぎ、サンマ
食物繊維 穀物類(雑穀米、全粒パン)、豆類(大豆・納豆・おから)、海藻、こんにゃく、野菜、きのこ

毎日の食事を見直して、内側からのニキビケアをしていきましょう。

ニキビの上に乳液やクリームを塗らない

油分はアクネ菌のエサになるので、油分の多い乳液やクリームはニキビを避けて塗るようにしましょう。

ただし、ニキビができている部分以外は乳液やクリームでしっかり保湿することが大切です。どれだけ化粧水で肌に水分を与えても、乳液やクリームでフタをしないと蒸発してしまいます。

肌が乾燥すると、肌の潤いを守るために過剰な皮脂分泌でニキビが悪化する場合があるため、ニキビは避けてしっかり保湿しましょう。

ノンコメドジェニックに関するよくある質問

ここでは、ノンコメドジェニックに関してよくある質問についてお答えします。 ノンコメドジェニック化粧品を試してみたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

ノンコメドジェニック化粧品でニキビは治るの?

ノンコメドジェニック化粧品は、化粧品であるためニキビを治療する効果はなく、あくまでニキビの予防に役立つものです。

さらに、ニキビの初期段階であるコメドができにくくつくられているものであって、使用するすべての人にコメドが発生しないわけではないので注意しましょう。

ノンコメドジェニックテストではどんな検査をするの?

コメドができにくい製品かどうかを評価するノンコメドジェニックテストでは、比較的皮脂腺の多いヒトの背中を利用して試験サンプルを複数回塗布し、約2週間後に角質を拭って、顕微鏡でコメドが形成されているかどうかを確認します(※4)。

「ノンコメドジェニックテスト済み」と「ノンコメドジェニック処方」は同じ意味?

これら2つの表現は似ていますが、同じ意味ではありません。

「ノンコメドジェニックテスト済み」と記載されている製品は、ヒトの肌を使って実際に試験し、コメドができにくいことが確認されています。一方で「ノンコメドジェニック処方」と記載された製品は、コメドができにくい処方でつくられているものの、専門機関でのテストは行っていない場合があります。

そのため、「ノンコメドジェニックテスト済み」と表示された製品から優先的に試してみるとよいでしょう。

ノンコメドジェニック化粧品を活用してニキビができにくい肌を目指そう

ノンコメドジェニック化粧品はニキビを治療するものではありませんが、新たなニキビの発生や、悪化の予防に役立ちます。ただし、「すべての方のニキビを必ず防ぐ」といったものではないため、注意が必要です。

またニキビ対策には、化粧品の工夫に加えて食生活の改善も大切です。ビタミン類や食物繊維を積極的に摂り、生活習慣の基盤を整えた上でスキンケアにも力を入れましょう。

本記事で参考にした選び方を参考に、自分に合ったノンコメドジェニック化粧品を選んでニキビ予防に取り組んでみてくださいね。

【参考文献】
※1 東京都健康安全研究センター 医薬部外品の表示について
https://www.tmiph.metro.tokyo.lg.jp/k_yakuji/i-kanshi/bugaihin/b-hyouji/
※2 日本女子大学健康サポートグループ 肌トラブルの解消にオススメの食品
https://mcm-www.jwu.ac.jp/~maruyama/onayami-hada3.html
※3 独立行政法人 国立健康・栄養研究所 ビタミンB、Cを多く含む食品・食材について
https://www.nibiohn.go.jp/eiken/hn/modules/pico/index.phpcontent_id=74.html
※4 SOUKEN ノンコメドジェニックテスト
https://www.souken-lab.co.jp/safety/comedo.php

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