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エラグ酸の美容効果って?美白、ダイエットをサポートする注目の成分について解説

美容や健康に対する意識の高い人なら「エラグ酸」という成分を聞いたことがあるかもしれません。エラグ酸はポリフェノールの一種で、美白やシミ対策に効果があるだけでなく、肥満や冷えの改善にも有効であるといわれている注目の成分です。それでは、エラグ酸はどのような食品に含まれており、どうやって日常に取り入れるのが効果的なのでしょうか。今回は、エラグ酸の代表的な作用やおすすめの食材、摂取方法などについて詳しく解説します。

エラグ酸とは?

エラグ酸は、イチゴやブドウ、ザクロ、クルミなどの果物や野菜に多く含まれるポリフェノールの一種で、強い抗酸化作用があるといわれている天然の成分です。抗酸化作用とは、体の酸化を抑えて、細胞を傷付ける活性酸素を無毒化する作用のことです。そのため、生活習慣病などの予防に効果があると期待されています。

エラグ酸には、その他にも美白作用や糖尿病の予防効果、体の老化を緩やかにする効果、抗菌作用、体重減少をサポートする効果があると報告されており、多くの化粧品や健康食品に使用されています。

エラグ酸は、1831年にフランスの科学者アンリ・ブラコノーによって発見された成分です。日本では、1996年に厚労省から医薬部外品としての認可を受け、さらに食品としての安全性が認められたことから、2003年には食品添加物としても認可されています。

エラグ酸に期待できる効果

エラグ酸には、次のような効果があるといわれています。

・抗酸化作用
・美白、シミ・そばかすの予防
・肥満の予防、改善
・血糖値の低下
・冷えの改善
・抗菌・抗ウイルス


その中でも、いくつかの効果について詳しく解説していきます。

シミができるのを抑制する

シミは、肌の中にあるメラノサイトという細胞で作られるメラニン色素が原因です。メラニン色素の生成には、酸化酵素の一種である「チロシナーゼ」という物質の働きかけが大きく関わっていることも明らかになっています。エラグ酸には、このチロシナーゼの活性を抑制する作用があるため、日焼けなどによる色素沈着を防ぎ、シミができるのを予防する効果があると考えられているのです。

このことから、1996年には美白有効成分であると承認されており、医薬部外品として化粧品に表示させることが許可されています。

肥満気味の方の脂肪を減らす

いわゆる「肥満」に分類される人は、運動不足や加齢などによりエネルギー消費量が低下し、脂肪が消費されずに貯蔵に回されてしまっている状態です。使われなかった中性脂肪は肥大化して「脂肪細胞」として体に溜め込まれます。

通常、脂肪細胞からは「レプチン」と「アディポネクチン」という善玉ホルモンが分泌されています。レプチンには、満腹中枢に働きかけて食欲を抑えたり、中性脂肪の分解を促してエネルギー源に変換したりする作用があり、アディポネクチンはレプチンを活性化させる役割を持っています。しかし、脂肪細胞が肥大化するとアディポネクチンが産生されにくくなり、そのためにレプチンが脳に届かなくなり結果として食欲抑制が効かず、脂肪細胞がさらに溜め込まれてしまうのです。

エラグ酸には、アディポネクチンの分泌量を2.6倍に増やすという研究結果があります。つまり、エラグ酸を摂取すると脂肪細胞の働きが正常化し、食欲を抑える効果があると考えられるのです。

他にも、レプチンの作用が活性化すると中性脂肪の分解が促進され、インスリンの感受性が高まって血行が改善するとされています。そのため、動脈硬化や高血圧など血管系の疾患改善にも効果があるのではないかと期待されています。

ダイエットにはあまり効果がない?

前述の通り、エラグ酸には食欲を抑制したり中性脂肪の分解を促進したりする効果が期待されています。とはいえ、あくまでも食品の一種であり、体の変化に多大な影響を与えるものではありません。エラグ酸を摂取したからといって、体重減少などの効果がすぐに現れることはないと考えたほうがいいでしょう。

ダイエットの効果を高めたいなら、規則正しい生活や適度な運動、バランスの良い食事を取り入れることが必要不可欠です。基本的な生活習慣の見直しを行い、その上でダイエットをサポートするものとしてエラグ酸を取り入れてみるといいでしょう。

冷えを和らげる

日常的な手足の冷えは特に女性で感じる人が多いとされていますが、その原因は体内で熱をうまく生産できない代謝障害と、熱の運搬ができていない末梢循環障害です。エラグ酸を摂取することで冷えにより低下した末梢血流を改善に導き、手足の皮膚表面温度を上昇させる効果があると報告されています。

冷えは、肩こりや便秘、腰痛、慢性疲労などの原因にもなることから、これらの症状の改善にも効果があると期待されています。

副作用やデメリットはない?

効果の反面、副作用やデメリットが気になる人も多いことでしょう。

エラグ酸について、安全性試験結果では大きな健康被害は報告されていません。エラグ酸は様々な食品によって古くから恒常的に摂取されてきた成分ですので、安全性に問題はないと考えていいでしょう。

もちろん、体にいいからといって摂りすぎは禁物です。1日の摂取目安量を守り、適切に取り入れれば特に副作用を気にする必要はありません。

エラグ酸をおすすめできない人

妊娠中の方や妊娠を予定している方は、摂取に注意が必要です。エラグ酸を含む食品を適量摂る分には問題ありませんが、サプリメントを使用する際は特に注意してください。サプリメントには様々な成分が含まれており、栄養素の過剰摂取につながる可能性があります。妊娠中に摂っても問題ないかどうか、かかりつけの医師に確認すると安心です。

また、何らかの持病があり治療中の方も、医師の確認をとることがおすすめです。健康機能性食品は体に思わぬ作用をもたらしたり、薬の作用と相反して薬効を弱めてしまうケースもあります。医師や薬剤師などに「このサプリメントを摂っても問題ないか」と確認してから摂取するようにしてください。

エラグ酸を多く含む食品

エラグ酸は、オーストラリアなどの亜熱帯気候に生息するフトモモ科のユーカリ、マメ科のタラ、ニガキ科のアフリカマンゴノキなどの植物に多く含まれています。

手軽に摂れる食品の中では、次のようなものがおすすめです。

・イチゴ
・ブラックベリー
・クランベリー
・ボイセンベリー
・サンタベリー
・ザクロ
・クルミ
・ナッツ類
・ブドウ


特に、ベリー系の種子の部分に多く含まれているとされています。最もエラグ酸の含有量が多いといわれているのがブラックベリーです。イチゴやラズベリーよりも多くのエラグ酸が含まれているという研究報告がありますので、積極的に摂取してみるといいでしょう。

エラグ酸を手早くとるならサプリメントも

エラグ酸は取り入れたいけど、日常的に果物を食べる機会が少ないという方は、サプリメントで取り入れる方法もおすすめです。

シミの抑制効果や肥満の改善効果が期待できるエラグ酸は、サプリメントにも多く使用されています。サプリメントなら、手軽に取り入れられるだけでなく、美白やダイエットなど目的に合った栄養素を効率的に摂ることも可能です。

ドラッグストアなどで手軽に買えるサプリメントにもエラグ酸が使われているものは多数ありますので、気になる方はサプリメントを取り入れてみてはいかがでしょうか。

エラグ酸の効果についてのよくある質問

最後に、エラグ酸についてよくある質問に答えていきましょう。

いつ飲むのが効果的?

サプリメントはあくまでも食品ですので、好きなタイミングで摂取して問題ありません。

サプリメントとしての効果を高めたいのなら、ライフスタイルに合わせて摂取を習慣化することがおすすめです。朝目覚めた直後や朝食時、就寝前など自分が飲みやすいタイミングで生活に組み込んで習慣化すると、忘れずに摂取することができるでしょう。

どれぐらい飲んだらいいの?

肥満の改善に関する臨床試験では、エラグ酸を1日3mg摂取して効果が得られたとされています。サプリメントにどのくらいのエラグ酸が含まれているかは製品によって異なりますので、パッケージに表示されている摂取目安量を参考に、1日の適正量を守って摂取してください。

生のフルーツでとるなら、イチゴやブラックベリーなどのベリー系がおすすめです。例えば、イチゴには71~83mg/100gのエラグ酸が含まれています。食欲の抑制や中性脂肪の分解に必要なエラグ酸の摂取目安量である1日3mgであれば、イチゴ1粒でこの量をカバーできると考えられます。

まとめ

エラグ酸は、美白や肥満の解消、冷え性の改善などの効果が期待されている注目の成分です。多くの臨床実験で効果が実証されていることから、医薬部外品や食品添加物として認められています。

エラグ酸はイチゴやラズベリーなどのベリー系の果物に多く含まれますが、手軽に摂りたいならサプリメントがおすすめです。サプリメントなら目的に合わせた栄養素を複合的に摂ることができますので「日常で果物を食べる機会が少ない」という人でも、エラグ酸を取り入れやすいでしょう。

ただし、あくまでも食品ですので、過度の期待は禁物です。美容やダイエットには、バランスの良い食事や適度な運動習慣が重要です。日頃の生活習慣を見直した上で、サポートとして賢くエラグ酸を取り入れてみてくださいね。

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