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高濃度ビタミンC点滴 効果や経口摂取や注射との違いについて解説

ビタミンCは美しい肌や生活習慣病予防に効果があり、欠かせない成分です。しかし、化粧品やサプリメントでは効果が現れるまで時間がかかります。ビタミンCを、すばやく多くの量を取り込めると話題の施術が高濃度ビタミンC点滴です。

「1回の費用や摂取量はどれくらい?」「保険適用されるの?」「副作用が心配」このように悩まれる方も多いのではないでしょうか。

今回は、高濃度ビタミンCの効果や施術時間、よくある質問について解説します。

高濃度ビタミンC点滴とは

高濃度ビタミンC点滴は、高濃度のビタミンC溶剤を点滴によって直接静脈へ注入し、体内の血中濃度をあげる施術です。

ビタミンCを摂取する場合、サプリメントやドリンクなどで経口摂取する方が多いでしょう。しかし、経口摂取は効果が表れるまでに時間がかかったり、余剰分は身体の外へ出されたりします。

一方、高濃度ビタミンC点滴は経口摂取に比べて20~40倍の高い効果が期待できます。1回の点滴で25,000~50,000mgのビタミンCを注入するため、レモン約1200個~2500個分のビタミンCを補給できるといわれています。

アメリカなどでは、がん治療の代替治療として注目されていますが、日本ではエイジングケアの一つとして取り入れられています。

こんなお悩みの方に

高濃度ビタミンC点滴は、以下のようなお悩みをお持ちの方に向いています。

・美肌になりたい方
・肌にハリがないと感じている方
・シミや肝斑が気になる方
・ニキビや口内炎、口角炎ができている方
・ストレスや体調不良による肌荒れが気になる方
・疲労感や倦怠感が抜けない方
・ストレスを感じやすい方
・タバコをよく吸う方
・紫外線をよく浴びている方


経口摂取では解決できなかった悩みも、高濃度ビタミンC点滴で改善に導くことができます。

高濃度ビタミンC点滴に期待できること

高濃度ビタミンC点滴には、肌の悩みや抗酸化作用による肌の老化をゆるやかにすることなど、様々な効果が期待できます。

キメやハリのあるうるうる肌へ

キメ細やかでうるおいのある肌を生成するには、ビタミンCが欠かせません。美肌に必要なビタミンCは、肌の弾力のもとを作り出すコラーゲンやエラスチンを増やす働きがあります。

エラスチンは保湿成分であるセラミドをしっかり閉じ込めます。エラスチンが角質細胞や水分をつないでくれるため、肌のすき間をなくし、キメ細やかなうるおい肌を作り出してくれるのです。エラスチンが減り、セラミドが失われると肌の保護バリアが弱くなり、外からの刺激に過敏になります。

紫外線を浴びすぎた肌は、乾燥しやすい状態になっています。化粧品で肌のダメージを補っても、コラーゲンを作る真皮まで浸透させることはできません。しかし高濃度ビタミンCを点滴で直接体に入れることで、体の中からコラーゲン生成を促し、ハリのあるうるおい肌を目指すことができます。

メラニンの生成を抑制してシミやそばかすを防ぐ

紫外線を浴びるとメラノサイトが刺激されます。メラノサイトは紫外線によって刺激を受けるとメラニン色素を生成します。ビタミンCはメラニンの生成に関わっているチロシナーゼの働きを抑制します。

また、ビタミンCはメラニンの色を肌色に還元する作用もあるため、できてしまったシミを目立たなくする効果も期待できます。

強力な抗酸化作用でサビない肌へ

人にとって酸素は、生きていくために欠かせないものですが、体内に入った酸素は体の中で活性酸素(フリーラジカル)という酸化物質に変わります。活性酸素は体内で正常な細胞の老化や病気を引き起こす要因です。

強力な抗酸化作用の役割を果たす高濃度ビタミンCを体に取り込むことで、活性酸素を過剰に作らせず、また傷ついた細胞の回復を早めることができます。

活性酸素によって傷つけられた細胞が原因で、肌細胞が老化すると乾燥や乾燥によるシワ、くすみの原因となります。また心臓病やがんなどの原因にもなる生活習慣病を引き起こすことが知られています。

タバコを吸う方はニコチンにより体内のビタミンCが破壊されてしまうため、ビタミンCが不足しがちです。ビタミンC点滴で、不足したビタミンCを補うことができます。

ニキビや肌荒れ、口内炎の予防

ビタミンCはニキビの原因となる過剰な皮脂分泌を抑えます。また抗炎症作用や殺菌作用があります。ニキビはアクネ菌が毛穴にたまった過剰な皮脂で増殖することが原因です。ビタミンC点滴で直接取り込むことにより、ニキビとニキビによる肌荒れを改善に導くことが期待できます。

またビタミンCの抗炎症作用や抗酸化作用によって、肌荒れや口腔内の炎症、口角炎、口臭などの緩和が期待できます。

疲労回復・抗ストレス作用

ビタミンCには疲労回復や抗ストレス作用が期待できます。ストレスがたまっているとビタミンCが消費されるため、積極的な摂取が必要です。

ストレスを感じると、人間は抗ストレスホルモンを分泌させます。副腎でホルモンを分泌して、血圧や血糖値を一時的に上げることで体を守ろうとするのです。この時にビタミンCが消費されます。

ビタミンCが不足していると、倦怠感や無気力になりやすく、ストレスに弱くなってしまいます。また毛細血管がもろくなって出血しやすい「壊血病」を引き起こしやすくなることも知られています。疲労がたまっているときは高濃度ビタミンC点滴が効果的です。

免疫を高める

ビタミンCには、風邪予防や細菌、ウイルスから身を守るための免疫を高める効果があります。ビタミンCは抗ウイルス作用のある「インターフェロン」の分泌を促すからです。また、活性酸素は加齢や紫外線、喫煙、大気汚染によって増え、健康な細胞を傷つけることがわかっています。ビタミンCが持つ抗酸化作用の働きは、アレルギーや特定のがん、心血管疾患などの発病を遅らせたり、予防したりすると考えられています。

高濃度ビタミンC点滴のメリット

人間はビタミンCを体内で作れません。そのため、外からビタミンCを摂取しなくてはなりません。ここでは摂取の手段の1つである、点滴のメリットを紹介しましょう。

経口摂取より効率よくビタミンCを摂取できる

サプリメントや食事など、口から摂取することが多いビタミンCですが、大量に摂取しても、血中濃度は体内でコントロールされています。そのため、1日30~180mgが適度な摂取量とされています。血中濃度は一定以上には上がらず、それを超えると吸収率は50%に下がり、余剰分は尿として排出されてしまいます。そのため、経口摂取では体への効果は感じにくいでしょう。

ビタミンCを多く含む野菜からの摂取も考えられますが、ビタミンCは熱に弱いという性質があります。そのため、調理する過程でほとんど破壊されてしまうのです。

ビタミンC点滴は、経口摂取では難しい大量のビタミンCを体のすみずみまで、効率よく行き渡らせることができます。

即効性がある

点滴は経口摂取より即効性を感じやすいのも特徴です。ビタミンCを直接静脈へ注入するため、すばやい効果が期待できます。一度の点滴で、12.5g~25gのビタミンCを一気に取り込めます。高濃度ビタミンC点滴なら、経口摂取の20〜40倍の効果が期待できることがわかっています。特に疲労感に対して即効性を実感しやすい施術です。

高濃度ビタミンC点滴のデメリットやリスク

次に高濃度ビタミンC点滴のデメリットです。高濃度ビタミンCの過剰分は体外へ排出されるため、副作用やリスクは基本的にありません。それでも、デメリットが全くないわけではありません。

比較的高額であること

品質のいい高濃度ビタミンCを管理するにはコストが高くかかってしまいます。自由診療となるため、価格帯は病院やクリニックによってさまざまです。使用するビタミン製剤によっても価格が変わるため、施術前に必ず確認しましょう。

痛みがある

点滴なので皮膚に針を刺します。そのため、針が刺さるときのチクッとする痛みがあります。また、点滴が落ちる速度が速いと点滴痛を多少感じるかもしれません。痛みが強い時には薬剤を投下するスピードをゆっくりすることで緩和できるため、スタッフに声をかけましょう。

注射に比べて時間がかかる

高濃度ビタミンCの注射は1回5分程度ですが、点滴は30分~1時間程度かかります。病院によって設定時間が異なりますので、確認してください。

ダウンタイムや注意事項

基本的にはダウンタイムはなく、リスクの低い治療と言われています。 しかし、ごくまれに下記のような症状が起こることがあります。

施術直後は痛みや内出血、腫れが出ることがありますが、一般的に4~5日程度で落ち着きます。

また、空腹時に施術を受けると貧血やめまいなどを起こす場合があります。改善されないときには施術した病院へ速やかに連絡してください。

ダウンタイムや注意事項

高濃度ビタミンC点滴は単体でも十分に効果がある美容施術です。しかし、他の施術を組み合わせて施術をすると、さらに高い効果を得ることが期待できます。例えば、白玉点滴やマイヤーズ・カクテル点滴などが効果的でしょう。

白玉点滴とは、美白成分のグルタチオンを直接注入する施術です。メラニンの生成を抑制し美肌効果が期待できます。グルタチオンはグルタミン酸、システイン、グリシンの3つのアミノ酸を主成分として生成されている抗酸化物質のことです。肌の老化を緩やかにし、メラニンの排出を促し、美白や美肌効果を期待することができます。

また、マイヤーズ・カクテル点滴は自然療法で、ビタミンやミネラルの栄養素を配合した点滴です。疲労回復や治癒力を高める効果が期待できます。

よくある質問

高濃度ビタミンC点滴でよくある質問に答えます。

保険適用になる?

アメリカなどでは、がん治療の代替治療として高濃度ビタミンC点滴が研究されています。そのため、保険適用できると思われることがありますが、高濃度ビタミンC点滴はがん治療目的、美容目的どちらでも自由診療のため、保険適用外となり全額自費負担です。

いつから効果を実感できる?

効果を実感するには個人差があります。すぐに効果を感じる方もおられますが、具体的にいつから効果が出るとは言えません。ただし、疲労に関しては即効性を感じることができます。ビタミンCは常に体内でコントロールされているため、継続施術を受けることが必要です。

施術頻度は?

効果を定着させるには定期的な施術が必要です。初めは1週間~2週間に一度受けてみて、効果が実感できるようになったら、月に1度にしてみると効果を持続させやすいでしょう。

施術後の注意事項は?

点滴を受けた後は、血行を過度に促進するような激しい運動やサウナ、長時間の入浴、飲酒などは避けたほうが良いでしょう。針を刺した箇所の腫れや痛みがでる可能性があります。

こんな方は受けられません

以下の方は高濃度ビタミンC点滴を受けられません。

・G6PD欠損症の方
・インスリンの持続自動注射器を使用している方
・腎不全や心不全の診断を受けている方
・透析中の方
・ビタミン過敏症の方
・栄養状態が悪い方


その他、治療中の疾患がある、服薬治療している、アレルギーがある方は、カウンセリング時に主治医に確認するようにしてください。 

まとめ

ビタミンCは美しい肌や健康に欠かすことができない成分です。しかし、わたしたち人間は体内でビタミンCを生成することができません。高濃度ビタミンC点滴の施術を受けて、身体のすみずみまでビタミンCを行き渡らせ、美しく健やかな肌を手に入れましょう。

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