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「ヒアルロン酸」とは?得られる効果や上手な取り入れ方、副作用を解説

ヒアルロン酸といえば「ぷるぷるの美肌効果」を思い浮かべる人も多いでしょう。肌の保湿効果が高く、肌の年齢サインや乾燥などに悩む方に注目されており、「ヒアルロン酸注射」などが注目されています。

その一方で、「美容効果は高そうだけど副作用とかはないのかな……」と不安を抱えている人も少なくないでしょう。

そこで今回は美容業界でも人気の高いヒアルロン酸について、効果や副作用を徹底解説します。ヒアルロン酸の上手な取り入れ方もご紹介していますので、潤いのある美肌を目指している人はぜひ参考にしてください。

ヒアルロン酸とは

「ヒアルロン酸」とは、美肌や健康的な身体作りを補助してくれる「ムコ多糖類」の1種で、ゼリー状の物質です。皮膚の真皮内や筋肉、目の硝子体、関節、骨など、体内の至る所に存在しています。強い弾力性や粘り気があり、細胞同士の関わりをサポートする大切な役割をもっている点も特徴です。

現在では医療現場のみならず、化粧品やサプリメントといった私たちの身近な美容アイテムにも含まれている成分として広く知られています。

ヒアルロン酸の特長

ヒアルロン酸の最大の特長といえば、その驚くべき「保水力」です。1gのヒアルロン酸で約6Lもの水分を保つことができます。500mlのペットボトルで表現すると、12本分の水分をたった1gのヒアルロン酸が抱え込めるのです。

このため乾燥した空気の中にいても水分を逃がさず、肌の潤いを守ってくれる嬉しい効果があります。

加齢とともにヒアルロン酸は減少する

肌の水分量を保ってくれるヒアルロン酸ですが、実は加齢とともに生成量が減少してしまう事実もわかっています。

人によって多少の前後はありますが、多くの場合、ヒアルロン酸の生成量が最も多い年齢は20歳です。そこから徐々に生成量が減っていき、30歳では約70%、50歳は約40%、そして60歳の還暦を迎える頃には約25%のヒアルロン酸しか作り出せません。

つまり20歳のピーク時と比べると、60歳は4分の1ほどのヒアルロン酸しかないのです。このため年齢を重ねれば重ねるほどに肌が乾燥しやすく、ハリ・ツヤが失われてしまいます。

年を取るのは誰にも止められません。美しく若々しい肌を保つためには、暮らしのなかでヒアルロン酸をうまく取り入れていく必要があるといえるでしょう。

ヒアルロン酸の効果

次にヒアルロン酸の具体的な効果について3つご紹介します。

冒頭でも述べたとおり、ヒアルロン酸といえば美肌をイメージする人が多いかもしれませんが、実はそれ以外にも魅力的な効果を発揮しています。

ハリのある美肌へ導く

一つ目は「ハリのある美肌へ導く」効果です。前述のとおりヒアルロン酸には驚くべき保水力があります。この水分を保持してくれる力によって乾燥しにくく、潤いやハリ弾力性のある美肌にしてくれるのです。
ただし美しく若々しい肌を保つにはヒアルロン酸のほかに、美肌作りを支える「コラーゲン」や、コラーゲン同士の関わりをサポートし、美肌の土台を作る「エラスチン」が必要です。この3種の成分が一体となって美しい肌が保たれます。
とはいえヒアルロン酸が欠けてしまっても美肌は保たれませんので、積極的に取り入れていきましょう。

医薬品の場合、目の潤いを持続させる

医薬品に含まれるヒアルロン酸には「目の潤いを持続させる効果」も期待されています。これは高い保水力と粘り気によって、涙を目の表面につなぎ止めて乾燥から守ってくれる仕組みです。

このことからヒアルロン酸は、ドライアイの予防・改善を期待する医療用医薬品の目薬としても活躍しています。通常、人の涙にヒアルロン酸は含まれていませんが、涙の中にある成分「ムチン」と役割が似ているため代用されているのです。

目が乾燥して涙が少なくなれば、目の洗浄や殺菌、栄養補給などができなくなり目に悪影響が及んでしまうため、ヒアルロン酸によって潤いを持続させることは非常に重要です。

関節の動きをスムーズにする

ヒアルロン酸における3つ目の効果は「関節の動きをスムーズにしてくれる」ことです。ヒアルロン酸は関節と関節の間にあるクッション材「軟骨」を形成し、スムーズな動きになるように手助けしてくれる役割があるといわれています。

たとえば歩いたり階段を上り下りしたりするときに、膝の関節に痛みを感じる人もいるでしょう。その痛みは多くの場合、膝の関節と関節の間にある軟骨がすり減っていてクッション性が欠けてしまっているために起こります。軟骨が薄くなってしまうと、骨と骨が直接ぶつかり痛みを感じてしまう人が多いでしょう。

また関節と関節の間には軟骨のほかに、軟骨がすり減るのを抑えたり骨同士がぶつかる衝撃を和らげたりする「関節液」が存在します。この関節液の主成分がヒアルロン酸です。

こうしたことからヒアルロン酸を体内に取り入れて関節の動きをスムーズにできれば、関節の痛みを和らげる効果も期待できます。

一般化粧品に含まれるヒアルロン酸は関節への効果はありません。

上手な取り入れ方

ヒアルロン酸の上手な取り入れ方は以下3つの方法です。

①:サプリメント
②:化粧品
③:ヒアルロン酸注射

「ヒアルロン酸を自然に取り込みたい」と考え、食べ物から摂取する方法を実践する人もいるでしょう。しかし食品からヒアルロン酸を摂取するのはあまりおすすめできません。なぜならヒアルロン酸を多く含む食べ物は、あまり一般的な食べ物ではないことに加えて、分子が大きく体内に吸収されにくいからです。

ヒアルロン酸がどのような食べ物から摂取できるのか、具体例を挙げてみましょう。

サプリメントで摂取する

ヒアルロン酸を手軽に取り入れたい場合には「サプリメント」を検討してみましょう。

製品によってはヒアルロン酸以外の栄養素も同時に摂取できるため、外食が多かったりと普段の食事のバランスが気になる人に適しています。また外出先でも簡単に飲めるサプリメントは、旅行先などでも重宝するでしょう。

ただしサプリメントを選ぶときには低分子化されている製品を選んでください。先にもご紹介したとおりヒアルロン酸の分子が大きいと体内に吸収されにくいからです。

化粧品で摂取する

ヒアルロン酸を上手に取り入れる方法の2つ目は「化粧品」を活用することです。スキンケアでヒアルロン酸を取り入れると、肌の角質層に潤いを与えてくれます。

皮膚は外側から「表皮」「真皮(しんぴ)」「皮下組織(ひかそしき)」と3層に分かれていて、ヒアルロン酸が多く含まれているのは真ん中の層である「真皮」です。ただし一般的には、化粧品に含まれる成分は皮膚の外側にある「表皮」の角質層までしか届きません。

ヒアルロン酸が含有した化粧品を使ってスキンケアをすれば、本来の活躍場所である真皮までは届かないものの、外側にある表皮を弾力のあるみずみずしい肌に導いてくれます。またヒアルロン酸以外にも保湿成分が含まれている化粧品を選べば、さらに肌荒れの大敵・乾燥から肌を守れるでしょう。

ヒアルロン酸注射で摂取する

美容医療でよく耳にする「ヒアルロン酸注射」を利用するのも一つの手段です。

ヒアルロン酸注射とは、ヒアルロン酸が多く存在する皮膚の真ん中の層である「真皮」に、注射によってヒアルロン酸を直接送り届ける施術のことです。

サプリメントや化粧品でヒアルロン酸を摂取する場合、どちらもヒアルロン酸が本来活動している真皮に届かなかったり、届いても時間がかかったりして効果を実感しにくい難点があります。一方でヒアルロン酸注射は、比較的早い段階で肌の弾力やハリを実感しやすいといわれています。

またヒアルロン酸はもともと体内に存在する成分です。このため体に取り入れてもすぐに吸収されてしまいますが、美容医療で使われている注射のヒアルロン酸は特殊な加工がされており、ゆっくりと吸収されるようになっているケースが多いです。このためヒアルロン酸の効果を長期間持続させられます。

費用がかかるうえに継続的に施術を受ける必要がありますが、ダウンタイム(施術終了後から回復するまでにかかる時間のこと)がない美容ケアとして、幅広い世代に高い人気があります。

「今すぐ肌にハリがほしい」と感じていて金銭的余裕がある場合には、ヒアルロン酸注射も検討してみましょう。

副作用や注意点

最後にヒアルロン酸の副作用や注意点について解説します。

ヒアルロン酸自体には副作用の心配はない

ヒアルロン酸について副作用のリスクはほとんどありません。

これまでにもご説明したように、ヒアルロン酸は私たちの体の中にもともと存在する成分です。そのためヒアルロン酸をサプリメントや化粧品などで体内に取り入れてもアレルギーを引き起こす可能性は非常に低いでしょう。(全ての方に刺激やアレルギーが起こらないわけではありません)

万が一サプリメントや化粧品を使っていて違和感を感じた場合には、すぐに使用を中止しましょう。また皮膚に異常が見られた場合には医療機関への受診を推奨します。

ヒアルロン酸自体には副作用の心配はない

「ヒアルロン酸を皮膚に直接注射しても大丈夫なの?」と心配する人も多いかもしれません。ヒアルロン酸注射についても副作用のリスクは低いといわれていますが、まれに起こる副作用としては下記のような症状が挙げられます。

・腫れ、むくみ
・内出血
・痛み、違和感
・チンダル現象(ヒアルロン酸が青く皮膚から透けて見える現象で、皮膚の薄い箇所に注射した場合に起こるケースが多い)

注射によってヒアルロン酸を取り入れること自体には副作用のリスクはほとんどありませんが、施術を担当する医師の腕によっては皮膚に負担を与えてしまう可能性もあります。ヒアルロン酸注射をご検討中の場合には、医師の実績がしっかりあるクリニックを選ぶようにしましょう。

そして前述のとおり、ヒアルロン酸注射は継続的なケアが必要です。担当の医師の指示に従って、どれくらいのペースでケアをしていくかなどをしっかりと相談しておきましょう。

弾力のある美肌を叶えよう

ヒアルロン酸とは、美肌や健康的な身体作りを手助けしてくれる「ムコ多糖類」の1種で、1gで約6Lもの水分を保持してくれる特長があります。肌や目、関節など、私たちの体の至る所に存在している成分です。

そんなヒアルロン酸は加齢とともに減少してしまうため、年齢を重ねると肌のハリや弾力が失われたり、関節が痛くなったりとさまざまな現象を引き起こします。そこでサプリメントや化粧品、ヒアルロン酸注射などを活用して、失ってしまった分のヒアルロン酸を取り戻せれば若々しい体を維持できるでしょう。

「最近肌が乾燥する」「肌に弾力がなくなってきた」と悩んでいる人は、ぜひ積極的にヒアルロン酸を取り入れてみてください。

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