一人ひとりの肌状態に合わせて処方する美容液
「sai+ skincare」(サイスキンケア)
クリニックフォア四谷では、保険診療と自由診療を行っており、さまざまな患者様の悩みに対応しています。患者様の健康と時間を何よりも大切にした患者様ファーストのクリニックです。今回は、院長の中村玲織先生に、美容医療のやりがいやホームケアの重要性、さらにオリジナルブランド「sai+ skincare」の特徴などついて、お話を伺いました。
美容医療を受ける人は、前向きで向上心のある人が多い
―― いろいろな科がある中で、なぜ形成外科を選ばれたのですか?
中村 もともと皮膚科医か形成外科医になろうと思って医師になりました。形成外科は、アメリカでは非常に人気が高いですし、手を動かすのが好きだったので、最終的に形成外科を選びました。
―― 美容医療を始められたキッカケは?
中村 形成外科の先輩方に美容が好きな先生が多くて、最初から美容のことを教えてもらっていました。美容医療は、病気を治すのではなく、コンプレックスを治したいとか、もっと美しくなりたいとか、前向きで向上心のある人が多いんですね。そういう人たちを診たいなと思って、形成外科に進んだ時から美容医療のことは少し意識していました。ただ、美容医療だけに専念するのではなく、ずっと形成外科と美容医療を並行して行っていて、今もそこは変わっていません。
―― 患者様を診察・施術する上で大切にされていることはありますか?
中村 患者様としっかりコミュニケーションを取ることですね。同じ勧め方をしてもドクターによって、やる人とやらない人がいます。そこは信頼関係を築く意味でもコミュニケーションが一番大事だと思っています。
あとは、患者様が気になる部分と、私が見て気になる部分が違うことがありますが、その場合、私ははっきりお伝えするようにしています。患者様の希望はお聞きしますが、それ以外で私が気になるところはお伝えして、その上でどうするか最終的に患者様に判断していただきます。ですから、決して無理やり進めることはありません。
自分の肌に合っているものを2種類ぐらい決めて長く使うのがお勧め
―― 貴院が考える美容医療におけるホームケアの役割・重要性について、どのようにお考えですか?
中村 ホームケアは大事ですが、やり過ぎるのは良くないと思っています。よく患者様には、「美容液とかをたくさん塗るよりも、自分の肌に合っているものを2種類ぐらい決めてずっと使うといいですよ」とお伝えしています。
あとは、コストパフォーマンスのこともよく言いますね。高くて良い製品もありますが、それをずっと使い続けられるかというと難しい部分があります。肌の状態によっては、「安価でもシンプルで肌に合うものを使うといいですよ」と言うこともあります。
―― ただ、なかなか自分の肌に合うものを見つけるのは難しいような気がしますが、どのように見つけたらいいのでしょうか?
中村 私は「成分を見てください」と言っています。その中で、例えば、敏感肌やニキビの人にはアルコールフリーとかファラビンフリーにした方がいいとお伝えしています。ニキビの方は良くならなくて、ニキビ用化粧水とか使いながら薬を使っている方がいますが、患者様の中には使っている化粧水を止めたら良くなった方もいらっしゃいます。
―― なぜ、オリジナルブランド「sai+ skincare」を開発しようと思ったのですか?
中村 ドクターズコスメと言われているものの中には、ダウンタイムがすごく長いものがあります。すごく肌がむけたり、人によっては紫外線で色素沈着になったりするので、もう少しマイルドでダウンタイムが少ないものを作りたいと思いました。
また、私の周りの女性に話を聞くと、今は韓国系の艶感とハリ感のある肌が好きな人が多いので、そういう製品を作りたいと思いました。ドクターズコスメは、シミとかには良いのですが艶感とかハリ感はあまり出ないんですよね。あとは肌質改善です。
―― 「sai+ skincare」を開発されるうえで苦労されたことはありますか?
中村 トレチノインはすごくダウンタイムがあるのですが、いかにダウンタイムを少なくする成分を選ぶかが一番大変でした。作る2日前まで悩みましたが、最終的にカプセル型トレチノインを配合しました。カプセル型のトレチノインは、肌に一気に馴染むのではなく、徐々に馴染んでいくものなのでダウンタイムを少なくすることができます。
―― トレチノイン美容液、ハイドロキノン美容液の特徴を教えてください。
中村 トレチノイン美容液は、セラミド、ナイアシンアミド、フラーレンが入っています。セラミドは保湿効果、ナイアシンアミドは抗炎症性作用、フラーレンはビタミンCの約170倍の高い抗酸化力で肌を守ってくれます。
ハイドロキノン美容液は、酸化されにくいものを使用しています。開封するとダメになってしまうことが多いのですが、ある程度効能が維持されます。トレチノインの効果と合わせて、ハイドロキノンを使用することで肌を健やかに保つことができます。
「sai+ skincare」は、薄いシミやそばかすのある方やニキビ跡の方にお勧めです。患者様一人ひとりの肌の悩みに向き合い、濃度や組み合わせをカスタマイズして処方していますので、とても好評を頂いています。
―― オンライン診療でも販売されていすまよね。
中村 そうですね。ただ、オンライン診療の場合は、肌の状態がよく分からない場合もあります。当院は、ビデオチャットか電話を選ぶことができるのですが、ビデオチャットの画像は鮮明ではないので、どうしても見てほしいという場合はクリニックに来て頂くようにお願いしています。症状がはっきり分からないと、どの製品を勧めていいのかも分からないですからね。
――今後、作りたい製品はありますか?
中村 今、ビタミンC配合の美容液を作っていて夏頃発売予定です。「sai+ skincare」は治療期間2カ月、休薬期間1カ月で1クールです。休んでいる間にトレチノインとかで少しダメージを起こしている肌を守るためにビタミンC配合の美容液を作りました。バクチオールも入っていますので肌を守ってくれます。
今後も化粧品開発に携わっていきたい
―― これから美容医療を受けたいと思っている方へメッセージをお願いします。
中村 当院は、保険診療も行っていますので、何かトラブルがあっても、ある程度対処できます。また、高額な美容医療も行っていません。きちんとカウンセリングを行った上で、治療方針を決めていきますので、一度ご相談にいらしてください。
―― 今後の展開について教えてください。
中村 私はもともと化粧品を作りたいと思っていたので、今後も開発に携わっていきたいと思っています。
クリニックフォア四谷
院長 中村玲織
(なかむら れお)
経 歴
東京慈恵会医科大学附属病院を経て、クリニックフォア四谷の院長に就任。男女・世代問わず、幅広い皮膚疾患に対応。コスメコンシェルジュの資格を持ち、美容感度の高い患者さまからの信頼も厚い。
資格・所属学会
クリニックフォア四谷
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