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「卵殻膜」の3つの効果とは?手軽な取り入れ方やよくあるQ&Aを解説

卵の殻の内側にある「卵殻膜」には、若々しさや健康維持に役立つ効果があります。近年の研究では、赤ちゃんの肌に多く存在するⅢ型コラーゲンに関与する作用が卵殻膜にあるとわかり、美容業界からも高く評価されているのです。

そこで今回は、美肌も目指せるこの卵殻膜について徹底解説します。卵殻膜の手軽な取り入れ方や卵アレルギーについてもご説明しますので、肌トラブルで悩んでいる方はぜひ最後までご覧ください。

卵殻膜とは

「卵殻膜(らんかくまく)」とは、卵の殻の内側にある0.07mmほどの薄い膜のことです。主にたんぱく質から作られている膜で、これほど薄いのに紫外線やウイルス、菌といった外敵からヒナを守り、健康を維持する力があります。

通常、親鳥の体内から産み落とされた卵は、殻を破って外の世界に生まれてくるまで栄養を与えてもらえません。しかし、21日間のうちに約100億個もの細胞が卵殻膜から生み出されてさまざまな栄養が与えられるため、卵の中でヒナの体や羽毛などの身体作りがサポートされます。

このように卵殻膜は生物が生きるうえで必要な健康維持の役割を担い、栄養を与える不思議な力をもった天然素材なのです。

卵殻膜の働き

卵殻膜の大きな働きといえば「Ⅲ型コラーゲンに関与し、健康を維持する効果」が挙げられるでしょう。

人間の肌にある「線維芽細胞(せんいがさいぼう)」は、Ⅲ型コラーゲンをはじめ、ヒアルロン酸やプロテオグリカンといった美肌へと導く成分に関与する働きがあります。そして卵殻膜には、その線維芽細胞に関わり、これらの成分の働きをサポートする作用があると実証されています。

この研究結果は学術専門誌「Cell&Tissue Resarch」や日経ヘルスにも掲載され、卵殻膜は世界中から注目されている美容天然素材といえます(※卵殻膜の詳しい特長や効果は後述します)。

卵殻膜の歴史

卵殻膜の歴史は非常に古く、中国の明朝時代まで遡ります。

明朝の医師であり本草学者であった李時珍(りじりん)が、中国で使われていた過去の文献を整理したうえで、さらに当時使われていた材料なども加えて完成させた書籍『本草綱目(ほんぞうこうもく)』にも卵殻膜の存在が明記されています。これには肌を保護する役割として卵殻膜が記載されていました。

日本に卵殻膜が伝えられてきたのは戦国時代で、江戸幕府が開府してすぐの1609年頃には『本草綱目』が伝わっていたとされています。野戦後に卵殻膜が貼られ、肌を保護する目的で用いられていました。

そして現代でも昔ながらの知恵は引き継がれており、相撲界では肌を保護する方法として卵殻膜を使用しています。

卵殻膜における3つの特長

続いて、卵殻膜の特長を3つお伝えします。

美肌に必要不可欠な「Ⅲ型コラーゲン」に関与する

前述のとおり、卵殻膜の最大の特長といえば「Ⅲ型コラーゲン」に関与することです。肌にある線維芽細胞が、Ⅲ型コラーゲンをはじめとするさまざまな美容成分に関わりますが、卵殻膜がこの線維芽細胞の働きをサポートし、美肌に導いてくれます。

その結果、Ⅲ型コラーゲンが働き、まるで赤ちゃんのようにハリやツヤ、弾力がありキメ細かい肌に導いてくれます。加えて肌を柔らかくする点も特長です。

Ⅲ型コラーゲンとは別名「ベビーコラーゲン」とも呼ばれ、赤ちゃんの肌に多く含まれているコラーゲンの一種です。このⅢ型コラーゲンは加齢とともに減少するほか、食材やサプリメントからは摂取できません。

そのため、卵殻膜の作用によって線維芽細胞の働きをサポートし、Ⅲ型コラーゲンを維持することで美肌効果が期待できます。

人の肌に近いアミノ酸組成で化粧品として馴染みがよい

卵殻膜の2つ目の特長は、18種類ものアミノ酸やヒアルロン酸、コラーゲンを含んでいる「ケラチンたんぱく質」であることです。日常に追われて忙しい私たちは、普段の食事だけではバランスよくアミノ酸を摂取できません。しかし卵殻膜を取り入れれば、食事以外からもアミノ酸を取り込めます。

また人間の肌と近い理想的なアミノ酸の構造であるため、化粧品として活用しても肌馴染みがよく使いやすい点も大きな魅力といえるでしょう。

美肌成分「シスチン」の圧倒的な含有量

美肌成分として有名な「シスチン」を豊富に含んでいる点も卵殻膜の大きな特長です。

シスチンは体内に入ると「L-システイン」に変化します。医療用医薬品として処方されるL-システインは、ビタミンCと結合してシミの原因となるメラニンの生成を抑制し、肌トラブルを予防する働きがあります。美容業界からも注目されている成分です。(医薬品や医薬部外品以外の一般化粧品に使われるL-システインにはメラニンの生成の抑制効果はありません)

また、人の肌にもシスチンは存在していますが、卵殻膜に含まれるシスチンはその5倍以上もの量が含有されています。シスチンを多く含むとされる食材には「大豆」や「かつお節」などが挙げられますが、食材とは比べものにならないほど圧倒的な量のシスチンを摂取できるのも卵殻膜の嬉しいポイントです。

卵殻膜の効果

次は卵殻膜を摂取すると得られる効果を3つご紹介していきます。

ハリやツヤがある肌に導き美肌へと促す

卵殻膜にはハリやツヤ、弾力のある美肌に導く効果が期待されています。先にもご説明したとおり、卵殻膜にはⅢ型コラーゲンに関与する作用があるためです。

多種多様なコラーゲンがあるなかでも、赤ちゃんの肌に多く存在するⅢ型コラーゲンはハリやツヤ、弾力といった美肌を左右する重要なコラーゲンの一つ。Ⅲ型コラーゲンの働きをサポートすれば、柔らかくハリのある美しい肌に近づけるでしょう。

また、卵殻膜に含まれるシスチンが体内に入って変化したL-システインには、年齢に負けない見た目作りに役立つ「還元力」があります。紫外線やストレスが多い毎日を過ごしていると、肌荒れといったさまざまな肌トラブルを引き起こします。

しかし、卵殻膜のシスチンがL-システインに変わって作用すれば、ダメージから保護してくれるため、肌トラブルを予防できるでしょう。

ダメージを受けた髪の毛にコシやツヤを与える

卵殻膜には、ダメージを受けた髪の毛を補修する効果もあります。これは卵殻膜が、美髪に必要な「ケラチンたんぱく質」そのものだからです。

髪の毛は紫外線や擦れといったさまざまな要因によりダメージを受けますが、このときほかの栄養分と一緒に、毛髪内部にあるケラチンたんぱく質が減少してしまいます。

ケラチンたんぱく質とは、18種類のアミノ酸が結合したたんぱく質で、髪の毛のハリやコシ、ツヤといった美髪を作るうえで重要な栄養素です。ケラチンたんぱく質が減少すると本来の潤いが失われ、パサついた髪になってしまいます。

ケラチンたんぱく質そのものである卵殻膜のアミノ酸組成は「人間の肌と近い」とお伝えしましたが、実は髪の毛とも非常に似ています。そのため髪のパサつきが気になるときに卵殻膜を摂取すると不足しているケラチンたんぱく質を補給できますので、ハリやコシのある髪に近づけてくれるでしょう。

年齢による悩みにも有用

医薬部外品に含まれる成分として承認を受けている卵殻膜はメラニンの生成を抑え、シミ・ソバカスを防ぐといわれています。これは卵殻膜のなかにシスチンが豊富に含まれているためです。

先にもお伝えしたとおり、シスチンは体内に入るとL-システインに変化します。L-システインがもつ作用に「ビタミンCと結合して、メラニンの生成を抑え、シミ・ソバカスを防ぐ働き」があります。

加えて「肌のサイクルを維持し、肌をすこやかに保ちながらトラブルを予防する効果」も期待されている成分です。つまり、年齢による肌悩みにアプローチし、肌サイクルをサポートしながら、美肌に導いてくれます。

卵殻膜の取り入れ方

美肌や美髪に導いてくれる卵殻膜ですが、「どうやって取り入れたらいいの?」と疑問に感じる方も多いでしょう。

卵殻膜を取り入れるには、下記のような方法があります。

・自分自身で卵の殻から卵殻膜を剥がして気になる場所に貼り付ける(=卵殻膜パック)
・卵殻膜エキスを凝縮させた美容液などでスキンケアとして取り入れる
・卵殻膜のサプリメントを飲む

卵殻膜を取り入れたい場合には上記のような方法がありますが、手軽かつ安全に取り入れる方法としては「美容液などでスキンケアとして使用する」または「卵殻膜サプリメントを飲む」ことを推奨します。ご自身で行う卵殻膜パックは食中毒の危険性があるためです。

卵には食中毒の原因となる「サルモネラ菌」が潜伏しており、長時間放置した状態で卵殻膜パックをしてしまうと食中毒を引き起こす可能性があります。加えて割った卵は調理や処分しなければなりません。料理するときにタイミングよくパックできればよいですが、毎日取り入れるには使いづらさを感じてしまうでしょう。

このため卵殻膜は、スキンケアやサプリメントで取り入れると便利で安心です。

卵殻膜エキスを凝縮させた美容液を使う場合、洗顔のあと、化粧水の前に使う「導入美容液」として使用すると、そのあとの化粧水や乳液といった化粧品の馴染みがよくなります。これは卵殻膜に含まれる人肌と近いアミノ酸組成によって肌が柔らかくなるからです。

また体の内側からも卵殻膜を取り入れたい方はサプリメントも試してみましょう。サプリメントを使用する場合には、各製品の用法用量を守ってお使いください。

卵殻膜に関するよくあるQ&A

最後に、卵殻膜に関するよくある質問と回答をご紹介します。

卵殻膜の製品は卵アレルギーの人でも使える?

卵殻膜を使った製品は、基本的に卵アレルギーの人でも使用できます。そもそも卵アレルギーの原因とされているのは、卵の中身、特に白身に含まれている「オボアルブミン」や「オボムチン」といった微量たんぱく質です。そしてこれらの成分は卵殻膜には含まれていません。

またほとんどのメーカーは製造工程で、卵殻膜に付着した卵白などを洗い流してくれています。このため基本的には、卵アレルギーの人でも卵殻膜の製品を使用できるでしょう。

ただし、「すべての人が問題なく使える製品はない」と考えておきましょう。化粧品などを使用する際には、事前にパッチテストを行ってご自身の肌と合うかどうかを確認してから使い始めてください。

卵の膜をそのまま食べても効果はある?

卵殻膜をそのまま食べても美容効果は得にくいといえるでしょう。なぜならさまざまな外敵に対応する力をもっている卵殻膜は、人の体内では消化・吸収・分解されないからです。このため、卵殻膜をそのまま食べると消化不良を引き起こす可能性もありますので注意しましょう。

一方で市販されている卵殻膜の製品は、効果を得られるように特殊な加工をされています。

料理に卵をよく使用する人からしてみれば、殻と一緒に膜も捨ててしまうためもったいないと感じるかもしれません。だからといって卵殻膜をそのまま食べないようにしてください。

また「調理すればいいのでは?」と考える方もいますが、卵殻膜は水や油では溶けません。調理しても卵殻膜をそのまま食べることになってしまうため覚えておきましょう。

自宅で卵殻膜化粧水は作れる??

自作の卵殻膜化粧水は、市販されている製品よりもお財布に優しいケースが多いため作ってみたいと考える方も珍しくありません。 ご自身で卵殻膜化粧水を作れますが、いくつか注意点もあります。

まず、前述のとおり卵殻膜にはサルモネラ菌が潜伏しています。加えてブドウ球菌などの雑菌が繁殖しやすい環境のため、衛生面について十分に注意しなければなりません。また長期間保存できるような防腐剤は含まれていませんので、作ったあとはできるだけ早めに使い切るのが鉄則です。

こうした注意点のほか手作りする手間や時間がかかるため、卵殻膜化粧水をご自身で作るのはあまり推奨できません。

効果を実感するためには継続しての使用が大切です。このため製造環境が整ったなかで作られた市販の卵殻膜化粧水を使って、毎日の暮らしに取り入れていくとよいでしょう。

卵殻膜を取り入れて赤ちゃんのような卵肌を目指そう

卵殻膜とは、私たちが普段の食事で食べている「卵の殻の内側にある薄い膜」です。赤ちゃんの肌にたくさん含まれているⅢ型コラーゲンに関与し、還元作用によって肌トラブルを予防してくれたり、パサついた髪の毛にコシやツヤを与えてくれたりとさまざまな嬉しい美容効果が期待できます。

そんな卵殻膜は、化粧品やサプリメントを使うと手軽に取り入れられるでしょう。ぜひあなたも卵殻膜の製品を使って、赤ちゃんのようなぷるぷるしたキメ細かい卵肌を手に入れてください。

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