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レチノールボディクリームの4つの効果!年齢が出やすい部位の肌ケアに

年齢とともに、肌の小じわや手・首のたるみといったエイジングサインが気になり出した方も多いでしょう。肌のハリやツヤ感をアップさせる効果が期待できる美容成分として「レチノール」が注目されています。

レチノールはビタミンAの一種で、肌のターンオーバーを促進したり、コラーゲンやエラスチンの生成を活性化したりする効果があることから、医薬部外品として認可されているのです。顔のケアだけでなくボディケアにも取り入れると、年齢からくる肌の悩みに対してさまざまな効果が期待できることから、最近ではレチノール配合のボディクリームが増えています。

この記事では、レチノール配合ボディクリームの効果や商品の選び方、使用する際の注意点などについて解説します。

レチノール配合ボディクリームが効果を発揮する4つのポイント

レチノール配合のボディクリームを使用すると、肌のキメやハリ感のアップなど、年齢肌の改善が期待できます。代表的な効果としては、次の4つがあげられます。

肌のトーンアップ

レチノールには肌のターンオーバーを促進する作用があることから、シミやくすみを予防し、肌のトーンを高める効果が期待できます。

シミやくすみの原因となるメラニン色素は、肌のターンオーバーによって自然と体外に排出されますが、年齢とともに代謝が低下するとメラニン色素の排出が滞り、シミやくすみができやすくなるのです。レチノールによってターンオーバーが促進されると、メラニン色素が排出されやすくなり、シミやくすみ、色むらなどが改善されて、肌全体のトーンアップにつながります。

皮膚のごわつき予防

レチノールによって肌のターンオーバーが活性化すると、肌のごわつきや角質化なども改善されます。

ターンオーバーが低下すると、古い角質が表皮上に溜まりやすくなり、肌のごわつきや毛穴の詰まり、黒ずみなどの原因になるのです。レチノールで肌の新陳代謝を活性化させると、角質や角栓が排出されやすくなり、ふっくらと弾力のある肌に導いてくれます。
ひじの黒ずみやカサつき、かかとのひび割れなどが気になっている方にも効果的です。

オイリー肌のニキビ予防

レチノールは皮脂分泌を抑制する作用があることから、ニキビ肌を予防できるといわれています。

ニキビは、過剰な皮脂分泌により毛穴が詰まり、アクネ菌が増加して炎症を起こしている状態です。レチノールは皮脂分泌を抑制するだけでなく、肌のターンオーバーを促進して毛穴の詰まりを解消するため、ニキビができにくい肌の土台が整います。

さらに、メラニン色素の排出を促すことから、ニキビ跡の改善にも有効です。ニキビのできやすい背中やデコルテにも使ってみましょう。

肌のハリ感アップ

肌のターンオーバーが促進されると、線維芽細胞の働きが活性化し、肌の潤いや弾力アップが期待できます。

肌の真皮層にある線維芽細胞には、コラーゲンやエラスチンといった肌の潤いを保持する成分を作り出す役割がありますが、年齢とともにその働きは衰えてしまいます。レチノールによって線維芽細胞の働きが活発になると、肌の弾力やハリ感アップが期待できます。

たるみの気になる首元や二の腕に使うと、ふっくらとした若々しい印象に導いてくれるでしょう。

レチノール配合ボディクリームの選び方

年齢を感じ始めた肌にぜひ取り入れたいレチノールですが、実際にはどのような商品を選ぶといいのでしょうか。レチノール配合ボディクリームを選ぶ際のポイントを2つ紹介します。

成分で選ぶ

1つ目のポイントとして、ボディクリームに配合されているレチノールの種類と保湿成分を比較することがあげられます。

レチノールの種類

レチノールには6種類の形態があり、配合されている成分や肌への効果、副作用が異なります。基本的に、効果の強いものほど皮むけや赤みなどの副作用も強まります。得たい効果と安定性を考え、自分に合った種類を選ぶことが大切です。

パルミチン酸レチノール
プロピオン酸レチノール
酢酸レチノール
<守りのケア>
・成分の安定性が高い
・効果も肌への刺激も優しい
・紫外線の防御効果が高い
レチノール
レチナール
レチノイン酸
<攻めのケア>
・成分の安定性が低い
・効果も肌への刺激も強い
・紫外線の防御効果は低い

「守りのケア」に分類される3種類は、不安定なレチノールを化粧品に配合しやすくするため、他の成分と結合させて安定性を高めています。肌への浸透性が高く、化粧品にも配合しやすい種類です。

「攻めのケア」の3種類は安定性が低く、空気や光で簡単に効力を失ってしまいます。特にレチノイン酸は皮むけや赤みを伴う強力なターンオーバーを引き起こすため、美容クリニックなどで治療量に用いられる種類です。

ボディクリームなど一般的な化粧品に配合されるレチノールは、パルミチン酸レチノール、プロピオン酸レチノール、酢酸レチノール、レチノールの4つと考えていいでしょう。

保湿成分

レチノールには皮脂分泌を抑制する効果があり、人によっては肌の乾燥が悪化するケースがあります。そのため、肌が乾燥しやすい方は保湿成分の配合されている商品を選ぶと良いでしょう。

例えば、ヒアルロン酸やスクワランなどは、よく化粧品に用いられる身近な保湿成分です。他にも、カモミールやアロエベラといった自然由来の保湿成分、ヒト型セラミドなども肌への親和性が高いといえます。

使いやすさで選ぶ

成分だけでなく、商品の使いやすさで選ぶのもポイントです。ボトルの容量やクリームのテクスチャーなどを比較するといいでしょう。

使い切れる容量のものを選ぶ

レチノール化粧品は長く続けることで効果を実感しやすくなります。また、ボディクリームは塗り広げる面積が広いため、容量の多いものを選ぶといいでしょう。塗る量が少なすぎると効果を感じられませんので、脚や腕などで大さじ2杯程度を目安に、肌の状態に合わせて十分な量を塗ることが大切です。

一方で、レチノールは安定性が低く、空気や光に弱い性質を持っています。あまり大容量のものを選ぶと使い切るまでに時間が経ってしまい、望む効果が得られない可能性があります。中には空気や光に極力触れないエアレス容器を採用している商品もありますので、このような容器に工夫がされている商品を選び、鮮度を保つために開封から2ヶ月程度で使いきるようにしましょう。

好みのテクスチャーで選ぶ

ボディクリームのテクスチャーも、商品によってさまざまです。サラッとして塗りやすいミルクタイプ、硬めで保湿力が高いクリームタイプなどがあります。

硬めのクリームは浸透するのに時間がかかりますが、保湿力が高くしっとりと仕上がるのが特徴です。反対に、ミルクタイプはベタつきが少なくサラッと仕上がるため、時間をかけずさっと塗りたい方に向いています。ベタつく夏はミルクタイプ、乾燥する冬はクリームタイプなど、季節に合わせて使い分けてもいいでしょう。

レチノール配合ボディクリームを使用する際の注意点

レチノールは肌にさまざまな効果をもたらす一方で、一定の副作用があることにも注意が必要です。レチノール配合ボディクリームを使用する際の、主な注意点を紹介します。

A反応(レチノイド反応)対策をする

レチノールを使用すると、皮膚への刺激によって「A反応」や「レチノイド反応」と呼ばれる副作用を引き起こすことがあります。代表的な症状としては、皮むけや赤み、ヒリヒリ感、かゆみなどです。

肌に元からあるビタミンAが少ないと起きやすいといわれていますが、症状の出方や反応の期間は人それぞれ異なります。初めてレチノール配合クリームを使用する際は、以下の対策を取るといいでしょう。

・少量から試す
・目立たない部位でパッチテストをする
・レチノール濃度の低いクリームから始める
・先に化粧水やクリームなど塗り、その上にレチノールクリームを重ね塗りする


これらの対策をとってもA反応が強く出ている場合や、時間が経っても症状が改善しない場合には、すぐに医療機関へ相談してください。

紫外線対策をする

レチノールを使用してターンオーバーが急速に進んだ肌は、肌が薄くなって一時的にデリケートな状態になります。普段よりも肌のバリア機能が低下するため、紫外線ダメージには注意が必要です。

日中など紫外線を浴びやすい時間帯の使用は避け、夜の就寝前などに塗布するといいでしょう。日中に使用する場合には上から日焼け止めを塗り、日傘や帽子などを併用して紫外線を浴びないよう注意してください。

より高い美肌効果を得るボディクリームの塗り方

ボディクリームに配合された成分の浸透率を高めたり、使用感を良くしたりするには、クリームの使い方にちょっとした工夫が必要です。レチノール配合ボディクリームを塗る際のコツを紹介します。

お風呂上がりに塗る

お風呂上りは肌全体が温まって柔らかくなり、毛穴も開いている状態です。配合された保湿成分や美容成分が最も浸透しやすく、ボディクリームを塗るのに最適なタイミングといえます。

また、お風呂上りに脱衣所に出て水気を拭くと、肌は急激に乾燥していくため、タオルで全身の水気を拭いたらすぐにボディクリームを塗りましょう。

手のひらで温めてから塗る

クリームが冷えているとテクスチャーが硬くなり、塗り広げるのに時間がかかります。また、クリームの温度が低いと成分の浸透率も悪くなるため、塗る前にクリームを少し温めた方が効果が高まります。

適量のクリームを手のひらに取ったら、両手で少し温めてから使用すると、ムラなく塗り広げられるでしょう。

オイルやクリームを加えて保湿力を高める

肌のカサつきが気になる方や肌をしっかり保湿したい方は、ボディクリームに美容オイルや保湿クリームをプラスする方法も試してみてください。

ミルクタイプや柔らかいテクスチャーのボディクリームなどは、保湿が不十分に感じるものもあります。より油分が多く保湿力が高いオイルやクリームを混ぜて使うと、肌を保護して水分の蒸発を防いでくれます。

手袋や衣服でカバーする

ボディクリームを塗った後は、衣服で皮膚を保護すると成分が浸透しやすく、肌の潤いが高まります。特に、手袋や靴下などを使用すると、カサつきやすい手足をしっかり保護できるでしょう。寝る時に手袋や靴下を身に付けるのが苦手な方は、クリームを塗った後数時間保護するだけでも効果があります。

ボディクリームを塗った直後に服を着ると、服が肌に張り付いて気になるという場合は、ミルクタイプなどさっぱりした仕上がりのボディクリームを使用しましょう。

レチノール配合のボディクリームが向いていない方には

前述の通り、レチノールを使うと一時的に肌のバリア機能が低下することがあり、肌質によっては乾燥肌が悪化する可能性があります。もとから乾燥肌や敏感肌の場合、レチノール配合のクリームが肌に合わないケースもあります。

乾燥が気になる方は、セラミドなどの保湿成分が配合されている保湿重視のボディクリームを選ぶようにしましょう。

レチノールボディクリームで若々しいハリ肌をめざそう

レチノール配合のボディクリームは、肌のトーンアップやごわつき・カサつきの改善、ニキビ肌の予防効果などがあり、若々しく健康的な肌に導いてくれます。より効果を高めたいなら、肌が温まっているお風呂上りに使用し、使用後は衣服や靴下などで皮膚をカバーするといいでしょう。

ただし、高濃度のレチノールが配合されているボディクリームほど、強い副作用が起こる可能性も高まります。まずは濃度の低いボディクリームを少量ずつ試し、無理のない範囲でレチノールを取り入れてみてください。

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