レチノールピール レチノイン酸の美容効果を引き出し、肌への過剰なダメージを抑える
レチノールピールとは
「レチノールピール」は、近年エイジングケア成分として注目を集める「レチノイン酸」を配合したピーリング剤です。これまでも「レチノイン酸」は、シワや小ジワ、ニキビの治療医薬品として使用されてきましたが、肌への刺激が強く治療方法が合わない場合もありました。「レチノールピール」は、肌への刺激が強い「レチノイン酸」の前段階の物質である「レチノール誘導体」をナノカプセル化することで赤みや刺激、痛みなどを抑え、肌質改善効果を引き出します。
「レチノール」とは
「レチノール」はビタミンAの一種です。ビタミンはそれぞれ人体にとって必要不可欠ですが、ビタミンAは皮膚や粘膜、視覚部位などに深く関わる物質です。肌においてはヒアルロン酸の生成やターンオーバーを促し、美しい肌へ導く作用もあります。「レチノール」が不足すると、光老化と言われるシミやシワなどのエイジングサインが現れやすくなります。
「レチノール」と「レチノイン酸」
「レチノール」が肌の内部で効果を発揮するためには、「レチノイン酸」という物質に変化する必要があります。医療の現場では「トレチノイン」などと呼ばれて、アメリカを中心に外用薬として重宝されてきました。ピーリング作用、皮脂分泌抑制、コラーゲン増生などの強力な効果がありますが、一方で肌への刺激が強すぎて扱いが非常にデリケートな薬品でした。
「レチノールピール」は、レチノイン酸に変化する前の段階とも言える「レチノール誘導体」をナノカプセル化のして使用することで、肌に余分な刺激を与えず、赤味や肌荒れなどのトラブルを避けながら「レチノイン酸」の効果だけを利用することができるようになった新しい治療法です。
レチノールピールの効果
こんな肌悩みをお持ちの方へ
・シミやくすみ、色素沈着を改善したい
・ 乾燥肌を改善して肌ツヤを良くしたい
・ハリのある肌にしたい
・小ジワが気になる
・ ニキビの予防、ニキビ跡を改善したい
従来のケミカルピーリングに比べて、さらにエイジング効果が期待できる「レチノールピール」。コラーゲン生成を促すことで肌の内側からハリや弾力を取り戻し、小ジワや肌の乾燥を改善、水分量を高めツヤのある美しい肌を叶えます。また、シミや色素沈着、くすみの改善にも効果的ですので複数のお悩みを同時に改善へ導きます。
レチノールピールの特徴
「レチノールピール」は、スペインのmedi+derma社製の薬剤です。「レチノール」はもともと体内で「レチナール」「レチノール」「レチニール(レチニルエステル)」に変化して、「レチノイン酸」の美容効果を発揮していきますが、この薬剤においても3種類の物質がバランスよく働き、それぞれ、即時効果、持続効果、遅延型効果を発揮し、美容効果を持続的に肌にもたらします。さらに、「レチノールピール」に配合されている亜鉛及びヒアルロン酸は、「レチノール」との相乗効果があり、細胞に活力をもたらして肌内の新しいヒアルロン酸生成を促進します。
(1)コラーゲン産生により小ジワやハリを改善
線維芽細胞を増殖することで肌内のコラーゲンを増やします。
(2)シミの改善効果
メラノサイトの活動を抑制してシミを改善します。
(3)脂性肌・ニキビの改善
皮脂の発生を抑制します。
(4)乾燥・赤み・くすみを改善
脂質により角質層が再構成されて、バリア機能が再生します。より強い肌になり、乾燥や赤み、くすみなどの悩みが減少します。
経過と施術頻度
「レチノールピール」の経過で2〜3日で肌が乾燥したり皮が剥けたりします。1週間〜10日ほどで皮剥けが落ち着き、肌ツヤやハリ感を実感できます。 月に1回(4週間に1度)をベースに5回ほど続けて治療すると効果的です。1回だけでも効果を実感しやすいですが、肌代謝を高めるために、継続することでお悩みや肌質改善が期待できます。施術前の状態や治療の目的によって回数は異なります。
施術後のセルフケア
施術後、専用クリームを塗布してから、4~6時間は洗い流さず、そのままの状態にして刺激を避けてください。翌日からメイクも可能ですが、できるだけ低刺激にし、日焼け対策と乾燥に気をつけましょう。「レチノールピール」の治療後は肌がデリケートになっているので、セルフケアでは化粧品やクリーム等でしっかりと保湿を行ってください。
施術の流れ
施術時間
約30分~1時間ほどです。
※ カウンセリングや症状、組み合わせる治療プランによって施術時間は異なります。
(1)カウンセリング・診察
悩みの症状や部位についてカウンセリングします。医師と相談しながら治療回数などを決めていきます。
考えられるトラブルや注意点、術後のアフターケアについても説明がありますが、不明点や不安なことがあればカウンセリング時に遠慮せず質問しましょう。
(2)メイクオフ・洗顔
施術の効果を上げるために、メイクや肌の油分を洗い流します。
(3)レチノールピールの施術
施術は全顔でおよそ20分〜30分ほど。目元を避け、顔全体を専用のハケで細かく塗布。一人ひとりの肌の状態を見ながら薬剤の量や時間を調整します。全体に薬剤を浸透させて5分ほど置いたら、仕上げに専用クリームで保護します。
※日焼け止めを希望される場合はご相談ください。
終了
治療後4~6時間は洗顔・シャワーを控えてください。
※火照りや刺激を感じる場合は様子を見て医師にご相談ください。
ダウンタイムや注意事項
痛み
痛みはほぼなく、麻酔をしなくても施術できます。まれに火照る感じや、ピーリング特有のヒリヒリとした刺激を感じることがあります。
ダウンタイム
2〜3日後から薄皮が剥け、乾燥しやすくなります。10日ほどで治ります。
赤みや皮むけが生じた場合は、剥がしたり摩擦したりせず、保湿してください。
※痛みやダウンタイムは個人差があります。
施術前後の注意事項
【治療前】
・当日の顔剃り、パック洗顔、スクラブ洗顔は控えて下さい。
・他のケミカルピーリングの治療、ピーリング薬剤を使用している方は2週間程間を空けてください。
【治療後】
・マッサージや摩擦などの刺激を与えないでください。
・治療直後は、専用のクリームを決められた時間洗い流さないでください。
・術後は十分に保湿し、メイクやスキンケア時もこすらないように気をつけてください。
・術後、かさぶたができた場合は、無理に剥がすことで色素沈着の恐れがありますので、自然に剥がれるまで刺激を与えないようにしてください。
・術後は日焼け止め (SPF50 以上)をご使用ください。
・飲酒や激しい運動は、炎症を強めるおそれがありますので、施術当日は控えてください。
こんな方は受けられません
・妊娠中、妊娠の可能性のある方、授乳中の方
・レーザー治療や日焼けなどで肌に炎症が起きている方
・日光過敏の方
・アルコール過敏症の方
・皮膚に切り傷や炎症や病変がある、何か他の施術直後の方
・レチノイン酸にアレルギーのある方
・ヘルペス治療中の方
・重度の乾燥肌、敏感肌の方
・糖尿病の方
・出血性疾患を発症している方