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グリコール酸の肌への効果とは?サリチル酸との違いや、ピーリングの安全性についても解説

「肌のザラつきやくすみが気になる」
「ニキビ肌の改善のためにピーリングを試してみたい」
「グリコール酸は肌にとって安全な成分なの?」

このようなお悩みや疑問を抱えていないでしょうか?
なめらかな美肌を手に入れたいけれど、本当に効果があるのかや、安全性に不安がある方も多いでしょう。

今回は、グリコール酸の働きや効果に加えて、副作用や安全性についても解説します。

グリコール酸を使用した、医療機関におけるピーリングについても解説しているため、グリコール酸の美肌効果に注目している方はぜひ最後まで読んでみてください。

教えてくれたのは

薬剤師 稲嶺千春 さん

大学卒業後、製薬企業で健康食品の品質保証に携わる。その後、調剤薬局の薬剤師へと転職して心療内科の処方を中心とした臨床経験を積む。会社員として働くなかで、自分の力だけで人々に価値提供していくことに興味をもち、もともと興味のあった美容や健康分野を中心に執筆活動をしている。

グリコール酸とは

グリコール酸とはパイナップルやサトウキビなどに豊富なフルーツ酸の一種であり、正式には「α−ヒドロキシ酸(AHA:α−Hydroxic acid)」と呼ばれています。

グリコール酸には肌の角質を除去する働きがあるので、主にピーリング化粧品やスキンケア化粧品、医療機関で使用されるピーリング剤などに配合されています。

グリコール酸の効果

グリコール酸にはさまざまな美容効果が期待できるため、スキンケア化粧品や美容外科の施術で多く用いられています。

ここでは、グリコール酸に期待できる3つの美容効果について解説します*¹。

ニキビやニキビ跡に働きかける

グリコール酸には古い角質を除去する働きがあるため、皮脂の分泌が正常になり、毛穴づまりを防いでニキビの予防効果が期待できます。

​また、​グリコール酸は肌のターンオーバーの正常化にも役立つため、​医療機関で受けられるピーリングではニキビの跡の改善にも働きかけます。

シミやそばかすの改善に役立つ

本来であれば、シミやそばかすは肌のターンオーバーによって排出されますが、サイクルが乱れていると肌表面に残ってしまいます。

グリコール酸には肌のターンオーバーを正常化する働きがあるため、肌の奥にあるメラニン色素を排出しやすくし、シミやそばかすの改善をサポートします。

肌の弾力や潤いアップ

グリコール酸には、肌のコラーゲン産生を促進する働きもあるため、肌に弾力やハリを与える効果が期待できます。

さらに、​古い角質を取り除くことで化粧水や乳液が浸透しやすくなるため、潤いたっぷりの肌に近づけるでしょう。

グリコール酸とサリチル酸の違いは?

グリコール酸とサリチル酸はどちらも​主にピーリング剤として使用される成分ですが、それぞれどんな違いがあるのでしょうか?

ここでは、どちらの​成分が配合されたピーリング剤を使うべきか気になる方に向けて、グリコール酸とサリチル酸の違いについてご紹介します。

サリチル酸とは

サリチル酸は柳の木から抽出される天然成分で、多くの化粧品に配合されています。また、サリチル酸にもグリコール酸と同じように角質除去作用があるため、ピーリング剤としてもよく用いられます。

サリチル酸は鎮痛効果や殺菌作用ももっているため、痛み止めや湿布などの医薬品としても使われる成分です。

グリコール酸との違い

ここでは、グリコール酸とサリチル酸における、肌への効果や安全性の違いについて解説します。

肌に浸透する深さの違い

グリコール酸とサリチル酸の違いは、成分が皮膚に浸透する深さです。

グリコール酸は分子が小さいため、皮膚表面の角質層から表皮の最下層部にある基底層まで作用します*¹。

一方で、サリチル酸を使ったピーリングでは、「マクロゴール」という有効成分を溶かすベースとなる基剤を使うことによって肌の奥への浸透を防ぐため、サリチル酸は肌表面の角質層にとどまります。

効果の違い

グリコール酸とサリチル酸のどちらにも「角質を取り除いて肌のターンオーバーを整える働き」がありますが、角質除去力の強さはグリコール酸よりもサリチル酸のほうがすぐれています。

サリチル酸は、グリコール酸と比較して肌の奥には浸透せずに角層にとどまるため、古い角層をはがす力がより強いのです。

そのためサリチル酸は、角質が硬くなる病気であるウオノメや、イボなどの皮膚疾患の治療にも使用されています。​

安全性の違い

グリコール酸ピーリングとサリチル酸ピーリングでは、サリチル酸ピーリングのほうがより安全だといえます。

なぜなら、サリチル酸ピーリングでは有効成分が角質層にとどまることで刺激が少なく、皮むけや赤みなどの肌トラブルが起きにくい傾向にあるためです。

サリチル酸ピーリングでは、主にサリチル酸を「マクロゴール」という基剤(有効成分を溶かすベースとなるもの)に溶かして使用します。そうすることでサリチル酸の皮膚深部への浸透を防ぎ、角質層のみに作用させるのです*¹。

そのため、肌が弱い方や敏感肌の方には、サリチル酸ピーリングのほうがより適しているといえるでしょう。

グリコール酸の副作用や安全性

グリコール酸の副作用には、​炎症や肌荒れ、赤み、​かさつきなどが挙げられます*²。

とくに肌が弱い方や敏感肌の方は使用が難しい場合がありますが、専門家のもとで治療を行えば、万が一副作用が出てもすぐに対処してもらえるので安心です。

グリコール酸はサリチル酸と比較すると、肌の基底層まで浸透するため副作用が出る場合があります。しかし、​正しい使用方法を守れば安全な成分であるため、過度に心配する必要はないでしょう。

グリコール酸を含む市販品の正しい使い方

グリコール酸が使われている製品は、洗顔料や化粧水、クリームやシートマスクなどさまざまです。ここでは、グリコール酸が配合された製品を正しく使うためのポイントを3つご紹介します。

適切な濃度の製品を選ぶ

グリコール酸を含む化粧品を正しく使うためには、自分の肌に適した濃度のグリコール酸製品を選ぶことが大切です。

ニキビやシミをはやく改善したいからといって、​グリコール酸濃度が高すぎる製品を使用すると、肌トラブルが発生する可能性があります。

個人輸入の製品のなかには、グリコール酸濃度30%という高濃度のものも販売されていますが、​30%以上の高濃度の製品ではむくみやただれなどの副作用リスクが高まるといわれています*¹。

医療機関で使用されるような高濃度のグリコール酸製品は副作用リスクが高いため、はじめは1%程度の低濃度の製品から試し、製品に記載されている使用方法を守りましょう*³。

使用後は必ず保湿する

グリコール酸配合のピーリング剤の使用後は肌が乾燥しやすい状態なので、必ず化粧水や乳液で保湿しましょう。保湿せずに放置すると、乾燥を招いて肌荒れの原因となる可能性があります。

グリコール酸ピーリングとは

グリコール酸ピーリングとは、肌の古い角質を除去して肌のターンオーバーを促す治療法であり、美容クリニックといった医療機関で行う施術です。

グリコール酸ピーリングは、グリコール酸を含む市販の化粧品を使ってもニキビやシミ、ザラつきなどの改善効果が感じられない場合におすすめです。

また、肌が弱くてセルフケアが難しい場合でも、美容の専門家の元で肌の状態や悩みにあった施術を受けられます。

ここでは、グリコールで期待できる効果や施術の流れ、禁忌事項などについてご紹介します。

施術の流れ

医療機関におけるグリコール酸ピーリングの流れは以下の通りです。​

1. 医師によるカウンセリングと施術プランの提案
2. クレンジングを行い、余分な汚れや皮脂を取り除く
3. 肌の状態に合わせたピーリング剤を肌に塗って一定時間置く
4. ピーリング剤を中和し、薬剤を拭き取る
5. 保湿剤を塗って終了


施術にかかる時間は、一般的に30分~1時間です。

複数回継続することでより高い効果が期待できるため、肌のターンオーバー周期に合わせて2~4週間に1回のペースでの施術がおすすめです*⁴。

施術後の注意点

角質を除去することで毛穴にたまっていた皮脂が多く出て、ニキビが悪化したように見える場合がありますが、繰り返し施術することで徐々に改善が期待できるので、過度な心配は必要ありません。

メイクや入浴は施術当日からも可能ですが、施術部位には刺激を与えたりしないよう注意し、日焼け対策も徹底しましょう。

施術にあたって注意が必要な方

以下の項目に該当する方は、グリコール酸ピーリングが適していない可能性があるため、施術前に医師に相談しましょう。

・妊娠中・授乳中の方
・ケロイド体質の方※
・ピーリングしたい部分に菌やウイルスの感染がある方
・ピーリングしたい部分に外科的手術や放射線治療をした経験がある方 など*¹


※ケロイド体質:傷跡が盛り上がって残りやすい体質

グリコール酸でツルツル美肌を目指そう

グリコール酸には古くなった角質を取り除く作用や、肌のターンオーバーを正常化する働きがあるため、ニキビやニキビ跡、シミなどでお悩みの方におすすめの美容成分です。

30%を超える高濃度の製品は副作用が出やすいので、はじめて使用する方は、1%程度の低濃度の製品から使用することをおすすめします。

ニキビやシミのないツルツル美肌を目指したい方は、グリコール酸が配合された化粧品や、医療機関でのグリコール酸ピーリング剤を試してみてはいかがでしょうか。

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