美容医療のかかりつけ わたしの名医

「〇〇フリー」と記載された化粧品ってよく見かけますよね。なんとなく「お肌に悪そうなものは入ってないんだな」「これが書いてあれば安心なんだ」と思われる方も多いのではないでしょうか。

今回は「パラベンフリー」「鉱物油フリー」について、多くのドクターズコスメを処方・製造してきたラボで働く女性、通称「ラボガール」に教えてもらいました!

今回教えてくれたラボガールは

北川さん

好きな食べ物はカレーという北川さん。
スパイスから作ってみたいな、と思い立ち挑戦してみたそうですが、化粧品の製造過程に似ていて、家でも仕事しているような感覚になってしまったそうです。

パラベンってなに?

多くの化粧品、食品、医薬品で使われる「防腐剤」です。
パラベンの物質名はパラヒドロキシ安息香酸エステル(パラオキシ安息香酸エステルとも呼ばれます)。パラベン類の中でも、メチルパラベン・エチルパラベン・プロピルパラベン・ブチルパラベンの4つが化粧品によく使用されます。メチルパラベンは殺菌力が強く、肌への刺激が少ないため、特に目にする機会が多いようです。

パラベンフリーは防腐剤を使っていないってこと?

パラベンフリーとあっても、他の種類の防腐剤を配合している場合があります。
化粧品に配合を許可されている防腐剤は数十種類あり、成分表示にフェノキシエタノール、安息香酸Naなどの記載があれば防腐剤が配合されている、ということになります。 化粧品は食品に比べて開封後も常温で長く保管され、開け閉めの頻度も多いため、空中に浮遊している菌や指に付着した菌が侵入することがあります。水分や栄養分の豊富な化粧品は微生物が繁殖しやすく腐りやすいため、殺菌効果のある防腐剤を配合したり、容器の口を小さくしたり、短期間で使い切れるよう容器を小さくして、菌の増殖を防ぐ工夫をしています。防腐剤が配合されず菌がたくさん繁殖してしまった化粧品は、皮膚トラブルを引き起こす可能性があるため、「絶対に防腐剤は避けた方がいい」という訳ではありません。

パラベンフリーの化粧品の方がお肌にいい?

パラベンフリーが全てお肌に良いとは言えません。
防腐剤は菌の増殖を防いで、化粧品が腐らないようにしてくれるものです。雑菌がたくさんの化粧品を肌に塗りたくはないですよね。パラベンは防腐剤の中でも代表的な成分です。パラベンは1924年に医薬品の防腐剤として使用され、これまでも様々な化粧品や食品に使われてきました。パラベンは他の防腐剤に比べて少量で優れた防腐効果を示すため、他の防腐剤よりも配合量が少なくて済みます。日本では、化粧品に対してパラベンを配合できる上限が1%と決められていますが、市販されているほとんどの化粧品は0.1~0.5%と、とても少ない配合量に抑えられています。
そのためパラベンアレルギーの方、パラベンが肌に合わない方はもちろんパラベンフリーを選んだほうが良いですが、そうでなければごく少量だけ配合されたパラベンの表示だけを気にする必要はないと思います。パラベンフリーの数少ない化粧品の中から選ぶよりも、なんのためにパラベンが入っているのかを理解して、たくさんの化粧品の中から自分の肌に合うものを選ぶ方が、お肌に一番いいものを見つけられるのではないでしょうか。

鉱物油ってなに?

ワセリンやミネラルオイルと呼ばれる、石油を精製して作られたオイルのことです。
石油由来と聞くとなんとなく身体によくないイメージを持つ方がいます。これは1970年代に精製度が低く、不純物が含まれた鉱物油が配合された化粧品でトラブルが起き、「石油由来の鉱物油は身体に悪い」とイメージがついてしまったといわれています。
しかし今では、きちんと不純物を取り除いた、精製度の高い鉱物油だけが使われています。

鉱物油フリーの化粧品の探し方は?

鉱物油フリーと表示がある以外にも、成分表示に下記の成分の記載がないかを確認しましょう。
・ミネラルオイル
・ワセリン
・パラフィン
・流動パラフィンなど

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